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夜。今日もなんだか疲れすぎたなとか思いながら川沿いの緩い坂道を下った突き当たりの枯れ葉の吹き溜りにポスターのような看板のようなものが落ちていてよく見るとどこぞの楽器が記された写真のようなスライドのようなものでありもはや少し水を帯びていてああ夜だな平和かもなと思った。

気付けば写真の投稿が100本になっていた。数の問題でもないが、そろそろ文章も書こうと思った。ポメラDM30を使いたい口実なだけかもしれない。まずは今後の計画のフリ。何でも形から。

父に胸ぐらをつかまれた日

父に胸ぐらをつかまれた日

 あまりにも気乗りしない、修学旅行の出発日だった。

 一九九七年十月。嫌味にも快晴のその朝。いつもとは少し遅い時間の路線バスで、なんとなくの特別感が漂っていた。
 北海道とはいえ、さすがにまだ雪には至っていなかったが、外気はすでに冬のような独特の凍てついた色を帯びはじめていた。いっそ早く冬が来て、凍鶴のようになれれば、様々な言い訳ができるだろうに。などと考えながら。
 いつものように、友人と他の

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