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91.イタリアの銀行に口座を持つ
実はイタリア移住してかなりの期間、イタリアの銀行に口座を持っていませんでした。
そのイチバンの理由は必要がなかったから。
システムも日本の銀行と異なり、利便性をまったく感じられなかったのですが……。
口座維持費がかかる
日本にある銀行のほとんどは数年前まで口座を維持するための手数料は不要でした。
費用がかかるのはたしか、外資のシティバンクぐらいだったと思います。
イタリアの銀行口座には開設や維持のための手数料があり、それが日本人からすると法外な額だというのは在伊邦人の間では有名な話。
私も何人かの知人から、毎月手数料が引かれるとか、1年間分が一気に引かれて口座の残金を全て持っていかれた、など悪いウワサばかり聞いていました。
それで特段の必要性も感じていなかったので、イタリアで銀行口座を持たないまま5~6年を過ごしていたのです。
入金予定がないなら不要
私が銀行へ赴くのは毎月の家賃を振り込むときだけでした。
銀行口座を持っていないと、5~8ユーロほどの振込手数料がかかります。
それでも、よくわからない額の年間維持費を引かれるよりはマシと思っていたのです。
実際のところ、口座が必要になるのはユーロでの振り込みがある人だけと思います。
イタリアの会社に勤めていてお給料をもらうなら必須でしょう。
でも私は会社勤めもしていませんし、どこかからユーロが振り込まれることもありませんでした。
銀行口座の開設を本格的に考え始めたのは、就労用の滞在許可証の取得を視野に入れた時です。
就労用に切り替えるにあたって、きっとどこかのタイミングで銀行口座が必要になるのだと思っていました。
しかし、全ての手続きが終わってみたら、口座開設を問われることも口座番号を書くシーンもなく、気づいてみれば依然として口座は不要ということに。
イタリアに銀行口座を持っていなくても自営業を始められるなんて、本当に意外でした。
新たに参入してきたネットバンキング
私が初めてイタリアの銀行に口座を持ったのは、コロナ給付金を受け取るときです。
このとき、税理士から簡単に口座を開く方法を教えてもらいました。
それは実店舗を持たない、ネットバンキング。
大手銀行Intesa Sanpaolo系列の「mooney」です。
ネットバンキングでも「IBAN(イバン)」と呼ばれるEU圏内で有効な銀行口座番号を取得できます。
私のときは、タバッキ(タバコ屋さん)へ行き、身分証明書とコーディチェ・フィスカーレを提示、年間所得やその他の個人情報を伝えて1時間ほどで口座開設できました。
かかった金額は、クレジットカード発行手数料10ユーロ、年間維持費8ユーロだけです。
今年の年間維持費は5月に引かればかりで10ユーロだったので値上がりしたものの、微々たるものと思います。
日本のクレジットカードで決済することのできなかった各種ネットショッピングにももちろん使えるし、どこのATMからでもユーロ引き出しができるので便利です。
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今日の写真はブラッチャーノ周辺で観た満月。
最後の写真には月の道と、そこを横切る4羽の白鳥が写っています。
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