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フィルムカメラをとことん楽しむ⑤「自家現像②」薬液を用意する。

こんにちは~!主にツイッターにて投稿しています、カメラマンのisasakaです。
このマガジン、「フィルムカメラをとことん楽しむ」フィルムの自家現像までやって来ました!
しかし前回も言いましたがこれまでのマガジン、カメラを購入フィルムを購入撮影してお店に現像とプリントしてもらう。で、フィルムカメラは一通り楽しめます!

今回お話しするのはモノクロフィルムの自家現像に必要な薬品について。

最初に書いておきますが、前回の記事で書いた薬品を買えば、もうそこに作り方は書いてあります。もうこの記事よりそっちを読む方が間違いないです。間違いないです!ですが一応書いていきましょう。

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とりあえず純正の薬品を使えば良いです。

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富士フイルムには富士、KodakにはKodak、ILFORDにはILFORDの現像液が発売されています。何事もまずは純正からで良いかと思います。ケントメアとオリエンタルのニューシーガルはILFORDを取り扱っているサイバーグラフィックス社が取り扱っていますので、イルフォードの薬品を買うのが無難かと思います。
また、色んなモノクロフィルムを使いたい!という方はKodakの現像液「D-76 デベロッパー」を購入すると良いかもしれません。とても利用者が多い※標準現像液で、色んなフィルム・条件下でのデータが検索結果として出てきます。
※標準の他に、増感・微粒子現像液などがあります。

さて、私はほぼフジフィルムのACROS・ACROSⅡで撮影しているので、今回はそちらの薬品を(イルフォードも混ざっていますが)用意する方法を順を追って見てみましょう。

まずは水が必要!!

そうなんですよね、溶かすので水が必要です。ですがただの水ではありません。【沸騰させて一旦冷やした水orお湯】が必要です。
元の水は水道水で構いません。ですが水道水のカルキ抜きという事をが必要とされています。果たしてどれほど現像に悪影響が出るのかは私は比べていませんが、先人の言う事は聞いておきましょう。
方法は簡単です。鍋で沸騰させて、沸騰してからもしばらく放置します。後は温度が下がるのを待つだけです。私は最近ケトルを使っています。

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現像液を溶かすときの温度に注意!!

さて、先ほど少し出てきましたが現像液にもちょっとした分類があります。
標準・増感・微粒子等です。他にあるかは良く知りません。ごめんなさい。
で、私の使っているACROSというフィルムは微粒子がウリのフィルムです。
フィルム写真にノイズのような粒々があると思います。あれが細かいんです。ここで標準現像液を使うとフィルム本来の力が出ませんので、富士から出ている専用?の微粒子現像液「ミクロファイン」を使います。ちなみに標準~増感は「SPD スーパープロドール」という物もあります。画質が粗くてもさっさと現像したい!という方はこちらでもいいと思います。(現像時間が短いです)

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さて、後は溶かすだけですが注意点がいくつか。パッケージにも書いてあるのですが、この薬品は1L用。1Lの約50℃のお湯に撹拌(混ぜること)しながら、徐々に溶かす。とあります。
そのままでいいのですが、以前本か何かで読んだ細かい事をちょっとだけ…

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まずお湯を1L入れないでください。薬品で微妙にお湯が増えます。900mlぐらい入れて撹拌しましょう。そしてほぼ溶けたと思ったら、薬品の入っていた袋にお湯を入れます。袋に残った薬品も溶かして、継ぎ足して、1Lにしましょう!(と書いてあった記憶があります。)

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そして薬品が溶けたと思ったら、そこから更にもういいだろうというくらい(一応)混ぜておきましょう。
混ぜ終えたら容器に移すのですが、熱いまま容器に移して蓋を閉めると気圧で容器がべこべこに変形しますので、わたしはこのまま半日くらい置いておきます。これから冬になるので冷めるのは速いでしょう。
また、80℃などの高温で用意すると成分が壊れてしまうという話を聞いた事があります。指示に従って作りましょう。
そして粉末タイプの薬液は溶かしてから1日置いて馴染ませるというのが定説です。一応従っておくと良いかと思います。一応…

次は停止液を作ります

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富士じゃないですね。この「ILFOSTOP」停止液は匂いが少ないとの理由と、印画紙(写真をアナログプリントする用紙)にも転用できるので使っています。
こちらは停止液の原液を1として、水を19で希釈(薄める)すると使用液となります。1L作るなら原液を50ml、さっきの沸騰させ冷ました水を950mlという計算ですね。小さい計量カップで50mlを計って大きいカップに投入。液が付着しているので、小さい方の計量カップに水を入れて残りも流しながら1Lになるまで継ぎ足します。その後撹拌するのですが、元から液体なので現像液の様に一心不乱に混ぜなくても大丈夫と思います。
混ぜ終えたらロートを使って保存容器に移し替えます。

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定着液も同様に作ります

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こちらもフィルムにも印画紙にも使えるフジフィルムの定着液。「スーパーフジフィックス」です。フィルムと印画紙で濃度が違うので2種類作る事になりますが…
さてフィルムの場合は原液1:水2です。1L作るには割り切れませんね。いい塩梅で1Lにしてください!(投げやり)
私は600mlで作って運用しています。これなら私でも割り切れます!
あとは停止液同様に小さいカップで計って、小さいカップに水を入れて継ぎ足して600mlにして容器に移します。
中身が分かるように容器に何が入っているか書いておくのが良いかと思います。もっとちゃんとした方は作った日にちを紙に書いている方もいるみたいですね。

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さて、あとは同じ要領で富士QW(水洗促進剤)も作ればオッケーです!こちらは2L用なので、結構水が必要になるので頑張ってください!たぶんケトルでは足りません!

これで準備は整いました!

あとはモノクロフィルムを現像するのですが、それは次回。もしくはちょっと雑に書いた記事があるので、待ちきれない方はこちら【フィルムの自家現像ってどうやるの?】を参考にしていただければと思います。

それではまた、続き。及び引き伸ばしプリントの記事も書くつもりなので楽しみにして頂けましたら幸いです。

2020/10/10 isasaka
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