【夏におすすめの本その2】営繕かるかや怪異譚/小野不由美
夏におすすめの本と言えば
真っ先に浮かんだのがこれでした。
シリーズ3冊発売されており、
うち文庫化されている2冊を去年読みました。
小野不由美さんは
十二国記や屍鬼が大好きなのですが
この本は未読だったんですよね、
そうしたら、私の好みを良く知る友人に、
何で読んでないの?絶対好きだよ!
と薦められてすぐ読んだのですが、
どストライクでした笑。
本当に夢中になるほど面白いのです。
薦めてくれた友人には感謝しかないです。
ベースはもちろん怪談、なのですが
ただの怪談ではありません。
なんと表現するか迷いますが、
一言で言うならば…
"グッとくる怪談"
なのです。
まず、題名にある営繕という言葉なのですが
という意味でして、
"かるかや"はお店の名前、
営繕かるかやの尾端(おばな)さんという方が
登場するのですが、所謂怪異の起こるお家や
場所などを専門に修繕をしてくれる方なのです。
この方が、怪異の原因やそこに残る未練や後悔、
怨念などの強い気持ちを汲んだ上で修繕をすることで、
怪異がおさまる、というものなんです。
つまり、営繕が供養になる、というわけです。
祓うのではなく想いを掬い上げ
救い共存する、断つのではなく和らげる。
この世のものではない、
人のようで人ならざるものたちも、
そこに留まりたくて留まっているわけではない、
化けて出たくて出ているわけでもない。
そうせざるを得ない、
それぞれの強い想いや心残りがあるのです。
日本のホラー、怪談独特の湿度のある空気感と、
ぞくっとするのに何故かほっこり温かい気持ちになる
そんな不思議な展開、そんな怪談、
読んだことありますか?
このシリーズはほんっとうにオススメなので
ぜひこの、グッとくる怪談、体験してみてください。
怪談へのイメージが変わります。
それでは今日はこの辺で。
最後まで読んでくださってありがとう。
また気が向いたら、来てくださいね。
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