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数学から学ぶ、社会・人間関係・コミュニケーション~公倍数と公約数~

いや~、その~、どう言って良いかアレなんですけど、、
ん~、
かくかくじかじかありまして。

これまで、授業料とともに塾に託していていた、高校生の息子のお勉強を、ぼくが指導するように、息子様ご本人様からご指名いただきました。

いや、マジで勘弁してほしい。
でも、一度しかない人生。こんなところで踏み外してほしくないから、無理を承知で教えてみようと思います。

でも、息子様、数学は得意なんです。まぁまぁの試験結果ではあります。
過去のテストの答案なんかを眺めて、できていないところ、怪しいところを、チェックしていきます。

ぼくも、数学Ⅰとか数学Aとか、そんなのと向き合うのは学生ぶり。
(ぼくの学校では違う言い方でしたが)

分かるわけねーだろ!と言いたいところですが、昔とった杵柄や、ちょこちょこ、何かしらの勉強をしてきたおかげでしょうか。まぁ、コイツぐらいのレベルだったら、まぁまぁ分かります。

解き方を横から眺めていると、「ちょっと待て!」というところは盛りだくさん。
ひとつひとつ、手取り足取り。コツなんかも教えていくと、みるみる成長していきます。

進歩してるっていう実感が親子ともにある気がします。
ぼくの身体は一個しかないし、一日は24時間しかないので、多少高くっても、お金払って解決したいところではありますが、え~い!くそぅ!!もうちょっとチャレンジしてみるか!!ってヤケになっています(笑)


今朝、チェックしたのは数学。
最小公倍数と最大公約数を求める問題でした。

計算間違いかな?
『×』がついていました。

白紙のノートに、もう一度解いてごらん。
計算しているのを横から見ています。

多少頭が回るせいか、途中の式とかすっとばして、暗算、暗算。
ところどころしかメモしません。

あ〜、できんやつの典型や。

そんなこんなしてたら、どっかで計算間違いしたんでしょうね。


『ちょっと待て。全部、式を書いていきなさい』
計算の過程も全て書き出していきます。

面倒かもしれないけど、これが一番確実。
見直したときにも間違いに気付きますし、どこかで計算ミスしても、部分点はもらえるから。

何よりも、この子たちが生きていくこれからの時代は、式を立てれれば100点。あとは電卓やコンピューターがしてくれます。


最小公倍数と、最大公約数。
この記事をご覧の皆さんは、これについてはご存知でしょうか?

もう、数学と聞いたとたんに、アレルギー反応を起こす人もいるかもしれませんね(笑)

もうちょっと、お付き合いください。

例えば、『6』と『8』があるとします。
最小公倍数は、24です。
最大公約数は、2です。

両方ともの数字を何倍かずつしていったときに、最初に合流する地点を最小公倍数と言います。

一方で、両方を同じ数字で割るとして、一番大きな数字で割り切れるのが最大公約数です。


公約数で言うと、例えば、3で割ろうと思っても、6は割れるけど、8は割れませんよね。じゃあ、2が最大かなっていう感じです。

最小公倍数としては、6×8=48という答えにいってしまいそうなんですが、途中の24というのが、6×4ですし、8×3ですよね。これが、一番近い数字になります。

ただの数字遊びのような気もしますし、こんな数学が役立つことがあるのかなぁっていう気もするかもしれませんが、様々なところで役立つと思いますよ。


ぼくが普段、特に市民活動などで行っている、『協働の関係づくり』や、『ファシリテーション』っていうのは、この考え方がとっても含まれています。

直接的に数字を使うわけではありませんが、感覚として使われています。

最小公倍数で言えば、
それぞれの特性を持つ複数の人たちが、それぞれの力を発揮しながら合流していける地点や、共通のゴールのような感じでしょうか。

最大公約数で言えば、
別々の意見をもつ人たちが、あーでもない、こーでもないと言うなかでも、共通して、それは共感するよねっていう合意点のような感じでしょうか。


最小公倍数では、かけ算的に積み上がっていくもの。
最大公約数では、割り算的に小さくなっていくもの。

数字としては大きい方、小さい方の双方で、全然別の方向性のようなものですよね。

でも、この問題を解くのは、両者同じような方法なんです。
その『準備段階』では、同じ作業をします。

それは、『因数分解』です。
それぞれの要素を分解していくことになります。

例えば、6と8の例で言うと、
6=2×3
8=2×2×2

という事になります。

両者で重なったところは、ひとつだけの2のみなので、最大公約数は2です。

一方で、両者を合わせようとおもうと、8の方に、『3』の要素を掛け合わせないといけません。6の方には、足りていない「2×2」も掛け合わせます。
こうして、最小公倍数が求められます。


数学が苦手な人は、この記事だけ見ると、もう『?』が浮かんでいるかもしれませんし、
得意な人は、そりゃそうだって思ってらっしゃるかもしれませんね(笑)


いろんなディスカッションや協働の現場、そして社会の中での経験を踏まえて、20年ぶりにこの数学と向き合ってみます。

公倍数も公約数も、逆向きの作用があるにも関わらず、根っことなる計算の準備としては、ともに『因数分解』をしていくんですね。

つまり、それぞれの要素を分解していって、それぞれの要素を理解していって初めて、公約数も公倍数も見えてくるということですね。


コミュニケーションや社会におとしてみます。

意見が違うような人たち。
それぞれ、別のベクトルを向いているような気がします。

意見も交錯して、折合いがつきません。
でも、意見を分解して分解していくと、実は共通の部分があったりします。

例えば、政治なんかでも、
このまちを良くしていきたい。社会を良くしていきたい。
そこはともに共感できる部分だったりするものです。

たったそれだけでも、そこは合意できるよねって確認して、じゃあ次に合意できることは何だろうって分解していけば良いんです。

政治のしょうもない点は、
『言われたことは全て反対』『ただ気に入らない』とかいう本音があったりしますよね。


最小公倍数的には、
全然違う能力を持っています。
バラバラな感じもします。
でも、ここは共感できるよねっていう共通部分を明確にして、とりあえず、同じ方向に走って行こう!って合意できたとしたなら、
そこで一緒に重なろう!っていう化学反応が起きることがあります。
これは『協働』の魅力でもあります。


高校生の息子の数学の解き方を教えていて、
そんな社会での生き抜き方。
別々な意見の人たちとの共感の仕方。
色んな能力を持っている人たちとの肩の組み方。

そんな大切なチカラを身に付けていくための武器を養っているということを感じました。

ぼく自身、数学を学んできて、こうして活かされてきていることを感じます。

学校での勉強なんて、社会で役立つことなんて、ほんの一握りなんだろうと思います。
でも、頭の体操だったり、こうして姿を変えて、活かしていけることってたくさんあるんだろうと思います。


ちょっぴりお勉強的な記事になってしまいましたが、ご了承ください。

さて、今日は物理を確認する約束をしてしまいました・・・。
(ぼくも予習しておかないと・・・(笑))
(でも、本人自身が全然勉強してなくて頭にくるんだろうな・・・(笑))


今日もご覧いただきありがとうございます。
冒頭のイラストは、マサル|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。


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