見出し画像

書籍レビュー「コロナ後の世界経済 米中新冷戦と日本経済の復活!」

さて、本日は経済関連で面白い本があったので、書籍レビューをしていきます。

書籍紹介と前置き


今回レビューする本は、エミンユルマズさんの「コロナ後の世界経済 米中新冷戦と日本経済の復活!」になります。

前回と同じような前置きを一応
解説がわかりやすいので参考になったり考え方が同意できるなってことはあるけど、絶対的に正しいとかってとかは思ってない。
投資に関する記述がメインというより世界や日本の状況、経済についての情報が中心で、どちらかというと投資本というより社会・時事の勉強で読む書籍であると自分は認識していることを念頭に書いておく。

総評・読んでみての感想

まずはざっくり感想。

一言でまとめると読み応えがあり学びが多く良い本だった。
2018年の書籍は内容が良くレビューしたが、2019年の「米中新冷戦のはざまで日本経済は必ず浮上する」については個人的にはあまり印象的な内容がなく、レビューをしなかった。
そして今回はどうかなと思いつつ読んだが、学びも多く感想とまとめを残したかったのでここに記録しておこうと思った次第である。

またこれは前々の書籍から同じだが「投機」や特定の銘柄、手法を勧めるような記述がないことは好印象である。

印象に残ったトピックや記述について次から触れてみる。

中国と中東について

中国と中東の内政状況、海外との関係、地政学リスクなどについてだったが、普通に時事として勉強になる内容。
中国の状況なんかは案外浅いことしか知らなかったので、これまでの動きや歴史など非常に学びがあった。

あと当時はまだ開戦していなかったが、ロシア・ウクライナ戦争で中国がロシア支援に回ったのは当然だったんだなと読む中で理解できた。
歴史を紐解きつつも、経済状況の変化、マーケット影響にも触れており非常に読みやすかった。

銘柄の選び方について

バリュー株について銘柄の選定法に触れているところがあった。安値で財務性がいい等、自分と判断が共通しているところがいくつかあった。
別段自分と異なっても、すでに現状自分の投資方針・手法が確立できており長期的にプラスを出しているので変える気はないが、専門家の考え方と共通点があったのは嬉しく、自信にもなった。

為替レートと現在の政権状況

現状、日本円は異常なペースで売られてる。日銀がドル売り円買いを行っているが日銀の政策方針は基本変わらず金融緩和を維持。今後円高に振れていくかはまだ目先では望みは薄そうかなと感じる。
2020年の本だから仕方ないのだけど、ここまで円安になり有事の円買いとまで言われた日本円が現在安定性を欠いた状況になるのはさすがにエミンさんは予想してなかったのではないかと全体からは感じた、まぁこれは仕方ないことだと思う。
また岸田政権になったこと、金融課税所得の検討など日本株に対する新たなマイナス要素も出てきているので、新しい書籍でどう述べられているかも確認したい。

まとめ

その他気になったのは香港の後に日本が国際HUB化する理由や、円安=日本株株高の認識は誤ったものではないかという疑問などのあたりは読んでて面白く、学びがあった。
だけど一番は中国や中東の内情、地政学的なことかなと。ニュースを見ているだけでは知らないことがたくさんで非常に勉強になった。
エミンさんの意図はどうかわかりませんが、投資どうこうより時事的な勉強本として読んでみると面白いかなと思いますね。

そういう方面に関してはこれからも期待したいです。

この記事が参加している募集

#読書感想文

191,896件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?