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ビジネス書9000冊読んでる愛好家が直感で選ぶ最近の読んどけ本 【2020年2月~3月版】

井ノです。

皆さん花粉症は大丈夫ですか。世間では花粉症とコロナで疑心暗鬼な人が増えているとニュースでやってました。かくいう私も花粉症なのか最近頭がボーッとしているので他人事では無さそうです。

こういう副交感神経優位な状態になると、とてもリラックスできるので自分の内面を見つめ直したり、無意識の探索には非常に効果的なんですが、アイディアを整理したり論理的に考察するのが億劫に感じてしまうんですよね。

創造性を発揮するには適度なリラックスと緊張感を往復できる環境と健全な心身が重要だと痛感します。わかりやすい例だと、ビジネスにおいてもカジュアルな格好をすることで、仕事と日常の境目を無くなりアイディアが出やすくなると言われています。あとは自宅よりもカフェの方が程良い緊張感があって集中できる人も多いのではないでしょうか。

そんな訳で井ノは今アイディアがまとまらない状態なので、自分の中の情報を整理する意味合いも兼ねて今月の読んどけ本のコーナーに行きたいと思います。最近読んだ本の中から9000冊読んだ経験と、それに縛られない直感を元に良い感じにチョイスして行きます。

とりあえず読んどけ本5選【2020年2月~3月】

最近はアート思考やらイノベーション関連の書籍が続々と出版されていますよね。それらを読み漁った私がおススメする書籍が以下です。

人間心理を徹底的に考え抜いた「強い会社」に変わる仕組み(2020/2/20)
「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考(2020/2/20)
CEOコーチング 年商を100倍にする思考と行動の理論(2020/2/26)
Unlocking Creativity―チームの創造力を解き放つ最強の戦略 (2020/3/13)
Think Disruption アップルで学んだ「破壊的イノベーション」の再現性(2020/3/21)

もはや世界中がGoogleやAppleから学習して次のイノベーションを起こそうと躍起になっているような印象さえありますね。ただ彼らのやり方をコピーするだけでは「ちがい」を生むイノベーションは起こせないはずなのに、あまりにも強大過ぎる力の前では「おなじ」に向かわざるを得ないような、どこか二律背反を感じてしまいます。

それでは今月の読んどけ本について簡単に紹介していきます。

人間心理を徹底的に考え抜いた「強い会社」に変わる仕組み(2020/2/20)

◆概要
ユニクロの急成長を支えた組織変革のプロフェッショナルが教える「どの会社でも使えるフレームワーク」

◆良いところ
強い会社には社員が自ら動き出す環境が必要だと提唱して、Googleのような企業文化を日本企業向けにカスタマイズしていくために具体的なプロセスが記載されている。
特に社員のベストプラクティスを共有する発表会や新規事業提案制度など、すぐにでも自社の組織に取り入れられそうな実践的な取り組みについては必見。

◆所感
強い会社がなんたるかわかった気がします。とにかくGoogleの真似すれば良いのではなく、自社にあった仕組みや制度を整えていく必要があるというのは納得感がありました。そのためには企業のビジョンやミッションは、社員一人ひとりが大きく共感できるものであること、そしてそれを実現するための行動と評価制度が一体になっていることは非常に合理的ですね。

業績評価に用いられるMBOというのはどうしても報酬のために低い目標を設定しがちになり、組織の連帯感も生まれづらいという欠点がありましたが、本書の考え方はインテルなどで採用されているOKRに近いように思いますね。本書は日本企業における組織変革の教科書として活用できそうです。

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考(2020/2/20)

以前の記事で紹介していますので、こちらをご覧ください。

CEOコーチング 年商を100倍にする思考と行動の理論(2020/2/26)

◆概要
プロのコーチが初めて明かす「認知科学に基づく、経営者のための問題解決メソッド」

◆良いところ
年商を100倍にするための具体的な理論とステップが紹介されている。

1.ゴール理論:効果的な目標を設定する方法
2.フィードフォワード理論:未来起点で考える方法
3.コーズ理論:自分が何故それをするのか理由を導く方法

また理想の会社像を描いたり、自動的に成長する仕組みを整えたり、従業員の夢を叶え幸せにする、そんな理論が具体的なステップと共に詰め込まれています。

◆所感
普段から自分を創業者だと思い込んで行動している井ノだからこそ、この本を手に取ったのはあると思います。「CEOコーチング」というタイトルや年商100倍などのフレーズに身構えてしまいがちですが、内容としてはCEOだけでなく全ての社会人にとって有用な理論が紹介されています。

Googleには従業員がみな創業者のように振る舞うという文化がありますが、本書のような考え方が必要とされる時代が来ていると思います。ちなみにコンサルは問題を解決してくれる人、コーチングは問題の解決の仕方を教えてくれる人とのことです。

自分はなんのために働くのかという理由や、どうなりたいのかという理想像を見つけるための手助けをしてくれる社会人コーチング本として活用できるでしょう。

Unlocking Creativity―チームの創造力を解き放つ最強の戦略 (2020/3/13)

◆概要
職場に蔓延する6つの思い込みを克服して、チームの創造力を開放して組織イノベーションを起こす。

◆良いところ
組織におけるイノベーションを阻害する6つの思い込みと、それを克服するための具体的な方法が体系的にまとめられている。

◆所感
イノベーション関連書籍は数多くありますが、海外事例がとにかく列挙されていてまとまりが無かったり結局同じような主張で終わったりするものも少なくありません。そんな中で本書は組織でイノベーションを起こすために必要とされる情報が体系的にまとめられており、いわゆる入門書として活用できそうです。

特にIDEOのブレインストーミング手法や、Googleが提唱する心理的安全性のために組織のトップが失敗談を共有することで若手が挑戦しやすい空気感を醸成するという手法は実際に取り入れてみたいですね。

Think Disruption アップルで学んだ「破壊的イノベーション」の再現性(2020/3/21)

◆概要
世界を変える価値創造を生む「ディスラプション思考」の実践法が丸わかり!

◆良いところ
アップルの歴史と共にスティーブ・ジョブズの偉業ベースに破壊的イノベーションに必要な要素や変革を起こすためのディスラプション思考方法が解説されている。

◆所感
ジョブズの人生は本当にドラマティックですね…彼の生き様そのものが破壊的イノベーションを体現しているんだと感動を覚えました。彼はデザインやモノづくりにおける偉業にスポットライトが当たりがちですが、実はアップルのビジネスモデルを変革したディスラプター(破壊者)だったんですね。

KPIよりNKI(なんじゃこりゃインデックス)というのは言い得て妙ですが、「天才を殺す凡人」で言われていた創造性は社会からの反発量で予測できるという考え方と同じだなと思いました。

最近流行りのアート思考関連の書籍においても、このアップルの考え方に強く影響を受けていると感じる箇所も多く、アップルから紐解くイノベーションの原典的な活用ができそうです。

本書ではVUCAの時代において他人にはできないこと、それは最高の自分になることだと言っています。それはジョブズのように自分の内面を追究して霊感(直感)を研ぎ澄ましたりオブセッション(妄想)を育てて行き、大義をもって人を巻き込んで世界を動かしていくことなのだと思います。

まとめ

やはり日本人は霊感や直感というものに対して苦手意識があるように思いますね。それは自分自身の選択に自信がないことの裏返しのように思いますし、損したくない気持ちの表れのように思います。SNSやネットの普及などで人の価値観やステータスが何でも数値化できるようになった弊害かもしれませんね。

自分で選んだつもりになっているものでも、実はYoutubeのアルゴリズムでオススメに出てきている動画だったり、食べログで単に評価が高い店だったり、モデルがたまたま着ていた服だったり、店員にオススメされたものだったり…もはや身の回りには自分の直感で選択したものの方が少ないんじゃないかと思います。

でもそれって実はみんな共通の指標で判断しているわけだから「おなじ」に向かって行くんですよね。自分が個性だと思って誇示しているものが実際は誰かの真似でしかないという事実はどこか虚しさを感じてしまいます。

直感で選択するということで失敗するリスクもありますが、それは自分にしかないエピソードに繋がりますし、自分起点で選ぶことで初めて「ちがい」を生み出すことができるんですね。単にスマホで調べたりせずに直感で適当なお店に入ってみるような勇気がイノベーションには必要なのかもしれません。

今回の読んどけ本のコーナーは私の好みもありイノベーション書籍ばかりになってしまいましたが、気になった本などあれば読んでみて下さい。

井ノβe太

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