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#異世界
ゲットバック・マイ・ライフ
銃声がした。目の前の怪物が破裂し、臓物が容赦なく俺に降りかかる。最悪だ。俺は列車内の床に這いつくばり、怪物を撃ち落とした存在に目を向けた。女だ。金髪の青い眼をした女が巨大な銃で怪物を駆除していた。可憐だった。
「間に合ってよかったです」
怪物共を始末した女が手を差し伸べてくる。アニメのような声だ。その手を掴み起き上がる。こんな小さな指であんな銃を振り回しているのか。
「あなたを迎
ゲットバック・マイ・ライフ 6
承前軽減されたとはいえ落下の衝撃はひどく、俺はまだそのまま倒れていたかった。だが地面を揺さぶる振動と近付いて来る怒号を感じていれば、ここでのんきにノビてるわけにはいかない。
どうにか気合を込めて立ちあがり、周りを見渡す。真っ赤に染まった空の下のだだっ広い空間だ。ディズニーランドの駐車場ぐらいあるか。あちこちによくわからない機械の残骸や、でかい骨が落ちてる。そしてその広場の両端から、武装した兵士や
ゲットバック・マイ・ライフ 7
承前銃声、怒号、衝突音。
爆発、炎上、大破壊。
俺はひとまず物陰に身を隠し、戦いの様子を伺った。なんでこんな暴走族の乱闘みたいなことやってんだこいつらは。いい迷惑だ。
とにかくこの訳の分からない乱戦を抜けなければ塔には辿り着けない。だがしかしこのまま戦場を横切っていけるわけがない。殺されるだけだ。俺は身を隠しているコンテナを鉄パイプで叩いてみた。頑丈な手応えだ。サイズは小さいが、中身がカラならど