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ソーシャルライティング講座(第10回)

こんばんは。明日からフィリピンで井戸掘りをする予定のNPO法人日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。1週間ほどフィリピンの環境課題地区や貧困、不登校じゃなくて学校に行ったことがない子ども達、火事で焼け出された人々のコミュニティ、エコビレッジなどを見て、体験して学んできます。この体験は改めて日本の良さを認識し、同時に日本の課題も見えてくるのだろうと予想しています。百聞は一見にしかず!

さて、私達=NPO法人日本インクルーシブ教育研究所では、自閉スペクトラム症の子ども達に正確に伝える「こちら側のコミュニケーション」について学び合いの場をオンラインで設けています。講座名は『ソーシャルライティング講座』というのですが、5年くらい前までは対面で広島市内の地域福祉センターで行っていました。

しかし、オンラインで全国から誰でも気軽に参加できるようにして欲しいといった要望があり、試しに今年からオンラインで開催しています。11月28日(火)にはオンラインでの『ソーシャルライティング講座』が10回目となり、参加者は随分、自閉スペクトラム症の子ども達の認知特性を理解し、自閉スペクトラム症の子ども達の理解の仕方に合わせて正確に伝えられるようになってきました。継続は力なり!を感じます。

ソーシャルストーリーを教えてくれている原田さんはこんな人^^/

ところで、このブログを読んでいらっしゃる皆さんは、自閉スペクトラム症を持つ人ってどんな人だと思っていますか?自分のことじゃないと思っていますか?実は、誰もが大なり小なりもっている特性が0~100%まであるとすると自閉スペクトラム症の特性を80~100%持っている人もいれば、70%くらいの人もいて、40%くらいの人もいるわけです。40%くらいの人は診断はつきませんが、この社会で生きるのに何かしら困難さを感じていることも多いと思います。それは、この社会が自閉スペクトラム症の特性をほんの少ししか持っていない人(0~20%程度)達でつくられているからです。こういった人たちを多数派とすると、自閉スペクトラム症の特性をたくさん持っている人達は少数派ということになります。誰もがもっている特性ではありますが、特性を濃くもちすぎて、この社会で生きるのに困難さを感じている少数派の人達は、多数派のつくった社会に合わせて生きていかないといけないということです。

四六時中、人に合わせて生きるってしんどいと思いませんか?そんなしんどいことをずっとしなければならない人生を送っている自閉スペクトラム症の人達の苦しみも伝えていこうと私達は活動しています。この社会は多様な人たちでつくられているのですから、多様な感覚や視点を互いに学んでいくことこそ、インクルーシブな社会に向かっていくことができると私達は考えています。

そういった課題を何とかしたいと、今年4月からインクルーシブ教育を学ぶ『多様な発想支援士養成講座』をスタートさせました。ぜひ多くの人達に視聴いただき、それぞれの違いを認め合える社会になるよう、私たちと一緒に伝播していただけると大変うれしいです。『多様な発想支援士養成講座』の詳細は、日本インクルーシブ教育研究所のホームぺージからご覧になってください。私たちは微力だけど、無力じゃない!多くの人がインクルーシブ教育について知っていくと、必ず多様性が認められる社会となり、誰もが生きやすい社会となっていくと私たちは信じています。

そして、自閉スペクトラム症の子ども達について学ぶ『ソーシャルライティング講座』は「コミュニケーションがうまく取れない」「人との関わりが苦手」「こだわりがある」といった特性のある自閉スペクトラム症の子どもたちに教えたり伝えたりすることがうまくできるように、原田さんからアドバイスをもらいながら、グループワークを通して学ぶ場です。自閉スペクトラム症の子ども達への伝え方を学ぶ ソーシャルライティング講座 は来年度も開催予定です。ホームぺージができたらご案内しますね。もうしばらくお待ちください。

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