稲葉メメ

ミャンマー人と国際結婚。マレーシアで生活後、日本帰国。ハーフの息子を関西で子育て中。コ…

稲葉メメ

ミャンマー人と国際結婚。マレーシアで生活後、日本帰国。ハーフの息子を関西で子育て中。コロナが終息したら海外移住予定。

マガジン

  • マレーシアで出会った異文化な人々

    マレーシアで生活する中で出会った人たちのびっくり異文化を紹介

  • ミャンマー人夫との波乱爆笑記

    ミャンマー人夫との出会い、恋愛、結婚、マレーシアでの生活など。

最近の記事

カミール⑨さよならのはじまり

ムハンマドをみんなで無視するという何とも後味の悪い光景を目の当たりにして、私はモヤモヤしていた。どう考えてもこのタイミングで無視など私が絡んでいるに違いない。私はカミールがこんな幼稚なことをするということに結構ショックを受けた。まあ、今考えてみると彼らは当時10代後半から20代前半の若者だ。つい最近まで高校に行っていたのだから学生気分が抜けないのも仕方のないことかもしれない。だからっていじめはいくつであろうが許されないけど。 しかしムハンマドは強かった。私とメールしているこ

    • カミール⑧小さな出会いといじめ?

      カミールの束縛が激しく、今後の付き合い方を真剣に考えないといけないと思っていたとき、ひとつの出会いがあった。 それは授業が始まる前のことだ。私は相変わらず授業が始まる10分前には学校について、一人でポツンと皆が来るのを待っていた。私も郷に入れば郷に従えばいいものを、遅刻厳禁の日本で育ってきたため長年の習慣で10分前行動が身についている。 いつもと違ったのは、まだ時間になっていないのに誰かが来たことだ。めずらしいな、とその人の顔を見ると、カミールの同居人のムハンマドだった。

      • 第13話 付き合ったとたん、早速問題勃発

        色々周り道しながらも、付き合いをスタートさせた私たち。周り道していたので残りの滞在日数はあとわずかだ。もう1分1秒でも惜しい。仕事なんてそっちのけで24時間一緒にいたいというのが本音だ。 しかし…現実は上手くいかないものだ。 付き合って1日目で問題発生したのだ。普通、付き合い立てというのはキラキラしていて、相手のことをずっと考えてて、怖いものなど何もないというものだと思っていた。そう、夏子とショーンのように。しかし初日から問題勃発だ。今思えばこれが今後の付き合いを暗示して

        • カミール⑦束縛が激しくなる

          無事に友情を復活させた私とカミール。 カミールも反省したということで、安心して元の関係に戻れると思っていた。 思っていたのだが… 「今どこ?すぐ帰ってきて。帰りにスタバまできて。」 カミールからそんな電話がかかってきた。 その日私は、遠くのショッピングモールに一人で映画を見に来ていた。 なぜ遠くのショッピングセンターまで行ったかというと、そこで日本の映画をやっていたからである。 日本にいたら絶対に見ないような作品だったが、日本語にものすごく飢えていた私にとってと

        カミール⑨さよならのはじまり

        マガジン

        • マレーシアで出会った異文化な人々
          9本
        • ミャンマー人夫との波乱爆笑記
          13本

        記事

          第12話 メモの解読と彼の気持ち

          私がなぜぺぺとの恋愛に踏み込めずにいたかというと。 ①まずは言語の問題 当時、私は英語があまり得意ではなかった。というか使う必要がなかったために英語の勉強は大学受験までで終わっていた。一応受験英語は経験していたから、相手が何を言っているかはなんとなく聞き取れるレベルだったが、それを返すほどの会話力はなかった。 そしてぺぺ。ペペも前述のとおり英語はあまり得意ではなかった。彼はそもそも学校で英語など勉強してこなかったのだ。なぜなら小卒だから…(このあたりのことはそのうち詳し

          第12話 メモの解読と彼の気持ち

          カミール⑥謝罪と友情再結成

          さて金曜日の夜中にあんなことがあり、土日は怒りと少しのショックとで楽しくない週末を過ごした。カミールから謝罪のメールや、会いたいとのメールがわんさか来ていたが、もちろんスルーだ。謝罪するのであれば始めからしなければ良い。 そして迎えた月曜日。学校がある日だ。カミールに会いたくないから一瞬休むことも考えたが、カミールのせいで授業を受けられないなんて理不尽だと思い行くことにした。 学校に行くと、相変わらず私が一番乗りだった。まあ、これで教室に入りづらいということはない。できれ

          カミール⑥謝罪と友情再結成

          第11話 踏み込めない気持ち

          濃厚(?)なキスを連発されて涙目で耐えた後、やはりというか何というか、流れがセックスの流れに。 キスで異文化を感じた私は、少し身構えた。どんなセックスをかまされるんだろうか…もしかしたらセックス自体の概念が違うかもしれないと、期待と不安が入り混じる。 不安はすぐに解消された。色々と少しきつめに吸われるが、通常(?)の流れで始まったのだ。 もうこのまま身を任せようとした。なんせ私たちには一緒にいる時間があと少ししかない。しかし、何かもやもやするのだ。このまま、何も気持ちを

          第11話 踏み込めない気持ち

          カミール⑤夜中2時の大乱闘…と婚約者の涙

          さてバリバリに酔っぱらってカミールの家に着いてしまい、タクシーも去ってしまった。 このまま部屋に入るなど、嫌な予感しかしない。私はなんとか力を振り絞って帰ろうとした。しかし頭が痛すぎて座り込んでしまうのだ。 カミールはここぞとばかりにすごい力で私を部屋まで誘導する。舐めていたが、カミールが男だと少し怖くなった。 しかし私はまだどこかまだ大丈夫だと甘い考えがあった。なぜならカミールにはルームメイトがいる。同じ学校で、下のクラスにいるカミールと同じリビア人だ。以前、アラビア

          カミール⑤夜中2時の大乱闘…と婚約者の涙

          カミール④クラブに行って恥をかく。そして…

          カミールになんとなく違和感を覚えたので、少し私は警戒していた。 行動や態度から、カミールは私のことを好きなのではないかと感じていた。というか好きだというオーラが隠しきれていない。別に私がモテた自慢ではない。リビア人男しかいない生活に、パッと愛想のいい日本人が飛び込んできたから気になってしまうのは仕方ない。別に私でなくても、誰でもそうなったと思う。 しかしカミールはいつも忘れてしまうようだけれど、私にはミャンマー人の婚約者がいる。たとえ当時ペペが激務で放置されまくっていたと

          カミール④クラブに行って恥をかく。そして…

          第10話 初キスは涙の味

          さて、初めてペペがホテルの部屋へ来ると言いだした。 私は迷った。時は昼間である。こんな昼間から男を部屋に連れ込むなど、さすがに抵抗がある。ホテルのスタッフには、ただでさえ以前服ビショビショのまま帰ってきて、冷ややかな目線を送られている。 少し迷って、こっそり連れ込むことにした(笑)まずペペにはビーチ側の入り口で待っていてもらって、私だけでフロントからルームキーを取ってくる。無事に取ってこれたら入り口に向かって合図するから、ペペにも入ってきてもらってエレベーターホールで待ち

          第10話 初キスは涙の味

          カミール③じわじわと囲まれていく

          晴れてマレーシアでの友達第1号、カミールをゲットした私は、その日から久々のスクールライフを満喫することとなった。 学校が終わるとほぼ毎日スタバに直行し、宿題などをする。そしてたまにご飯を食べに行ったり、映画に行ったり、プールで遊んだりする。遠くの街までバスを乗り継いで遠征したこともあった。 家ではミャンマー語オンリーの生活が続いていたので、英語を話せるのは楽しかった。お互い英語学習者である。英語が間違ってようが変なこと言ってようが間違いを指摘するほど理解していない(笑)な

          カミール③じわじわと囲まれていく

          第9話 砂浜に書いた2人の想い

          晴れてカップルとなった夏子とショーン。カップルとなった2人は見てられないくらいラブラブだ。 どちらかというとショーンの方が熱を上げているっぽかった。夏子と一瞬でも離れたくない。夏子に色んなことしてあげたい。そんな気持ちが行動に表われている。実際に、ショーンは夏子といたいがために仕事を休んだりしている。少し日本人には考えられない行動だ。 これも人によるかも知れないが、ミャンマーの男性はすごく一途で尽くすタイプが多い。見返りを求めず、プレゼントしたい、あれしてあげたい、これし

          第9話 砂浜に書いた2人の想い

          カミール②孤独な僕との友情成立

          休憩時間も終わり、また授業に戻った。通っていた語学学校では、午後はグループディスカッションやアクティビティをよくしていた。その日は何組かのグループに分かれてディスカッションをした。 近くの席同士グループになってのディスカッションだったから、私とカミールは対角線上に座っていたため別のグループになった。 私は前にも書いたとおり、ペーパーテストは良くできるが、話すのは苦手だ。反対にリビアの人たちは、ペーパーテストは苦手だが話すのは結構得意そうだ。というか間違っていても構わず流暢

          カミール②孤独な僕との友情成立

          第8話 関係が動き出した

          さて寺デートが終わったあと、一旦解散し、彼らの仕事終わりにまた集まることにした。 集合先はショーンの部屋だ。ペペはお店の上に住んでいたけれど、ショーンは、お店の先にあるマンションに住んでいた。夜中に男の家に行くなど何があっても文句言えない危険な行為だが、彼らがただの遊びで一緒にいるようには思えなかったし、どうせ男のためにマレーシアに来たようなもんだから今更そんなことこだわってらんないという理由で行った。夏子がいたから一人じゃなかったしね。 部屋は思ったより広く、きれいだっ

          第8話 関係が動き出した

          カミール①マレーシアに来て初めての友達

          このマガジンを作ったのはこいつのことを書きたかったからといっても過言ではない。それぐらいこいつはインパクトが凄かったのだ。私はミャンマー人と結婚していて、ある程度異文化には慣れているつもりだった。しかしこいつとの出会いで、所詮私の思っていた異文化なんて、同じアジア同士の似たような文化だったということに気づかされた。 奴との出会いは語学学校。ミャンマー人の彼と婚約し、マレーシアに移り住んだのはいいが、毎日あまりにも暇すぎた。そして友達作りと、英語のブラッシュアップのために英語

          カミール①マレーシアに来て初めての友達

          第7話 爆笑撮影大会

          若さゆえの、服のまま海へダイブするという荒行をやってのけた次の日、私たちは彼らの仕事前に会うことになった。 言われるままバスに乗り込み、向かった先は… 寺! (一応)ダブルデートで寺って!渋っ! しかし中に入ってみると、日本のような全部木でできた真っ茶色の寺とは違い、ベースが金ぴかで、日本ではあり得ないカラフルな色使いの寺だった。なかなか目が楽しい。しかし寺… とりあえずお参りをすることに。 本堂らしきところへ行き、お祈りをする。しかし私と夏子は無宗教だから、手を

          第7話 爆笑撮影大会