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『正欲』朝井リョウを読んで。
読んだのは一年ほど前だけれど急に思い出した。
『正欲』朝井リョウ
に描かれている、特殊性癖のようなものを、人間誰しも持っていると思う。
それが欲なのか
癖なのか
生き方なのか
考え方なのか。
そしてそれが人から
見えやすいものか
見えにくいものか
隠せるものか
隠せないものか。
私は、
人間はみなどこかおかしい
と、思いながら生きている。
おかしい、という言い方が正し
ちいさな世界の中に、宇宙ほどに大きい何かが潜んでいる:「猫を抱いて象と泳ぐ」を読んで
友人と待ち合わせをしているとき、ふと入った本屋で、
“人生を変えた一冊が、続いてゆく生活を支えてくれる。”
と書かれた装丁をみつけた。
それがこの本だった。
この本の主人公、リトル・アリョーヒンは
魔法が使える少年となり、世界を飛び回るわけでもなければ、
大恋愛に打ちひしがれ、激動の人生を歩むわけでもない。
ただひっそりと、チェスを指し、
その八✕八のチェス盤の中に、とてつもなく広い世界を観