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J1クラブが夢見るポゼッションサッカーの現実と観客が求める面白さと葛藤

今回は、サッカーの戦術にまつわるお話です。
なぜJクラブはポゼッションサッカーを夢見ては、失敗するのか。

はじめに


2024年サッカーJ1リーグも中盤戦になりました。
優勝争いをしているクラブもあれば残留争いをするクラブもある。
その中で毎年あるのが、残留争いから抜け出すために行う監督交代。

今年は横浜Fマリノス、サガン鳥栖、浦和レッズの3チームが成績不振によりシーズン途中の監督交代に振り切っています。
横浜Fマリノスは今年はACLもあったので、日程的にもハードで怪我人も多く連敗が続いても、もう少しフロントは我慢できそうだと個人的に思っていました。

ですが損切りが一番早く、結果上位争いに食い込んでいます。
さすがここ数年優勝と上位にいるクラブの判断だと思いました。
キューウェル監督のことはリーズ、リバプールと選手時代を知っていただけに応援していましたが残念でした。

問題なのは、サガン鳥栖と浦和レッズの2チーム。
この2チームの特徴はカウンター主体のチームからポゼッションサッカーを選択したことが低迷の原因。
なぜポゼッションサッカーはうまくいかないのかを個人的に解析してみました。

1.堅守が売りだった2チームがポゼッションサッカーをしたら

サガン鳥栖は3年連続赤字経営をするとJリーグのライセンス剥奪というのもあり毎年お金の捻出のため、主力を放出をせざるを得ない状況です。

この状態で監督に結果を出せというのは酷ですが、川井監督は22年、23年と残留争いをするほどではなくこの戦力で良くやったと思う成績を収めていました。
しかし今年からチームスタイルをポゼッションサッカーに切り替えました。

結果解任時点で19位と降格圏。
シンプルに所属している選手の質が足元が上手いわけではなく、走力でカバーする選手達が多いため、戦術に適していないのが原因だと考えられます。

アンダー世代でぶっちぎりの強さのサガン鳥栖の下部組織も、戦術はハードワークで奪い切るサッカーなのにトップが方針変えてしまったため下部組織出身者でも対応に時間がかかります。

サガン鳥栖のような毎年資金練りに困るクラブは育成クラブとして、監督の色気を出さないように徹底出来ていれば良かったのですが・・・。

もう一つのチームは私が個人的に推しの地元チームである浦和レッズ。
昨シーズンはACLも制覇し、J1リーグ最少失点数を誇るチームでした。
ですがどうしても攻撃力が足りず9試合連続引き分けなどもあり、攻守共に点が入らないという自体でした。
チームは悪くなかったがスコルジャ監督が家庭の事情で退任。

今シーズン新たにヘグモ監督を招集、攻撃的なチームへの切り替えを図る。
理想は今の守備陣にプラス圧倒的攻撃力で勝つ。
ですが現実は点は取れるようになったが、それ以上に失点数が増えて負ける、締めるところで点を取られ引き分けるという昨年の堅守が見る影もない。

そして守備で多大なる貢献をした酒井選手、ショルツ選手、岩尾選手、伊藤敦樹選手とキャプテン、副キャプテンが揃って夏に移籍するという非常事態。

試合に出るためなど色々都合があるとは思いますが、キャプテンが2ヶ月連続で移籍とは前代未聞です。
しかもサガン鳥栖と違うのは金額においてはぶっちぎり上位です。
なぜ資金豊富なチームなのに、毎年監督選びで毎回迷走するのか。

そして低迷の共通点としてどちらのチームも戦術をカウンターからポゼッションに切り替えた結果です。
対照的に今上位にいるクラブはサンフレッチェ広島、町田ゼルビア、ヴィッセル神戸と堅守速攻を売りにしたクラブです。

一時期流行ったポゼッションサッカーはなぜ今はあまり見かけなくなり通用しなくなったのか?

2.理想のポゼッションサッカーペップバルセロナ

ポゼッションサッカーの1番の原因は戦術自体は問題ありませんが、その戦術で最強チームが生まれたこと。

現在マンチェスターシティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督が2009〜2013年に率いていたFCバルセロナが「ティキ・タカ」と呼ばれるポゼッションサッカーでclを含めタイトルを総ナメをしたことで、崇拝するレベルまでとなりごそって真似をするチームが増えました。

もちろん日本代表含めクラブも真似し始めました。
体格が近いスペイン人がW杯で世界一を取ったことも拍車をかける原因。

ですがあれはもう出来ないとグアルディオラ監督自身が発言しています。
ポゼッションをする=ボールを長く持つのが良いと勘違いした方々が多いこと。
パスワークよりも守備のハイプレスが重要なこと。
そしてラ・マシアと呼ばれる下部組織出身者がクライフイズムを理解した選手たちがいてこそだということで、再現は無理と生み出した本人が発言しています。

それでも日本クラブがポゼッションサッカーにこだわろうとするのはなぜでしょうか?
それは面白い、ワクワクするからです。

3.プロスポーツであり興行だからこそ

プロなので勝利、結果を求められるのが当たり前。
ですが観客がチケット代を払ってでも観たいかどうかも売上に直結する為興行としては重要なことです。

ポゼッションサッカーはゴールまでの過程が、キレイなパスワークとドリブルから生まれます。
連携が上手くいきゴールが生まれると観ている側は楽しい上に興奮します。

そして対となすカウンターは、基本ガチガチの守備からカウンターと言うことで、応援しているクラブが守備に追われるのは観ていてあまり面白いわけではありません。

ましてや0-0とスコアレスドローの試合だとライト層はまた観に行くという確率が減ります。

そして困るのが勝利して優勝すればいいだろうで終わらないのがファン、サポーター達です。
野球、バスケットボールのようにポンポンと点が入る訳ではないのです尚更内容が面白いかどうかファンが求めます。
交通費、チケット代を払う価値があったかどうか。
内容がつまらないと特にライト層は観に来ません。

面白い、魅せる、大量得点で勝利が観たいのです。
その中で魅せるの代表例がポゼッションサッカーとなる訳です。

クラブとしても圧倒的ポゼッションサッカーで魅せるサッカーをすると、観客が付いてくるとわかっているからこそなのでポゼッションサッカーにチャレンジします。

チャレンジはとても良い事、ですが降格してしまったらなんの意味もないので、ファンも我慢は大事です。まずは見守りましょう。
 
監督交代が功を奏す展開になることを期待します。


最後まで読んでくださりありがとうございました。
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ではまた。

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