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『狂言』初心者の基本マナー ~日本の伝統文化を楽しむマナー~

研修会社(株)シェリロゼ代表で、人材教育家、メンタルトレーナー&マナー講師の井垣利英です。

先日、人生で初めて『狂言(きょうげん)』に行ってきました。古典芸能が大好きなお友だちと一緒に行ったので、勉強になったことがたくさんありました。

狂言で有名な方のお一人は、野村萬斎(のむらまんさい)さんです。萬斎さんは、年間300公演ほど舞台に立ち、体脂肪率7%とも言われています。それほど狂言は体力を使うものだと、初めて狂言を生で観て分かりました。

野村萬斎さんは、映画『陰陽師(おんみょうじ)』で安倍晴明を演じました。陰陽師をテーマにしたフリースケーティング「SEIMEI」を滑る羽生結弦選手と対談。対談後のNHK杯で「SEIMEI」を滑った羽生選手が、世界歴代最高の合計322.40点をたたき出したことは、有名なエピソードです。

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◆ここからが本題。

その萬斎さんのご親族で、重要無形文化財個人指定(人間国宝)である、日本を代表する狂言の第一人者・野村萬(のむらまん)さんの公演へご招待を頂きました。

狂言のように、日本の伝統文化を楽しむマナーとして大切なことがいくつかあります。狂言に実際に行って、分かったことがありますのでご紹介します。

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【『狂言』初心者のための基本マナー】

1.事前に、演目のあらすじを調べておく

どんな内容の舞台を観に行くのか? 大体の内容を頭に入れておくことが大切です。『歌舞伎』や『狂言』など日本の古典芸能の場合、セリフが難しい表現も多いのです。何を言っているのか分からないこともあります。

昔の言葉づかいのため、聞き取れなかったとしても、事前にどんな内容の話なのか? を理解していたら、ストーリー展開がつかめて、初めてでも楽しむことが出来ます。

2.『狂言』は、舞台が始まる前に「解説」がある

狂言は始まる前に、役者さんが舞台の上で、その日の演目について「解説」をしてくれます。あらすじを舞台上で説明してくれるので、事前の予習の復習が出来ます。

3.『狂言』独特の拍手のタイミングがある

演目の始まり=演者さんが入場するときには、拍手をしないものなのです。終わったときは、一同に拍手をするのでなく、余韻を楽しむかのように、じわじわと拍手の音がしてくる感じです。

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4.想像力で「感じて」楽しむ

『狂言』は、舞台の大道具や小道具などがたくさんあるものと違い、ほとんど道具が出て来ないのです。そのため、演者さんの身振りとセリフで、その場の様子を想像して「感じる」もの。

川を歩いて渡っている、お茶を注いでいる・・・など、その景色が目に浮かぶように、演者さんが体で表現してくれます。そこを感じとる、大人の舞台なのです。

5.静寂をこわす「音」を立てないマナー

『狂言』は、演者さんのセリフや歩く音などが命なので、能楽堂の中は音がよく響きます。演技が始まってからは、とてもとても静かなので、私たち観客の動く音も響いてしまいます。

私が行ったときも、舞台に集中している中で、周囲で紙に包まれた飴を食べている人がいました。紙から飴を出す音がうるさくて、周りの人たちが嫌な顔をしていました。これこそが人への配慮、心づかいが大切=マナーです。

ぐれぐれも静かな場所で、自分の動きによる音を出さないように、気をつけましょう。音には、細心の注意が必要です。

上記の5つが基本マナーですので、お互いにマナーを守って、日本の伝統文化を楽しみましょうね。

☆写真撮影の許可を頂いています。

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