ふろう中年 書くノート

ふろう中年という芸人志望だった者です。 誰も知らない、誰にも興味を持たれていない者の文…

ふろう中年 書くノート

ふろう中年という芸人志望だった者です。 誰も知らない、誰にも興味を持たれていない者の文章ですが、お読みいただけたらありがたいです。

最近の記事

お笑いの養成所の映像を見て

十数年前に、芸人になろうとして、お笑いの事務所所属(合格)を目指してその事務所の養成所に通いました。 結果としては、所属はできません(不合格)でした。そのまま、芸人になれず、現在に至ります。 当時通った養成所では、養成期間が終わった時に、合否の結果が来るのですが、 その様子を、まさか現在になって、ユーチューブで見ることができるとは思いませんでした。 合格した方に通知が届く映像だったのです。 不合格をした自分には見ることのできない光景が広がっていました。 まず、合格

    • 自分で発した独り言の内容を恥ずかしがる中年になってしまった

      独り言をよく言っているが、その内容に恥ずかしくなることがある。 例えば、難しいのことを、むずっと言ってしまったときだ。 なぜなら、言葉を略して話す柄ではないからだ。 マクドナルドはマクドナルド、ユニバーサルスタジオジャパンはユニバーサルスタジオジャパンと略さず言っている。 というよりも、これらの言葉を発することがないが、そういう気構えでいようということだ。 そんな心がけがあるにもかかわらず、先日、むずっと言いかけてしまった。 仕方なくとっさに、い を付け加え、むず

      • 小説 俺は走るのが好きだ

        俺は走るのが好きだ。 知り合いとこんなやりとりになった。 「おい、俺は走るのが好きなんだけどよう、今からお前も走るぞ、このやろう。」 「走らないです。」 「なんでだよ?」 「走りたくないからです。」 「おい、情けないこと言うんじゃないよ。いいから走るぞ。」 「僕の方が速くても知りませんからね。」 「なんだと、このやろう!生意気なことを言いやがって。」 「僕が勝ったら、二度と一緒に走るなんて言わないでくださいよ。」 「上等だ。必ず勝ってやるからよ。」 「じ

        • 小説 俺は筋力のトレーニングが好きだ

          俺は筋力のトレーニングが好きなんだよ。 知り合いとこんなやり取りになった。 「おい、このやろう。俺は筋力のトレーニングが好きなんだけどよ、トレーニングに付き合え。」 「嫌です。」 「なんでだ、このやろう。俺と筋力のトレーニングをしたくないなんて、ずいぶんいい度胸してるじゃないか。」 「たいしたトレーニングをしなさそうだからですよ。」 「なんだと、このやろう。俺のトレーニングが甘いとでもいいたいのか?」 「どうせ、腕立て伏せを10回するくらいでしょ?」 「なんだ

        お笑いの養成所の映像を見て

          小説 腕に腕時計を描いたら笑ってもらえなかった

          俺は腕に腕時計を描いて、知り合いを笑わせようと思ったんだよ。 俺は期待に胸を躍らせ、知り合いに話しかけた。 「おい、このやろう。俺は腕時計が好きなんだけど、お前はどうなんだ。」 「つけてません。」 「なんだと、このやろう。どうやって時間を確認してるんだ?そんなことができるのかよ。」 「はい。」 「そうなのか。でもよ、腕時計つけろよ。」 「大丈夫です。」 「つまらねーな、このやろうは。とにかく、俺の腕時計を見てみろ。」 俺は腕にペンで直接描いた時計の絵を見せた

          小説 腕に腕時計を描いたら笑ってもらえなかった

          小説 俺はおもしろいんだ

          俺は自分のことをおもしろいと思ってるんだけど、不本意だが、そう簡単に周りは認めないんだよ。 知り合いとこんなやり取りになった。 「おい、このやろう。俺はおもしろいだろ?」 「おもしろくないです。」 「なんだと!このやろう!どこがおもしろくないんだ?」 「話す内容、話し方などです。」 「なんだと!いつもおもしろい話をしてるじゃねーかよ。」 「誰も笑ってませんよね?」 「笑ってないけど、俺はおもしろいと思ってしゃべってるんだから、おもしろいだろ、このやろう!」

          小説 俺はおもしろいんだ

          小説 俺は外見に気を使っているんだ

          俺は外見にとても気を使ってんだよ。 知り合いとこんなやり取りになった。 「おい、このやろう。俺は自分の外見にとても気を使ってるんだけど、お前はどうなんだよ。」 「特に何も気を使ってないですけど。」 「なんだと。だめだろ、そんなんじゃあよ。俺はよう、自分で言うのもなんだけどな、あまり中身をいいと思ってないんだよ。だから、外見から改善をしようしてるんだ。」 「全然改善されてないじゃないですか。」 「なんだと、このやろう!どういう意味だ!」 「まず、靴を磨いてますか?

          小説 俺は外見に気を使っているんだ

          小説 俺は夕飯を自分で作ってるんだ

          俺は夕飯を自分で作ってるんだよ。 知り合いとこんなやり取りになった。 「おい、このやろう。俺はよう、自分で夕飯を作ってんだよ。すごいだろ。」 「そうなんですか。」 「なんだこのやろう。すごいですねとか、もっといい反応ないのかよ。ところでよう、今日も筋力トレーニングの話でもしようぜ。」 「何作ってんですか?」 「え?」 「だから、夕飯で何を作ってるんですか?」 (怯えながら)「・・・米を炊いてるよ。いいから、筋トレの話をするぞ、このやろう。」 「筋トレはいいの

          小説 俺は夕飯を自分で作ってるんだ

          小説 俺は明るいんだ

          俺は明るいんだ。 だから、明るくない知り合いと会うと、こういうやり取りがあった。 「おい、こら、お前は、なんでそんなに明るくないんだ。」 「わからないです。」 「お前よう、心の中で俺は明るいって言ってみろよ。そしたら、明るくなるかもしれないじゃないか。俺はいつも言ってるんだよ、俺は明るい明るいってよ。心の中だけじゃないぞ。口にも出して言ってるぞ。今言うぞ。俺は明るいんだ。俺は明るいんだ。俺は明るいんだ。」 知り合いの姿はなかった。

          小説 俺は明るいんだ

          小説 俺は電車が好きなんだ

          俺は電車が好きなんだ。 知り合いとこんなやり取りになった。 「俺は電車が好きなんだけど、お前はどうなんだ?」 「あまり知識はないです。」 「なんだと。もっと電車に興味を持てよ。」 「じゃあ、今日はなんの電車に乗ってきたんですか?」 「今日は歩いてきたから、乗ってねーよ。」 「じゃあ、最後に乗った電車はなんですか?」 「覚えてねーよ。」 「じゃあ、好きな電車はなんですか?」 「え?」 「なんですぐに答えられないんですか?」 「え?」 「電車好きじゃない

          小説 俺は電車が好きなんだ

          小説 M1グランプリ

          俺はお笑いが好きなんだよ。と言いたいところなんだけど、知り合いに違うと言われて、頭にきてんだよ。 M1グランプリ決勝放送直後、知り合いとこんなやり取りをしたんだよ。 「おい、このやろう。お前はお笑いが好きなのか?」 「はい。」 「じゃあ、当然M1グランプリは見たよな?」 「見てません。見たんですか?」 「なんだと、このやろう。見てるに決まってるだろ。」 「じゃあ、どんな内容だったか教えてください。」 「え?」 「だから、M1見たなら、出演者の方のそれぞれの漫

          小説 俺は美術館に行くのが好きだ

          俺は美術館に行くのが好きだが、悔しいが、知り合いとこんなやり取りをした。 「おい、このやろう。お前は美術館へよく行くのか?」 「行かないです。」 「なんだこのやろう、つまんねーな。俺はよう、よく美術館へ行くんだよ。かっこいいだろ。」 「最近、誰の作品を観に行ったんですか?」 「え?」 「だから、最近、誰の作品を観に行ったんですか?」 「いや・・・誰のかとか、そういうのはいいだろ。」 「あのー・・・美術館行ってないですよね?」 「え?いや、行ってるけど・・・。

          小説 俺は美術館に行くのが好きだ

          小説 1月だがクリスマスが楽しみだ

          俺は1月だが今年のクリスマスが楽しみなんだよ。 知り合いとこんなやり取りになった。 「おい、このやろう。俺は今年のクリスマスが楽しみなんだけどよう。お前もだろ?」 「何を言ってるんですか?」 「何を言ってるんですか?じゃねーんだよ。今年のクリスマスが楽しみだろって言ってんだよ。」 「まだ早いですよ。一月ですよ。」 「早くねーよ。どんなに先でも、楽しみなことは楽しみだろ、このやろう。お前は楽しみなことはねーのかよ。」 「ないですよ。」 「そんな寂しいこと言うんじ

          小説 1月だがクリスマスが楽しみだ

          小説 俺は腕相撲で負けたんだ

          俺は腕相撲が相変わらず得意なんだけど、知り合いとこんなやり取りがあって悔しかったんだよ。 俺が知り合いに馴れ馴れしく話しかけるところから始まる。 「おい、このやろう、俺は腕相撲が得意なんだけど、勝負しないか?」 「しないです。」 「なんだと、このやろう。負けるのが、そんなにこわいのか?俺がとても強そうなばっかりによう。」 「弱そうだからですよ。」 「言いやがったな、このやろう!もういっぺん言ってみろ!」 「弱そうだから、勝負する価値がないんですよ。」 「価値が

          小説 俺は腕相撲で負けたんだ

          小説 俺は勉強が好きだ

          俺は勉強が好きだ。 知り合いとこんなやり取りがあった。 「俺は普段何をしているか、知ってるか?」 「知らないですよ。」 「なんだと、このやろう。勉強をしてるんだよ。お前が遊んでる時もよ。」 「そうなんですか。」 「だから、いろんなことをよく知ってんだよ。」 「なんでも知ってるんですか?」 「おう。知ってるよ、勉強をしてるからな。」 「じゃあ聞きますけど、なんで勉強は勉強って言うんですか?教えてくださいよ。」 「え?なんだよ。・・・わかんねーよ。ちきしょう。

          小説 俺は勉強が好きだ

          小説 俺はマラソンが好きだ

          俺はマラソンが好きだ。 知り合いとこんなやり取りがあった。 「おい、このやろう、これからマラソンをするぞ。」 「今から走るんですか?」 「そうに決まってんだろ。他に何があるんだよ。まあ、俺は人生のことをマラソンに例えることもあるけどな。山あり、谷ありとかそういうことだ。俺くらいになると、だんだんわかってくるんだよ。今は上り坂だからゆっくり行こうとか、谷だから、えっと、えっと、えーー、とにかくよう、人生はマラソンなんだ、このやろう。」 「よくわからないです。」 「な

          小説 俺はマラソンが好きだ