ぼくはピート、そしてレイじいさん 第6話
第6話 「古代の夜」
「あかねふしぎの空の下、
輝く馬の群れ、
幾と千。
皮膚に美しき紋様ある馬には、
小人たち。
立ち上がり、
ひっくり返り、
奇妙に体をくねらせる。
中でも、
ひときわ金に輝く輪の月の馬には、
王女のように振る舞い、
妖精のように歌う
冠姫。
天と地と愛の歌は、
暗闇に
空が溶けるまで鳴り響く。
その時に見よ。
馬は、
一斉に片足を上げ、
挨拶をする。
小人たちは、
髪を逆立て宙返り。
冠姫は、
微笑み、
マイマイの踊り。
激しく
優雅に
繰り返され、