S.キングを短篇から読んでみる
数々の映画の原作者としても知られる作家、スティーヴン・キング。
読んでみたいと思った作品はいくつかあるが、何年経っても実現していなかった。
そこで短篇から読み始めることにした。
扶桑社から『ナイト・シフト』(上・下)という初期の短篇集が出ている。
その中の4作品を読んだ。
「子取り鬼」「やつらはときどき帰ってくる」「バネ足ジャック」「トウモロコシ畑の子供たち」である。
「バネ足ジャック」以外は映像化されている模様(流石!)
「やつら…」と「トウモロコシ…」は臨場感がありスリリングな展開なので、いかにも映像化されそうな感じだ。
「子取り鬼」(1973)は、原題の「ブギーマン(The Boogeyman)」というタイトルで去年、映画になっている。発表から50年を経ての映像化とは凄い。
「バネ足ジャック」は不思議で曖昧な雰囲気なので、映像にするのは難しそうだ。したとしても、単館上映系のような仕上がりになるだろう。
「バネ足…」は、もしかしたら実際の事件をモチーフにしたのかもしれない。ミシガン州殺人事件(Michigan Murders)と呼ばれるものだ。
60年代後半にアメリカの大学界隈で起きた連続殺人という点が、キングの作品と共通している。
事件当時、彼は大学生だったはずなので、何かしら強い印象を受けたのではないかと想像できる。
次は、長篇に挑みたい。