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前回同様、顔ヨガは医療ではない、ということを最初にお伝えしておきたいなと思います。前回は私が顔ヨガの美容ではない側面に興味をもったキッカケについてお話しました。
前回記事はこちらから↓↓↓


もう一人、私の心を突き動かした方がいらっしゃいました。

■優しく解けていく

一番後ろの席の端で、男性はポーズをするでもなく、鏡を見るでもなく、ただ私を真っすぐに見ていました。固まってしまいそうになるほど強く、鋭い視線。

『なぜ、この方は参加されたのだろう?』

セミナー後半も変わらず、教室を回り男性に近づく度に緊張も高まりますが、頑なな様子に声を掛ける勇気をもてずにいました。傍を通り過ぎ『やっぱりお声を掛けてみよう!』と振り返ったとき、鏡を手にした男性の姿が目に入りました。

『えっ?』

一生懸命にお顔を動かしてくださるその方の頬が赤く染まっていく様子が前からもハッキリ分かりました。

少しずつ、少しずつ。
その男性の固まっていた表情が優しく解けていきます。
もう私は驚きませんでした。

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■顔を扱うということ

講座終了後茶話会が催され、参加者様が順番に感想を述べてくださいました。そこで男性の想いを知ったのです。

『実は、少し前に手術をしたんだよね』

男性は自分の左頭部のあたりを指し示し、皆さんの顔を見ながら、ゆっくりと、ハッキリした声で想いを伝えてくださいました。

『それから、自分の顔を見るのが嫌になった。でも今日、鏡を見て良かった。これからはまた見てみようと思う。自分と向き合ってみようと思う。ありがとう!』

衝撃が走りました。
『浅はかだった』
全身が熱くなるのを感じ、お返事をしなくてはならないのに、直ぐには言葉が出てきませんでした。

セミナーに参加する決意をしたところから始まっていた男性の『葛藤』や『決意』、セミナー中もずっと自分と戦っていたんだということが、短く、シンプルな言葉に凝縮されていました。

茶話会

そして、それだけで終わらなかったんです。

『私の主人も同じで、病気をしました。顔を動かすリハビリを私に隠れてしているのを見て、主人を理解したくて参加しました。顔ヨガも主人に教えてこれからは一緒の時間を過ごせたらと思います』

別の女性が男性の発言を受けてお話をしてくださいました。

『顔』を扱うことがかんたんではなく、指導者以上の想いを受講者の方がおもちなこと。
また、顔ヨガの在り方もお客様の数だけあって良いということを教えていただいた体験であり、顔ヨガのインストラクターとして、ずっと仕事がしたい。そう決意をしたキッカケでもありました。

心の変化

■様々な顔ヨガの在り方と可能性

2つのエピソードがあって、顔ヨガが単純に『顔の運動』ではなく、自分の想像を超えて、人生に寄り添い、心に大きく作用するメソッドだということを、私は他人の体験を通して実感しました。

もちろん、私自身のこともそうです。コンプレックスを克服する過程で、またレッスンを通して、自分の心の在り方・人との関わり方、様々なことが大きく変わっていきました。

顔が変化したから、心も変化したのか。
心が変化したから、顔も変化したのか。

その相乗効果はとても大きいんです。

顔と向き合うことは心と向き合うこと。
顔と向き合うことは人生と向き合うこと。

そう考えると、30代には30代の顔ヨガがあって、70代には70代の顔ヨガがあって。その効果も、本人にすら予想できないことが多く、沢山の可能性を秘めているなと思うとワクワクするんです。

③へつづく

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