【佐渡旅行記③】歴史と風土に触れる(前編は歴史寄り)

 当初は3回でまとめるつもりでしたが、一度うっかり書き忘れてしまったスポットがあり、それでも予想以上のウェイトになったのでもう1回分増やすことにしました。
 まず、戦争と関連した2つのスポットをご紹介します。

ロシア水兵の墓(佐渡市千種丙154)

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 明治37年=1904年、今から116年前ということになります。この年の7月末に日露戦争が始まっており、この2人も対日戦争に参戦していた最中の殉死だったと想像するに難くありません。経緯についてはこちらをご覧いただければと思います。(敷地内の案内看板をうっかり探しそびれていました)
 墓があるのは、「日清戦争で戦死した佐渡出身兵士40余名の忠魂を慰めるために「得勝寺」の本荘了寛師が義援金を集めて建立」した明治紀念堂の敷地内(奥の方)です。(引用元:さど観光ナビ(佐渡市公式観光情報サイト)当該ページ

 ここは予めリサーチしていた訳ではなく、父が初日にたまたま看板を見つけたので立ち寄ったのでした。
 この記事を書く前にたまたまfbで見かけた記事も、これと同じようなエピソードでした。

 2ヶ所目も同じような意味合いを持つと言いますか、時局に流されることなく良心に生きた人々を記録する碑です。

英国機着陸記念塔(佐渡市入川1872-1)

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 こちらは、出発の数日前にたまたま見つけて2日目の朝に訪れました。塔の裏には、発起人(たしか)7人のお名前と建立時期等が記されています。その背後に建つ中学校も、何となく学校らしからぬ外観に見えたので撮ってみました。

 「英国機着陸」の出来事は、2013年に公開された映画「飛べ!ダコタ」で全国的に有名になったのではないかと思います。今年5月には、ある配信サイトのステイホーム応援企画?で、期間限定で無料公開されていました。
 有料ですが、今でも見られます。

 2日目は、この後にキリシタン塚を見学し、さらに小木へ南下しました。

佐渡国小木民俗博物館(佐渡市宿根木270-2)

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 3つの建物で構成されるこの博物館ですが、入口(受付)に一番近いのが千石船「白山丸」の展示館です。公式HPによれば、「安政5年(1858年)に宿根木で建造された「幸栄丸」を当時の板図をもとに復元したもの」なんだそうです。
 復元に携わった方々が写真・住所(さすがに細かい番地は無し)付きで紹介されていたんですが、佐渡の方々と東北地方太平洋側(陸前高田南三陸など)の方々が半々だったのが印象的でした。後者の方々は3・11の時大丈夫だったんだろうかと思ったものの、余計な感染リスクを生じさせない方がいいかと思い受付の方には聞かずじまい。

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 続いて、旧宿根木小学校校舎を利用した館へ。いかにも学校!な3枚を先に出しましたが、3枚目は講堂のステージ部分です。奥行きが結構あって、何に使っていたんだろうかと不思議に思いました。

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 その廊下部分では、この博物館の設立を提案した人物でもあるという民俗学者・宮本常一の特別展が行われていました。(リンクは別会場の紹介ですが、内容は同じ)

 ざっくりと説明すると、同じ場所の風景が半世紀以上を隔ててどう変化したかを紹介する展示でした。非常に興味深く見学しました。
 その中で紹介されていた宮本の言葉が印象深かったので、ここでは1枚だけ紹介しました。(もう1枚は、次記事の最後に貼り付けるGoogleドライブのフォルダで) 今回の某選挙では秋田出身の方が出馬しますが、それで大きな変化があるといいんですがねぇ。

 もう2枚紹介します。

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 郵政民営化法案の審議や「小泉劇場」と呼ばれた解散総選挙は中学生の頃の出来事でしたが、歴史を遡りに遡ればこれに行き着くんだなぁと思ったのです。説明書きをよく確認しなかったので、いつ頃のシロモノかは分かりませんが。

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 我ながら平常運転(笑) 今回もオルガンの話題が登場しました。実はリードオルガンはもう一台展示されていたんですが、そちらはペダルが左右とも壊れており、問題なく鳴った(鳴らすな)こちらとは対照的でした。
 正直言うと、ここに展示されているだけではもったいないなぁと思ってしまいます。運搬するのも簡単ではありませんが、たまにはどこかでコンサート等に使われればいいのにと…
 先日某所で聞いた話では、「全世界的に見ても」現在リードオルガンを生産している会社はないだろう、ということでした。日本国内では1980年代頃になくなったと以前から聞いていましたが、世界規模での話をこれだけしっかりと聞いたのはそれが初めてでした。その上で、リードオルガンはどんな形でも保存していてほしいと、その方(オルガニスト)はおっしゃっていました。たとえ使われずに隅に置きっぱなしだとしても、壊れていたとしても、部品レベルでも貴重なので…とのこと。これをお読みの「該当者」の方、また「該当者」をご存知の方には、ぜひこのことを肝に銘じ、周知していただきたいと思います。

 結局今回も脱線してしまいました(^^;; まあ、リードオルガンは漢字で「風琴」と呼ばれるので、風土にも多少はかすってる?のかもしれませんが。
 なお、3館あるうち「新館」は見学を断念しました。ちょうど最高気温(相川で32.5℃)を記録した時間帯に昼食前のコンディションが重なり、2館見学した時点で軽く1時間を消費していました。まあ、自販機で何か買って水分補給していれば3館目も可能だったんでしょうが、面倒になったので先に車に戻ってしまったのでした(^^;; 父は多少見学していたようですが。

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