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「また、読み返したい。」note保存記事

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また読み返したいような、noteの記事を保存していきます。
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#デザイン

人類学的なデザイン

Spectrum Tokyo Fest 2023にて、「人類学的なデザイン」というタイトルで登壇させていただきました。 近年、人類学とデザインの領域がより近接しています。他者を知ることを通して、翻って自分を深く知る。そのような人類学的な態度を組織にデザインする実践について、提供開始から1年弱で発行枚数200万枚を突破し、グッドデザイン賞も受賞した「メルカード」のデザインプロセスと、お客さまを知るために毎週実施している「Research Hour」の取り組みを事例に紹介しまし

製品づくりとメタ認知(アイデアとかデザインとか経営学とか)

2023年2月15日。 ミッドタウン六本木のデザインハブという場所で、トークイベントを行いました。 題して『アイデアとかデザインとか経営学とか』。 僕たちクリエイティブユニットTENTの本『アイデアとかデザインとか』を軸にしつつ、ゲストに静岡大学工学部で経営学を教える本條晴一郎氏を迎え 「デザイン思考」や「意味のイノベーション」だけでは捉えきれていなかった「デザインやアイデアとその周辺にある重要なポイント」について語り合いながら探っていく、というイベントでした。 イベ

「アウトプット力」について新卒向けに講義させていただいたので、その内容をまとめてみました

こんにちは。新R25ブランド戦略室のムロハシです。 先日、弊社新卒のビジネス職向けに「アウトプット力」をテーマとした講義の依頼をいただき、アウトプットについてあれこれ考える機会がありました。 ちなみにサイバーエージェントでは現在、いわゆる営業やプランナーといった総合職を「ビジネス職」、エンジニアやデザイナーといった専門職を「テクデザ職」と分けており、デザイナー職である私がビジネス職へ講義するのは少し珍しい気がしています。 このとき自分でも発見があったのですが、良いアウトプ

創造性とプレイフルネス——Garden Eightコペンハーゲン支社の意図

2020年の中秋、週末に差しかかる金曜日の夕暮れどき。デンマークの首都コペンハーゲン中心部の暗いオレンジ色の空に、ローゼンボー城の緑色の尖塔が映える。 17世紀にデンマーク国王が建てたという小さな城から、徒歩でたった数分ほど。デザインエージェンシー『Bold』のオフィスでは、日本で言うところの“アフターファイブ”を待たず、仕事を切り上げた人の談笑の声や缶ビールを開ける音が聞こえてくる。 そんなオフィスの一角に、一人の女性が座っていた。手元のノートパソコンを閉じ、弾むような

UXデザインの一番小さなはじめ方

UXデザインの日常的なトレーニング方法をご紹介します。 「UXデザイナーになるために、どんなことか始めたら良いのですか?」 「最初の仕事がもらえなくて、なかなか実績が詰めないのですが...」 最近こんな相談を受けることがあったので、アドバイスしてみたことをまとめてみます。 結論からお話すると、「日常の多くはUXをデザインできる」ので、ちょっとした気の持ちようからすぐに実践をはじめることが出来ます。 日常の全てはUXデザインの実践の場である基本的には、日常の全てのタスク

WHYの深堀りをするクライアントインタビューはWHYの前後が重要

プロジェクト序盤でクライアント担当者、また上長や組織の長にインタビューを行うことがあります。その際どのようなことを聞けばプロジェクトのことを深く理解できビジョンを共有できるのでしょうか。よく言われるように大事なのはWHYを深堀りしクライアントの考え方や価値観に触れることでしょう。しかしインタビューにおける本質的な課題はWHYの深堀りの前後にあるように思います。つまりどのようにしてWHYの深堀りまで辿りつくか。そしてどの程度それをデザインに落とし込むかではないかと。これまでのい

ロゴデザインを作るとき、私が知りたいこと。

私は日頃、デザイン分野のプロデューサーとして活動をしております。情報収拾をしていると、ブランディングやデザイン関連の素敵な記事をたくさん見かけます。これらの記事はいわゆる有益な記事なので、ここでいくつかご紹介します。 例えば、こちらの記事では、デザインとビジネスの関連性が紹介されています。「ブランディングやデザインにお金を使う意味って、なに?」と疑問に思っている方は、こちらを読むと疑問が解消されるかもしれません。 また、こちらは、Twitterでバズっていたロゴデザインの

本のフォントが気になったので、徹底的に調べてみたら、意外な事実が判明した。|後日談追記

2020.1.14. 一番下に後日談追記。 「読みたいことを、書けばいい。」という本を買った。 noteをはじめたことで、そもそも文章ってどう書くのかとか、わかりやすい文章ってどういうことなのかが気になっていたから。 学びたい欲求が出たときはすぐに行動に移すと吸収が違う。 だから買ったのに。 まず表紙からそうはさせてくれないのである。 なんだこのフォントは。 思わず読もうとする手をとめた。 まず、この「を」に注目してほしい。 タイトルの文字「読みたいこと」と

Whyとは何か?を言語化してみる

Whyとは一体何なのか 🧐近年、多くの会社で聞かれるようになった「Why」の重要性。 Goodpatchも例に漏れず、会社のカルチャーの根底に「Why」があります。 今となってはWhyって大事だよねーと抽象的概念で重要性が伝わりますが、実はWhyとは何かという言語化はあまりされてないことが多いと思っています。 今日はそんなWhyを少しだけ深掘って自分なりに言語化してみたいと思います。 Goodpatchが創業期から大事にしているWhyから考える文化Goodpatchが

新規入社するデザイナー向けにおすすめしたい書籍11選をまとめてみた

PLAID AdventCalendar 21日目の記事です デザイナーの@kenichisuzukiです。自分が働いているプレイドでは、新しく入社される方向けにおすすめする推薦図書リストというものがあります。 来年から新たにデザインメンバーの入社が控えているのですが、デザイン文脈での情報が不足していたため、既存のデザインメンバーのおすすめを調査してまとめてみました。 その中から、個人的に共通認識にしたいと感じた書籍を主観でまとめてみたので共有します。 ◇ UXデザ

デザイナー1年目で学んだ5つのこと

少し投稿が遅れましたが、今年の8月から社会人2年目がスタートしました。 未経験のデザイナーとしてweb制作会社ベイジに入社し、この1年でどんなことを学んだのか軽く振り返ろうと思います。 まず今の会社は下北沢にある社員14人の会社。関わらせていただいた案件は「BtoBサイト、コーポレートサイト、業務アプリケーション」などです。 最近はベイジ制作ワークフローで言うと設計〜制作までを担当しています。 この記事ではwebサイトの設計やデザインなど普段の仕事を通じて、今

フロントエンドエンジニアから、デザイナーさんに意識してほしい10のこと

フロントエンドエンジニアとデザイナーさんは日々協力してプロダクトを作っていく関係にあります。デザイナーさんが作ってくれたものをエンジニアが素早く実現できるよう、いくつかエンジニアから意識してほしいことをまとめました。 なんでこんな話になったのか(前置きなので次の章まで飛ばしてOKです) デザイナーさんから「この画面をこんな風に作ってください」とXDやSketch、PSDなどいろいろな形で渡されることがあると思います。 僕の個人的な意見・経験ですが、いざ実装するぞとなったと

本当に意思決定が必要なことって、実は少ないかもしれない

先日、こばかなさんと意思決定の話をした。その話のまとめメモ。 意思決定の遅さや、先延ばしに巻き込まれて、チャンスを逃すケースが非常に多い。私生活でも仕事でも。 でも、実は意思決定で悩むケースは、この世にはほとんど無いんじゃないかなと思う。多くの場合、物事の選択はざっくり「ポリシーの問題」「セオリー」「不変の法則」の3種類のレイヤーに分類できるのではないかと思う。あらゆる意思決定をこの3レイヤーに分類することで、悩むシナリオを最小化できる。 ポリシーの問題この卵を「目玉焼

プレゼンスライドに関してのアレコレ:「だんだん文字を抜いていく」

いわゆるフラッシュプレゼン(*)のスライドの作成においては「文字を抜いていく」という意識が不可欠。サンプルで解説してみます。 セリフ(口頭で話す内容)をそのまま記入した例スライド内のテキストボックス内に自動折り返しで文字を入力しただけの状態。 これを、グラフィックデザインでは「ナリユキ」といいます。この場合だと「好きなのは」というカタマリが分断されてしまうので、読むスピード(=理解のスピード)が落ちてしまいます。 プレゼンのスライドは、ある意味、すべてがキャッチコピー。