採用ブランディングの立ち位置を理解しよう!(採用ブランディング講座:vol.04)
ブランディングが注目されるようになった理由
とは一体何か分わかりますか?
今回はブランディングが注目されるようになった
背景と、採用ブランディングとの関係性について
解説していきたいと思います。
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1.ブランディングはなぜ注目されたのか?
昭和の高度経済成長期において、
良い商品・サービスは
必ず売れる時代が続きました。
それがバブル崩壊後、
良い商品・サービスというだけでは
売れない時代がやってきました。
時代を経て、人々の価値観が変化し、
「モノ」=消費の時代
「コト」=体験の時代
「トキ」=同じ時間の共有
「イミ」=存在意義・志の共感
と、次々に新たな消費トレンドが登場し
今も変化し続けてます。
それと同様に、
企業側のマーケティングも
プロダクトアウト(製品中心)
マーケットイン(市場中心)
カスタマーセントリック(顧客中心主義)
へ変化してきました。
消費者の変化に対応するため、
商品・サービスの性能の良さはもちろん、
その売り方、見せ方(魅せ方)に
強い関心が出きました。
顧客の気持ちを深く理解し、
より良い体験を提供することで
顧客満足度を高め、
ブランドのファンになってもらうこと
ブランドとして「差別化」が
求められるようになってきたのです。
では、採用ブランディングは
なぜ注目され始めたのでしょうか?
様々な見解がありますが、
今までの採用手法が通用しなくなったから
だと私は思います。
働き方はテレワーク等の形で多様化し、
情報はSNSですぐに拡散され、
採用活動にも、働きやすい会社というだけでは
人が集まらない状況になってきました。
採用活動に苦戦する会社ほど、
採用ブランディングを実施することで
上手くいくのではないか?
そんな期待が高まってきたのだと思います。
しかし、あることが原因で
ブランディングは中々思うような成果を
出せない会社の方が多いのです。
2.採用ブランディングが上手くいかない理由
一つ目は、
採用ブランドに対してピンと来ない人が多く、
定義が人によって違いがあり曖昧です。
企業や商品・サービスのブランド戦略は
様々な角度から検証され、
理論が確立していると言えるでしょう。
しかし、採用ブランドは、
過去の具体的な成功事例に理由を後付けした理論
が書籍やセミナー等で乱立しているのが
現状であると考えております。
そのため、人によって定義が微妙に異なり
明らかに原理原則に反した理論を展開して
効果のない施策に走ってしまう傾向が
至る所で見受けられます。
二つ目は、
デザイン会社やホームページ制作会社では
広告会社やその代理店の出身者が多く、
事業会社でブランド戦略の立案に携わった人
は非常に少ないのです。
それであるにも関わらず、
マーケティングやブランディングを
セールストークに織り交ぜて語るため
世間で間違ったイメージを植え付けてしまう
原因の一端になったと私は考えています。
ブランディングに関する世間の誤解の多くは、
前回の記事をご確認ください。
そこで、私たちはまず採用ブランドを
過去に成功した具体事例を真似る形ではなく、
販売戦略で確立している原理原則を学び
どのように応用して採用戦略に活かせるか?
これを考える必要があるのです。
3.採用ブランドの立ち位置
採用ブランドは企業ブランドや商品ブランド
と、どのような位置関係にあるのか?
この問いに答えられる人は少ないと思います。
そこで、企業・商品ブランドと採用ブランドの
立ち位置、関係性を見ていくため、
ブランドの形態から見ていきましょう。
①グループブランド
グループ企業の親会社や
持ち株会社の名前がブランドになっている
というケースです。
鉄道会社の「近鉄グループ」では
運輸、不動産、国際物流、百貨店等の業種の
社名の頭に「近鉄」の名前が用いられています。
「日本郵政グループ」では
日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命と
社名はことなりますが、ブランドマークには
共通して「JP」が使われています。
どちらも大きな組織、安定した企業という
社名のブランドから安心感を受けると
思いますが、これがブランドの力なのです。
②企業ブランド
これは企業単位のブランドのことで
日本を代表するおもちゃメーカーの
「Nintendo」というブランドが有名です。
任天堂の社名が商品名にも入っており
あの企業が提供するゲーム機だから
安心、信頼できて「面白いに違いない」と
想起させる点が特徴です。
③事業ブランド
事業ブランドとは、企業内で独自の事業体として
運営しているブランドのことであり、
有名な所ではファーストリテイリングにおける
「UNIQLO」や「GU」などがこれに当たります。
④カテゴリーブランド
複数の商品カテゴリーをまとめて呼ぶ総称のことで
例えば、資生堂のカテゴリーブランドが有名です。
詳しくは以下のリンクを参照してください。
⑤プロダクトブランド
各商品ごとのブランドであり、
例えば、「iPhone」や「iPad」はこれに該当します。
4.採用ブランドの位置関係
採用ブランドの場合、「企業ブランド単位」で
同様に打ち出すことが一般的ではあるが、
「グループ単位」で打ち出すことも可能です。
先ほどご紹介した日本郵政の採用ブランドは
「グループ単位」となりますので、参考までに
以下のご参照ください。
また「事業ブランド」に特色がある場合や
業種が違う場合はこの単位で打ち出すことも
可能であると言えます。
つまり、採用ブランディングは
企業やグループ全体のブランディングの中に
包括されている場合が多く、
セールスも
マーケティングも
リクルーティングも
全てブランディングの中身の一部であると
考えて頂いて問題ありません。
ただ、商品・サービスを展開する
セールスやマーケティングと違う点は
企業や仕事といった単位で、その仕事に対して
良いイメージを持っていただく活動である点
だけが唯一違うところとなります。
従って、セールスやマーケティングの
ブランディング戦略の型を応用して
採用ブランディングも学ぶことができる
ということになります。
次回以降、更にブランディングの歴史や
構築の仕方など、深堀していきたいと思います。
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