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世間に溢れるブランドへの誤解を解く(採用ブランディング講座vol.03)

世間ではブランドに対する誤解で溢れている
ことをご存じでしょうか?

あなたは以下のような勘違いをしていませんか?

第1問
ブランドとは、ロゴやマーク、キャッチコピー等
商品、サービスを表す象徴のことを指す

第2問
ブランディングとは
広告やキャンペーンことで広報部の仕事、
採用ブランディングは
採用広報や採用活動のことで人事の仕事である

第3問
採用ブランディングがもたらす結果とは
求職者からの好感度UPである

採用ブランディング講座の第3弾では
世間のブランドに対する誤解から
採用ブランドの特徴と忘れてはいけない
3つの大切なことをご紹介したいと思います。


1.ブランド構成要素、タッチポイントを理解する


最初に
ブランドを構成する要素と顧客との接点、
タッチポイントを順番に見ていきましょう!

【ブランドの構成要素】

①名前
②ロゴ
③カラー
④キャッチコピー
⑤プロダクトデザイン
⑥イメージキャラクター
⑦メロディ(テーマ曲、効果音など)
⑧香り(商品や店舗の香り)
⑨空間(店舗)デザイン
⑩人(代表、広告塔など)


【タッチポイント】

「情報」を受け取る機会
Web、SNS、広告、キャンペーン、
報道、口コミ等

「体験」を受け取る機会
商品・サービス、店舗・空間、
音声や動画などのデジタル体験、
対面によるイベント体験、
これら全てで接点がある人(従業員)

※採用ブランドへの置き換えは今回行わず、
 次回以降への宿題にしたいと思います。


採用ブランドの場合においても、
既に存在する企業ブランドのイメージに
依存する所が多いことでしょう。

しかし、
商品・サービスのブランドと
決定的に違う点は、ただのファンではなく、
一緒に商品・サービスを提供したい」
同じ職場で働きたい」
と就職意向を『想起』させる必要となります。

「商品・サービスは良いけれど…
 大変そうだから、ここで働くのは嫌だな」

このような感謝はされるけど、
仕事にするのは避けたいと思われている仕事は
エッセンシャルワーカーを中心に多くあります。

しかし、だから仕方がないという考えでは
採用ブランドとして失格なのです。

では冒頭の答え合わせですが…

第1問
ブランドとは、ロゴやマーク、キャッチコピー等
商品、サービスを表す象徴のことを指す

内容に間違いはありませんが、
これだけは情報が不足しています。
ブランドには他にも構成要素があり、
タッチポイントも意識する必要があります。


2.ブランディングはトップが旗を振れ!


ブランドの歴史を振り返ると、
元々は
ブランド・イメージ=広告表現
と捉えられてきました。

経営戦略の部門が考えた戦略に対して、
広報部門がパブリシティ(広報PR活動)を
行うという役割でした。

それからブランドの考え方が
時代と共に変化していきます。

ブランド・エクイティ=『無形資産』
ブランド・アイデンティティ=『らしさ』
ブランド・エクスペリエンス=『経験』

2000年代に入り、商品やサービスが飽和する中
ブランディングという概念が徐々に定着し、
企業ブランドへの投資を長期戦略として
見られるようになってきました。

そして、現在は
パーパス」という考え方がブランド論で
主流となってきております。

その背景として、企業存続のためには
コンプライアンスの順守
サステナビリティ(持続可能性)
ESG(環境・社会・ガバナンス)
この3つがSDGsの登場によって
より重要視されるようになったためです。

つまり、特定の部署の仕事ではなく、
企業存続のために、会社全体で一丸となって
ルール作りと価値観の共有が必須となるため
経営のトップが旗を振り、先導しなければ
組織が一つにまとまらず、企業ブランドを
既存するリスクが発生してきているのです。

従って、

第2問
ブランディングとは
広告やキャンペーンことで広報部の仕事、
採用ブランディングは
採用広報や採用活動のことで人事の仕事、
他の部門には関係のない仕事である

これは不正解であり、
ブランディングは会社全体で行うべきであり
経営層の本気度が大きく影響するという
考え方が主流と覚えておいてください。


3.ブランディングは誰のためのもの?


最後にブランド価値の向上は
誰に、どのような効果をもたらすのか?
これを言語化していきたいと思います。

①顧客獲得と販促コストの削減

ブランドへの信頼、安心感により、付加価値
が向上し、低価格競争から脱却ができます。
また、継続的なユーザーの獲得、
新規顧客の獲得に繋がる役割を果たします。


②企業価値の向上

無形資産への投資評価による新規投資家の獲得
ブランド力向上によって長期保有の株主が増える
と言われています。
また、近年では人的資本経営が注目されており
多様な働き方の実現が採用競争力を高める一助
となります。


③ES向上、優秀な人材の獲得

ミッション、ビジョン、バリューの明文化と
ブランド価値向上によって、社員が働く意味を
体感することで社員のESが向上します。
ESの向上は採用においてもプレファレンスを
向上させる(求職者に選ばれやすくなる)
ため、
採用を優位に進めることができます。


第3問
採用ブランディングがもたらす結果とは
求職者からの好感度UPである

上記③で述べた採用ブランドの価値向上は
求職者へはもちろんのことですが、
従業員へも良い影響をもたらします。

短期で費用対効果は望めませんが、
長期間の投資効果を狙って実践することで
顧客はタッチポイントの体験でブランドの
統一感、そして好感度アップと繫ります。


如何だったでしょうか?

段々、ブランドへのイメージが
固まってきたのではないでしょうか?

次回は、
ブランディングと採用ブランディングの
立ち位置の違いを明確していきます。

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