採用広報を始める前に考えること【コンテンツ企画編】〜採用オウンドメディアのコンテンツに困ったら読むまとめ〜
”企業の情報を効果的に届けるためのコンテンツ”という一つの手段
こんにちは。道場(どうじょう)です。
前回は、採用広報を始める前に考えること【設計編】〜採用オウンドメディア運用のはじめに考える15項目〜をお届けしました。
おかげさまで、PV数も伸びまして、多くの方にご覧いただけたようで嬉しいです!また、一方で、採用広報や採用オウンドメディアという流行りの中で、「何を、どうやって取り組んだら良いんだろう?」というお悩みも聞こえ漏れてきた気がしました。
そんな今回は、採用広報を始める前に考えること【コンテンツ企画編】〜採用オウンドメディアのコンテンツに困ったら読むまとめ〜と題しまして、具体的なコンテンツの企画を行う際の具体的なコンテンツ例を考えていきたいと思います。
何度もお伝えして恐縮ですが、、、「コンテンツありき」ではなく、あくまで前回お伝えした流れにもあった、企業の上流部分から「会社にとって何のためにやるものなのか?」そして、「誰に、何の情報を届けたいのか?」という大目的がベースです。
その上で、企業の情報を効果的に届けるためのコンテンツという一つの手段として切り取るイメージです。上流部分を検討せずに運用ありきでスタートすると、この大目的がおざなりになることも良くありますので、常に頭の片隅に置きながら取り組みたいですね。
求人コンテンツの「もったいない」話
本題に入る前に、求人広告や求人票、スカウトメール、採用オウンドメディアであれ、コンテンツと呼べるもので多くの「もったいない」が発生しているのを目にします。
それは、「事実(FACT)しか書いていない」ということです。
「はあっ?事実をちゃんと書いていれば良いんでしょ?」と言われる方もいるかもしれませんが、事実だけを書いていたとしても、自社の独自性の訴求や競合との差別化はほとんどできません。
例えば、福利厚生や人事制度などで、箇条書きで羅列して表記してあるケースがあると思いますが、「制度があるという事実」だけを表記しているだけで、そこに温度感は全く感じない淡白なものになってしまいますよね。
前回も少し触れましたが、大切なのは、事実(FACT)だけではなく、背景(Background)を訴求するということ。さらには、背景にある物語(Backstory)を届けていくことです。
他社と同じような制度であっても、生まれた背景や想いは百者百様あるはずです。そこに、企業独自の価値観や思想、組織文化が表現され、人は共感するものだと思っています。「人を大切にしている会社です!」と自分で言っちゃうよりも、「へぇ〜、人を大切にしている会社なんだなぁ...」と、背景や想いの伝達から、求職者に想起してもらうことの方が大切ですよね。
(サイモン・シネックさんが提唱されている、ゴールデンサークル理論のWHYを語る重要性も同じ意味合いじゃないかと思います)
コンテンツ作成のポイント
採用オウンドメディアは、コンテンツストック型のメディアですので、特に企業のカルチャーのベースとなる背景や物語を蓄えていくことで、外部の求職者へのカルチャーフィットの自己判断を促す材料となったり、社内の入社したばかりの人材へのエンゲージメント向上に有効活用するケースも考えられますよね。
以前、オンライン化が加速する採用広報、社内報。いま求められる理由とポイント。という記事でも書いたものですが、
コンテンツ作成のポイントは、
これらを企業活動の中から切り取って、コンテンツとして蓄積、発信する。そして、中長期的に継続的に取り組んでいくことによって、「資産化」し、採用ブランディングに寄与させていくという考え方です。
コンテンツのカテゴリー例
ここでは、コンテンツのネタやアイデアに詰まったときの「切り口だけ」を羅列しています。よろしければ、「自社だったら、この切り口で伝えるとターゲット人材に情報を伝えやすそうだな」というキッカケ作りとして、ご活用ください。(あくまで、自社が届けたいターゲット人材が、どういった情報ニーズを持っているのか?の検討から入ることが大切です)
よくある失敗として、求人広告のオプションサービスで付いていたような「人事ブログ」の延長で運用を考えてしまうこと。人事のつれづれ日記帳も面白いのですが、トピックス的なニュースやファクトだけに偏りがち。これでは、企業が持っている価値観のベースを反映し、届けたい相手に温度感の感じられる情報を届けることはできませんよね。
選考の後半の意思決定のフェーズに近づくほど、求職者は人事だけではなく、経営者や社員も含めて、多面的に企業のことを理解したくなりますし、登場人物が人事だけだと逆に内部が見えず、社内の透明性に不安を感じたりするもの。選んだコンテンツの切り口に対して、誰が語るのが適切かディレクションできると良いですね。
そして、社員を通じて、制度を通じてなど、コンテンツの切り口は様々にあったとしても、前述したように普遍的な企業の価値観・カルチャーなどの伝達につなげることを意識し、自社の採用ブランディングの醸成に寄与させていきたいものですね。