宮仕え

公務員で湾岸タワマンに住んでます。激務ではないです。ゆるふわ系。

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最近の記事

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アサヒナガストロノームでクリスマスディナー

    • 「見る」ことと「語る」こと

       絵画を鑑賞する時、我々は得てして言葉で語ることを軽視してしまう。絵は見るものであって、語るものではない。あるいは音楽でも、聴いたものを言葉で表現することは、どこか無粋である、というような感を抱くことも多い。しかし、見たり聴いたりしている時、本当にそれをよりよく理解するためには、言葉で語ることが必要なのではないか。  学生時代に読んで考えさせられた本に、スーザン・ウッドフォード、高橋裕子訳『絵画の見方』(2005年)がある。絵画は見るだけではなく、絵について語ることでより深

      • 分をわきまえる。

        三田ガーデンヒルズの80㎡を買いたいという夫婦が公認会計士に相談するスレッドを見ていた。 夫婦の世帯年収は1500万円、ああ、正直話にならないわ、と思ったけど、案の定冷たくあしらわれていた。あそこの部屋は最低でも3億円やからな。それじゃローンも通らないやろ。身の程を知ればよいと思った。(辛辣) ほかにも、人生後悔したくないから、という理由で、銀行相手にローン通す方法教えろと言う輩がいたり、なんかいろいろだなあ、と。こんなに分をわきまえない人がたくさんいるんだな、とがっくり

        • 素晴らしい本

           坂口ふみ『〈個〉の誕生』は、これまで私が読んできた人文書の中で一番好きな本の一つです。  内容としては、キリスト教揺籃期の古代ローマ時代、信徒や聖職者たちがいかに苦心して「三位一体論」や「キリスト論」を練り上げてきたかについてのストーリーを、ニカイア公会議(AD.326)から第二コンスタンチノポリス公会議(AD.553)に至る教理論争での個別論点を踏まえて追いつつ、その過程で西洋的な「個」の在り方が立ち上がってくる様を示していく、というものですが、遥か昔の時代の人々がいか

        アサヒナガストロノームでクリスマスディナー

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          公務員のいいところ

           公務員でよかったと思うことは枚挙にいとまがないが、思いつく限り挙げてみようと思う。 ① それなりの給与  実は大手企業と比較しても遜色ない水準。民間企業の給与明細を見る機会もないではないが、みんなが知っている有名企業に総合職として勤めている方で、年齢が私とほぼ同じなのに、私よりも給与水準が低い人はザラにいる。23区内の官署に勤務する国家・地方公務員なら地域手当が20%フルでつく上、今は残業代も満額支給される。残業が多ければもちろん、若いのに高収入と言って差し支えない水準に

          公務員のいいところ

          「ドライブ・マイ・カー」を観てきた。

           3時間近くの映画ですが、最後まで飽きずに観ることができました。一つ一つのカットが秀逸で、台詞は多くないのですが、言葉以外の演技の力が素晴らしく、心地よく世界に浸ることができる上質な映画です。村上春樹の短編作品を下敷きにしていますが、それとはまったく異なる作品と考えていいと思います。  チェーホフの『ワーニャ伯父さん』が本作のモチーフになっているのですが、この名作劇を多種多様な言語で役者たちが演じるという、劇中劇の設定が非常にユニーク。ワーニャが日本語で台詞を話し、エレーナ

          「ドライブ・マイ・カー」を観てきた。

          誕生日(相方)

          先日は嫁の誕生日だったので、ディスプレイをプレゼントして、千駄ヶ谷の「CHACOあめみや」で食事をしました(ここのステーキがとても美味しいのです。)。 欲しいものがあれば何でも言って、と太っ腹に聞いてみたら、テレワークでのイラスト制作用にディスプレイが欲しいというので、界隈で評判のいいLGのやつを選んでもらいました。 (嫁はMacユーザーなので、和製メーカーより相性がいいみたい。) NFTアートに進出するなら僕もいろいろ勉強したいぜ!僕はやらないけどな!(興味本位)、とい

          誕生日(相方)

          タワマンに住む公務員です。

          別にタワマンに住むために公務員になったわけでもなく、というかむしろ、タワマンを買ったのは単になりゆきでしかないのだけれど、結果的にはとてもQOLが上がったので、そういうことも書いてみようと思います。 私は、高級官僚とかではなく、いわゆる普通の、23区内にある省庁の出先機関に勤めている行政職公務員です。住んでいる場所は、江東区の有明。最近できたばかりの新しいトリプルタワーマンションに住んでいます。 同じマンションに住んでいる方の中には、同じ公務員の方もいらっしゃるかと思いま

          タワマンに住む公務員です。

          末永くお幸せに

          眞子様の会見、感動しました。 様々な困難を乗り越えて自らの意思を貫き通す強さ。 小室さんもここまで来るのに大変なご努力をなさったのだと思います。 「心を守りながら生きることに困難を感じ、傷ついている方がたくさんいらっしゃると思います。周囲の人々の温かい助け合う支えによって、より多くの人が心を大切に守りながら生きていける社会となることを心から願っております。」  という眞子様のお言葉は、すべての国民に対して響くものがあると思います。  酷い人権侵害(と言ってもいいでし

          末永くお幸せに

          社会の持続性と個人の幸福

          帰宅。 やはり仕事は健康によくないな。1か月くらいで白髪がまた少し増えたわ。まあ、こういう状況が嫌いじゃないんだけど。 それはそれとして、最近、頭の片隅で漠然と考えていたこと。 社会保険制度における世代間所得分配の法的限界づけ(つまりは、給付反対給付均等の原則と収支相等の原則に基づいた保険原理の、生存権思想に基づく扶助原理による修正の法的限界づけ)の議論が、税方式との関連での議論を除くと、社会保険法学では十分には展開されていないという指摘がされることがある。 大ざっぱ

          社会の持続性と個人の幸福

          これからのこと

          定職につき、結婚し、家も買い、さて、そろそろ次のステージに行くかと考えた時に、ふと、自分はこの先何を残して死んでいくのか、という問いに、どっぷりと浸かっている。 健康にも恵まれ、仕事はまあまあ順調だし、このまま行けばそれなりに満足な人生になるんじゃないかと思いつつ、やはり、まだ自分は一生を捧げるようなものに出会えていない気がしてくる。 ハンナ・アーレントは『人間の条件』の中で、人間の社会活動の中でも、消費活動で消費される宿命にある刹那的な「労働」と、レガシーとして人類史に

          これからのこと

          公務員がタワマンに住むと何か不都合でもあるのだろうか?

           というタイトルで書きだした矢先、私が念頭に置いているのは、「公務員だと都内タワマンの購入は厳しい」「共働きでも湾岸タワマンには手が届かない」「公務員がタワマンに住むとはけしからん」と言った類の言説である。あらかじめ書いておくと、キャリアの国家公務員(現:国家公務員総合職での採用組)はここでの検討対象から外す。なぜなら、こうした巷の言説において暗黙の裡に前提とされている考え方が、「ノンキャリアの公務員は高級住宅には住めない」という固定観念があるように思えるからだ。  まず、

          公務員がタワマンに住むと何か不都合でもあるのだろうか?

          『鬼滅の刃』と藤井聡太八段とディープラーニングとアイザック・アシモフとH.G.ウェルズと空想社会主義者たち

          鬼滅の刃を観てきました。 ちょっとだけ感想(実は感想ではない)。 アカザが煉獄さんに、「鬼にならないか?」って聞きますね?そうすれば、何百年も鍛練を続けることができる、至高の領域に到達できる、と。それで真っ先に頭に浮かんだのが、天才棋士の藤井聡太八段のこと。 多少の失礼を承知で言えば、藤井八段は、人類としてはおそらく最強の棋士になると思いますが、AI棋士にはかなわない可能性が高い。藤井八段が後何十年、将棋を指し続けたとしても、AIのディープラーニングは更に何万年もの対局

          『鬼滅の刃』と藤井聡太八段とディープラーニングとアイザック・アシモフとH.G.ウェルズと空想社会主義者たち

          須賀敦子について

           『須賀敦子エッセンス2』を読みました。  須賀さんのエッセイから代表作を収録した、まさしくエッセンスと呼べるものになっている。その第2巻。    特に私が好きだったのが、「父の鴎外」に書かれている、須賀さんのお父様と「鴎外」を巡るやりとり。須賀さんのお父様はかつての文学青年で、特に、森鴎外と泉鏡花に傾倒していたという。そこで、若き日の須賀さんが、外国文学の翻訳に取り組んでいる時に、お父様からかけられた言葉が、  「鴎外は史伝を読まなかったら、なんにもならない。外国語

          須賀敦子について

          「安楽死」について

           ここでこういう話をするのが適切なのかわかりませんが、高校時代、いわゆる「安楽死」について調べていたことがあります。  学校の授業の課題というわけでもなく、自分の意志で、ふと、調べたくなったので。そのようなテーマを題材に、何か書いてみたかったのかもしれません。  放課後の図書室とか、市立図書館などで、安楽死に関係する書籍をいろいろ読んでいたのを思い出しました。オランダとか、スイスの制度や事例が紹介されていたように記憶しています。  それほど熱心に調べていたわけではありま

          「安楽死」について

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             誰もが感染する可能性はある、感染者は被害者である、と、皆は口にする。    私もその通りだと思う。    コロナに感染してしまった人は、それを悪く思う必要はない。    むしろ、感染してしまった人に対して不当な差別をするなら、それこそ問題。    けれども、自分が感染者となり、自分が所属するコミュニティに迷惑をかけるようなことは避けたい、とも、同時に思う。      これは二律背反だろうか?    あるいは、こういう問いかけもできる。    

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