【詩】ダム
堰き止められなかったものが
言葉になってこぼれて
滝のように
勢いよく放水されていく
お日様の機嫌が良ければ
虹がかかるかもしれない
放物線は嬉しそう
その華やかさとは反対に
しずかで
ふかくて
おおきくて
言葉にできなかった
今は何者でもないものたちが
まだかまだかと
外の世界を待って
このダムの裏側で
たっぷりと
ためられていく
ぼくのすみか
だったばしょは
とうのむかしに
そいつらの
はらのなかに
しずんでしまった
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最近とても嬉しい経験が続いてどんどんたまっていく感覚があります。
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