【星のアダム 第2話 -ひとりぼっちの少年-】
目を開けるとそこには
満点の星空があった。
「やっぱりただの夢か」
寝る前に見えたあの地獄の夜空は
夢の中の風景だったのだと
得心する。
しかし、人の気配は全くない。
夢の時と変わらず。
「…誰か…いませんかー…?」
恥ずかしながら、それでも恐る恐る叫んでみる。
でも、何も返ってこない。
そもそも、ここはどこだったっけ?
記憶が曖昧。
いや、そもそも記憶なんてあるのか?
「僕は…誰だっけ?」
煌びやかな満点の星空の下、
少年は力無くそう呟いた。
【次回はこちら↓】
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