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著…夏井いつき『夏井いつきの「月」の歳時記』

 一年中見ることが出来て、しかも毎日満ち欠けしてその姿を変化させ、人の心を惹きつけてやまない「月」。

 この本は、五感を使って月を愛でるための本です。

 季語・写真・句・月のメカニズムの解説を通して月について学ぶことが出来て、ゆったりと贅沢な気分に浸れます。

 月を表す言葉は、見るだけでもうっとりするものばかり。

 たとえば、「上弦の月」「待宵」「月の雨」「十六夜」「下弦の月」「明の月」「朧月夜」など。

 一体誰がこんなに綺麗な日本語を思いついたんだろう? と、その美意識に驚かされるばかりです。

 こうした季語を声に出して読み上げてみると、音として耳で聞いても美しいですし、心にもじんわりと滋養としてしみ込んでいくような感じがします。

 月にまつわる句も、その一つ一つが、その詠み手の持つ感性によってしか詠めないであろう新鮮さがあり、且つ、読む者の心を動かす作品ばかり。


 〈こういう方におすすめ〉
 日本語の美しさに触れたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間前後。

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