著…青木祐子『派遣社員あすみの家計簿』
自分のお金に責任を持つ。
家計を管理する。
その大切さを気づかせてくれる小説です。
〈冒頭までのあらすじ紹介〉
主人公の名前はあすみ。
同棲中のマンションの家賃や光熱費も、彼氏のスマホ代も、デート代も、全てあすみの負担。
なのに、あすみは彼氏の「俺は飲食店のオーナー」「今、友人に六本木のタワーマンションを紹介してもらっているところ」「年内には年商が一億を突破すると思う」という大ボラを信じてしまいました。
あすみは、まるで息を吐くような自然さでスラスラと嘘をつく彼氏を信じきってしまい、一緒に豪遊。
彼氏との付き合いは約3か月。
そのたった約3か月で、あすみの貯金はあっという間にすっからかんに!
周りの人たちから反対されたにもかかわらず、彼氏の本性をきちんと確認することも無いまま、あすみは「結婚するんだから大丈夫」と突っ走って仕事を辞めてしまいました。
寿退職のつもりで無職になった直後…。
あすみは彼氏がフリーターであることを知りました。
しかも彼氏はトンズラ!
あすみに残ったのは、クレジットカードの高額な引き落とし…。
定期も保険も無く、預金残高はた、た、たったの428円!
次の就職の目処も無し。
なのにあすみは友達の仁子とカフェに行って紅茶とケーキのセット(千円)を注文。
どう支払う気なのかと思いきや、なんとあすみは仁子に借金を頼もうとしました!
仁子に断られると、あすみは「そんなふうに言うことないじゃない」と抵抗。
あすみは、カフェの会計を別々にした仁子に対し、自分が頼んだ紅茶とケーキのセット(千円)について「ここ払っとくからって言ってくれないの?」と言います。
…という所から始まる小説です。
恋は盲目という言葉がありますし、恋はするものではなく落ちるものなので理性が働かないのも無理は無いのかもしれませんが…。
よくもまあこんなに分かりやすくお金目的の男性に騙されるなあ…と驚かされます。
ちょろすぎるぜ!!
あすみの彼氏(トンズラされたので元彼ですが)は後からも登場しますが、やっぱりドクズ。
単なるクズじゃない。
贅沢な暮らしをするためならどんな厚顔無恥なことだって出来るドクズです。
やはりお金の使い方には性格が表れますね…。
冒頭のあすみのボケボケっぷりも相当なもの。
いくらお金に困っているからといっても、まともな感覚なら友達に「お金を貸して」なんて言えませんよね。
親しき仲にも礼儀あり。
金額の問題では無いのです。
友達に「お金を貸して」と言った時点で、縁を切られたっておかしくありません。
人様のお金はあくまでも人様のお金。
あてにしてはいけません。
あすみは手痛い経験をしたことを機に、少しずつではありますが目を覚ましていきます。
興味を持った方は、あすみの成長ぶりを是非読んで確かめてみてください。
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