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著…山川徹『国境を越えたスクラム ラグビー 日本代表になった外国人選手たち』

 ラグビー日本代表のあり方に、これから更に外国人が増えていくであろう日本社会が歩むべきヒントがあるのではないか…? という本。

 ラグビー日本代表は、全員が日本代表。

 日本出身者も、海外出身者も、誰もが互いに切磋琢磨して勝利を目指します。

 海外出身の元日本代表・現日本代表のインタビューから、文化も言語も環境も母国とは異なる日本で「ガイジン」と差別的ヤジを飛ばされたり、ホームシックになったり、怪我などに苦しみながらも、チーム一丸となって戦い抜いたラガーマン精神が伝わってきます。

 「ラグビーはメッセージのスポーツです。チームに、大きな相手にもひるまずにタックルに入っていく選手がいたとします。その気持ちがメッセージとなって、チームメイトに伝わっていく。キャプテンが、怖がらずにタックルに行く姿を見せ続ければ、『オレもやらなきゃ』と仲間も奮い立つし、信頼も勝ち取れる」
(P255から引用)

 というリーチマイケル選手の言葉に痺れます!

 今や日本に外国人にいることがちっとも珍しくない時代になったものの、生まれも育ちも日本だという人との軋轢が0になったわけではありません。

 外国をルーツに持つ人同士のいざこざもあります。

 しかし、お互いの多様性を受け入れる人が増えれば、少しずつ社会全体が寛容なムードへと変わっていくのかもしれません。

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