著…ポー(斎藤寿葉訳) 絵…まくらくま『黒猫』
アルコールがいかに人を変貌させ、周りの人や動物を傷つけることになるか…。
その恐ろしさを教えてくれる小説。
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
また、残酷な描写がありますので、閲覧注意です。
主人公は、元々は心優しく、動物好きな性格でした。
…ところが。
主人公は、すっかり変わってしまいました。
酒乱になったからです。
妻に暴言を吐き、暴力をふるい、ペットたちを虐待…。
元からそういう気質があったのをアルコールが引き出してしまったのか?
それとも、元はまともだったのに、アルコールのせいで脳をやられてしまったのか?
その答えは分かりません。
しかし、一つだけはっきりしていることがあります。
…それは、主人公が一瞬我にかえって自分の犯した罪を後悔しても、すぐまた深酒してしまうということ…。
アルコールが諸悪の根源だ、と頭のどこかでは気づいていても、やっぱり飲んでしまうのです。
何度も何度も…。
もはや、どこまでが現実で、どこからが妄想なのかも分からなくなっている様子です。
この小説はゾッとする展開が繰り返され、身の毛もよだつ終わりを迎えます。
…さて、アルコール依存症は恐ろしい病ですが、今では治療法があります。
もしこの記事を読んでくださった方で、「自分も危ないかもしれない」とギクッとした方がいらっしゃいましたら、早めにアルコール依存症の専門外来を受診してみてください。
この小説の主人公のように周囲を傷つけてしまう前に…。
〈こういう方におすすめ〉
アルコール依存症の恐ろしさを描いた小説を読みたい方。
〈読書所要時間の目安〉
30分〜1時間くらい。
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