発達性トラウマについての浅井咲子さん対談セミナーに参加して
浅井咲子さんの対談セミナー「発達性トラウマの理解と支援」に参加しました。
浅井さんに画面越しですが対面できて嬉しかった。とてもお茶目で素敵な方ですね。声を聴くと落ち着きました。
完璧に整うことを目標にしなくていい、回復しつつ相手(私の場合は生徒や保護者)と居ればいいと解釈しました。安心しました。参加者の方の質疑応答も、とても参考になりました。
この間浅井咲子さんのご著書や訳書に助けられたことや、トラウマケアを受けていることやその効果について、お伝えすることができて嬉しかった。
私はポリヴェーガル理論を応用したセラピーを受けること4年、仕事や生活が何かと楽になったのを感じます。今まで背負ってきた生きづらさがだいぶ減ったのを感じます。同時に、時折傷がずきずきするのを感じながらこれからも生きるのだろうなという気もします。
個人の看板で数学を教えるという責任のある仕事をしていると、プレッシャーがかかる場面がたくさんありますが、セラピーを受ける前とは仕事のスムーズさが全然違います。
先生という肩書の人間が自分の痛みを癒すことの意義を改めて感じました。
※発達性トラウマとは
複雑性トラウマと発達性トラウマの違いについて
セミナーで聞いた内容そのものは書けませんが、本で読んだことや見聞きしたことを総合すると、本人の使える手段が限られている5歳ぐらい(場合によっては18歳ぐらいまで)の時期に、人間関係の度重なる否定的な経験をして適応してきた痕跡を指すようです。
親自身のトラウマや社会経済状況(親の失業等)、早産で保育器に入った、幼少期に大きな手術を受けたなども含む環境の失敗によるもので、親(特に母親の愛情不足のような単純なものではありません。
原因は何であれ、当人の生きづらさは長く続き、時が薬になりません。
今回は、この本のこの本の出版記念セミナーでした。
この間、浅井咲子さんの訳書やご著書にはだいぶ救われました。
初期に出会った「レジリエンスを育む」を通じて、私の抱えている対人関係の困難さ、否定的な自己概念(無能、馬鹿、化け物など)、感情や身体の調整不全にはそうなるだけの理由があったと知ってほんのちょっぴり救われました。もちろん本を読むだけですべてが好転したわけではありません。相当な回数のセラピーを受けて、セルフケアや栄養の改善に努めました。今も継続中です。
私は数学の家庭教師です。この仕事は、自分の内側にいる傷ついた子どもを刺激する出来事がとても多いのです。
・どうしよう、答えが分からないとお金をいただく価値がない
・生徒に自分の無能を見透かされたらどうしよう
・役立たずだと思われている
・(生徒に)攻撃されている!
・自分は教師に怒鳴られて勉強したのに、生徒には優しく接しなければいけないのは、奪われっぱなしだ
・やらかした。保護者様に怒られる!
・授業料が高すぎる。ぼったくりだと思われたらどうしよう
そもそもこれが反応だと気づかないのが普通です。生徒を責めるか、自分を鞭打ちがんばった末に燃え尽きる、のどちらかになる傾向があります。同業者に多く見られます。
考えて行ったと思うことのほとんどが、適応戦略なのでしょう。その時私たちは、現在の出来事を過去の暗いレンズを通して見ています。
セラピーを受けてよかったことは色々ありますが、「ヤバい!もうおしまいだ!」が反応であると知り、その時の自分を俯瞰して見ることができるようになったことと、反応そのものが和らいで前より”可動域”が増してきたことの二つはとても大きい。
私がトラウマを癒すことで、次世代にトラウマを連鎖させないことになります。それはとても意義があることですね。私に子どもはいませんが、生徒に良い影響を与えることができたらとても嬉しい。
セミナーの録画で復習していますが、自分が歩んできた苦難の道を思い起こして涙をこぼし、同時に満身創痍で超人的な努力をしたことをひしひしと感じます。いちいち止めて感慨にふけるので全然進みません(笑)。
録画を販売しています。対人支援職の方はぜひ。
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