見出し画像

第2のターニングポイント_ストラヴィンスキーの「プルチネルラ」全曲(歌あり)_2019年6月22日

「あ、これ、人生が変わった」。そう直感することが私の人生にもあります。
2016年の8月21日にオペラを好きになった瞬間もそうでした。そして2019年6月22日、紀尾井ホール室内管弦楽団の演奏で、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「プルチネルラ」全曲(歌あり)を聴いた日も、確かにこう直感したのです。

とりわけ「セレナータ『小羊が新鮮な牧草を食べている(テノール)』には全身が震えるほど魅了され、のちにクラウディオ・アバド指揮、ロンドン響版のCDを購入しては、ブックレットに書かれた歌詞を見ながら、家族が引くほどご機嫌に、そして延々と繰り返し歌っていました。

当時を振り返ると、2019年6月22日、紀尾井ホール室内管弦楽団の定期演奏会へ。
指揮はバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)でおなじみの鈴木雅明マエストロ。

演目の中でも、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「プルチネルラ」を全曲通して聴けたことは、私の後の人生に明らかに影響するであろう経験でした。

あまりにも音楽が美しくて、エンターテインメントな演出が楽しかった。
歌詞の切なさも含めて、鑑賞中に同時多発する感情の振り幅が大きくて、感動して涙が溢れ続けました。

なお、「プルチネルラ」を全曲通して演奏する場合は3人の歌手が必要なので、多くの場合は省略されるそう。

また、この曲はストラヴィンスキーではない作曲家によって、すでに世に出されていた楽曲の組み合わせで構成されているそう。
誤解を恐れずに言えば、HIPHOPにおけるサンプリングとでも言いましょうか。

数々の曲がストラヴィンスキーのフィルターを通ることで、全く新しい、あまりにも美しい楽曲になっていることに畏怖の念を覚えます。

そして、
バルトーク「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106, BB114」は、
初めは独特の音階が、ともすると不協和音に聴こえましたが、
音階に慣れて耳が開いたら、圧倒的に美しいラインに気づくことができました。

幕開きとともに奏でられた
モーツァルト「交響曲第29番イ長調 KV201」
は、元々大好きな曲。

華やかで軽やかで、喜びとともに胸が締め付けられるようでした。

こんな風に、美しい音楽に心を委ねられる事が幸せでたまりません。
この経験は、きちんと記憶に残しておかなければ。



ききみみ日記】というマガジンを作り、ここ数年のオペラ・クラシック演奏会の感想を毎日UPしています。
直近の演奏会はもちろん、ここ数年のSNSへの投稿を遡りながら、微調整しています。 よろしければお越しいただけますとうれしいです。
(2022年10月10日開始)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?