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学校で勉強するCAD・CAMと、仕事で使うCAD・CAMというはなし
こんにちは、製造部の松田です。
今日の製造業においてCAD・CAMは必須
と言っても過言ではありません。
長年の手の感覚で旋盤を操り、
神業のような製品を造る
職人さんもいらっしゃいますが、
いわゆる工業化された運営管理を伴う
工場稼働ではCAD・CAMを活用した
NC機械加工が必ずからんできます。
念のため、CAD・CAMの定義のおさらいですが、
【CAD (Computer-Aided Design) 】
製品の形状、その他の属性データからなるモデルを、コンピュータの内部に作成し解析・処理することによって進める設計
【CAM (Computer-Aided Manufacturing) 】
コンピュータの内部に表現されたモデルに基づいて、生産に必要な各種情報を生成すること、およびそれに基づいて進める生産の形式
つまりザックリ申し上げると、
CADはコンピュータ上で仮想的に作られた製品データ(力学解析など可)
CAMは、CADに基づいてそれを加工する条件や順序を付与したデータ
みたいなイメージです。
![](https://assets.st-note.com/img/1716160908828-H99enOPsKY.jpg?width=800)
CAD・CAMが登場して50年近くになりますが
社会実装されるにともなって、
教育現場でも必修科目となっています。
私は機械工学科を卒業しているのですが、
2年生のときに3次元CADを履修しました。
(PTC社のCREOというソフトを使用しました)
![](https://assets.st-note.com/img/1716161001417-H8zZNMRnM1.png?width=800)
しかし残念なのが、その授業では
課題となる製品の六面図が与えられ、
そのとおりにCADを作成して終わりで、
それをベースにCAMを作りこんだり、
そのCAMを加工機に渡して実際に加工したり
といったステップはせず単位が取れてしまいました。
おそらく授業時間との兼ね合いや
学校が保有する加工機の台数など
CAM以降をやる都合がつかなかったのだと思います。
(高専など時間と設備がある環境であれば、
CADから加工まで何度も回せるのでしょうが)
また学校でCADを習ったことがあるからとはいえ、
実際の製造現場でその知識がすぐ使えるわけではなく、
2次元CADなのか3次元CADなのか、
例えば3次元CADでもSolidWorksなのかFusionなのか、
品質や歩留まり向上のために
各社が独自にアレンジしている
CAD作図方法がどれほどあるのか、
CAM作成に使う工具には何があるのか、
NCプログラム化の際に注意すべき点は…
などなど、色んな要素を入社後に知るわけです。
もちろん、CADソフトを触ったことがある
という素地の有無により違いは生まれます。
とはいえ仕事のために勉強することなので
皆さんパッションはすごいですから、
(少なくとも学生時代の私よりも!)
素地の有無なんてスタートダッシュの
初速が10m/sなのか15m/sなのかくらいで、
長期的に見ればあまり違い無いように感じます。
むしろ仕事を覚えてもらう側として嬉しいのは、
社内で当たり前と考えている=OJTする加工法よりも、
もう少しこう変えるだけで歩留まりが良くなったり
加工にかかる時間を何秒か短縮できるよ、といった
外部視点ならではの提案をしてくださる方です。
CAD・CAMソフトの操作というよりも
製造プロセスの視点にたった問題提起とも言えます。
昔、高校の英語科の先生からよく聞きましたが、
「英語はツールとして使いはじめてナンボ」
みたいなかんじで、
CAD・CAMもツールとして使って、
製造プロセスの課題解決につながってナンボ
といった発想を忘れないようにしたいですね。
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