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ガイアックスが働き方改革に踏み切った理由とは?全員がリモートワークできる仕組みに迫る!

こんにちは。これからの働き方サロン運営担当です!
今回はこれからの働き方サロン初となる勉強会を開催し、働き方改革において注目を集めている株式会社ガイアックスの管大輔さんをゲストとしてお招きしました。弊社代表取締役の石倉やサロンメンバーが働き方改革のヒントとなるようなお話を1時間にわたりお伺いすることができました。管さんは当時最年少で事業部長に就任され、メンバー全員に各自の業務を一定量アウトソーシングさせる制度を取り入れるなど、大胆な取り組みを数多く実施されていたこともあり、みんな身を乗り出して話に聞き入っていました。
ほんの一部にはなってしまいますが、ご紹介させていただきます。

管さん(以下敬称略):みなさん初めまして。株式会社ガイアックス、ソーシャルマーケティング事業部の事業部長の管大輔と申します。2015年9月に事業部長に就任しました。ガイアックスでは事業部長の権限が強く、人事権や給与設計などに携わりますので他社とは少し異なります。来年は、世界のコワーキングスペースを回わりながら仕事をしようと思っています。

反発のなかで生まれた働き方改革

ーー管さんが働き方改革に取り組まれた当時は、事業部やメンバーはどのような状況だったのでしょうか。また何故そのタイミングでアウトソーシングや働き方改革に取り組まれたのでしょうか。

管:事業部長に就任する際に会社と「3年で事業部の売り上げを10倍にする」という約束を交わしました。当時の事業部の売り上げは横ばいで伸びていませんでしたし、そのままでは売り上げを10倍にするのは厳しい状況でした。そこでまずメンバーが120%本業に集中できる環境を作っていこうと決めました。
最初に取り組んだことが1on1の時間を設け、メンバーの不満を吸収することでした。1on1で多く耳にしたのが『朝、会社にくる理由がわからない』や『家で仕事してもいいですよね』といった声。そこで始めたのがリモートワークでした。

ーーリモートワークは現状を前に向かせる施策だったんですね。働き方を変えることに事業部内で抵抗や不安の声といったものはありませんでしたか?

管:リモートワーク を始めた当初は『本当に行かなくていいのか』という不安を持ったメンバーが多くいました。『本当にリモートワークをしたら怒られるんじゃないか』『行く人だけ褒められるんじゃないか』と考えていたようで、1~2ヶ月たっても9割の社員が出勤していました。だから座席を減らしたんです!
本当に来なくて良いんだよという意味合いを込めて、座席を15席から5席にまで減らしました。そしてマネージャー以上の人は全員リモートワーク必須にしました。

仕組み作りがリモートワーク成功の近道

ーー物理的に来なくて良い状況を作ったんですね。マネージャー以上の立場の人から率先してリモートワークに取り組まれたことも、成功のポイントだったのかもしれませんね。事業部では職種関係なくリモートワークを利用できていますか。

管:マーケ担当・コンサル・バックオフィス・営業など様々な職種の者がいますが、全員リモートワークを利用してもらっています。社外に持ち出せない資料がある関係でどうしてもオフィスに行く必要があるという職種の者には、要員を追加したり他のメンバーに業務を分担してもらって週の半分はリモートワークできるよう工夫しています。
また問い合わせフォームもオンラインのみにしたり、電話も基本は電話代行業者に依頼し、個別対応はIP電話番号を割り振りリモートワークで対応できるよう環境を整備しています。

ーー環境整備以外で取り組まれていることはありますか。

管:セキュリティを遵守するように強く伝えています。リモートワークをしているからこそ社内で最もセキュリティを守っている部署になろうと決めました。他の部署が半期に1回セキュリティチェックを行なっているところを、うちの部署では四半期に1回チェックを行うようにしています。

メリットだらけのリモートワーク 

ーーリモートワークに取り組まれて「上手くいくかも」という兆しはありましたか?

管:ありました。特におもしろかった変化としては、レスがとても早くなりました。情報共有をオンライン上でやるので情報の質も量も上がります。また過去の提案書などを見る機会がより増えたことで1人あたりが提案書を作成する工数が減りました。オンラインの方が情報共有しやすくなったのが意外な気づきでした。
あとは出社しなければいけないからオフィスに来るというわけではなく、メンバーに会いたくて来るようになったので関係性が良くなりました。リアルでのコミュニケーションの質が格段に上がったのが、予期せぬ良い効果だったと思います。

ーーメンバーそれぞれがお互いの距離感をコントロールできるのが良いのかもしれません。リモートワークを実施してからは、業績が落ちるということもなくすんなり成果が見えてきましたか?

管:かなり、すんなりだったという印象があります。
お子さんのいるメンバーからは『子供と過ごす時間がだいぶ増えた』『リモートワーク導入前は保育園に預けている子供の体調不良などで仕事に支障があり、正直イライラすることもあったが、いまはそういったことが減った』という声をもらいました。上の世代の方ほど反応が良かったんですよ。

ーー他の部署の反応はいかがですか?

管:直近1年の間だけでもリモートワークが社内に広まってきています。他部署で成功事例があると取り組みやすいようで、好循環を生んでいます。

ーーすごく良い循環ですね。1つの部署から始めて、そこから徐々に大きいところへ広がって行くという好循環ですね。クライアントの反応はいかがでしたか?

管:先程も少し触れましたが、問い合わせフォームをオンラインだけに限定しているので普段忙しいコンサルタントメンバーでも時間を取りやすくなり、知見のあるメンバーが対応しやすくなりました。なので、クライアントから不満は出ていません。またオンラインでの商談だからってNGという企業は少なくなって来たと思います。

小さなことから小さくチャレンジする

ーーさて話は変わりますが、働き方を変えた方が良さげだということを分かっていながら、それでも踏み出せない企業は多いと思います。最後にそうした方々へ管さんからアドバイスはありますか?

管:3年間で色々やってみたけど、感覚でいうと30種類ほど取り組みを行なってみて残ったのは15とか20くらいでしょうか。
『ずっとリモートをやるぞ』ではなく、『とりあえずこの期間、この部署だけ』などチャレンジしやすい環境や感覚があると成功しやすいんじゃないでしょうか。
おおごとにせず、ミスったら元に戻すよっていう感覚が大切ですよ。

何事もまずは小さく始めてみるチャレンジの姿勢。そして会社に合わなければ元に戻す判断が大切だとおっしゃる管さん。
管さんが行ったことは、1つの部署の小さな取り組みの積み重ねでしたが、その成功事例が好循環を起こし、会社全体の働き方改革に繋がっていきました。みなさんも参考になる部分があったのではないでしょうか。

これからの働き方サロンの勉強会では、今後も定期的に様々な立場の方から働き方改革についてのお話を伺いたいと思います。
そちらについてはこの通信にてお伝えできればと思ってますので、ぜひお楽しみに。


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