HK15

鉄砲おたく。ハードボイルド好き。

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記事一覧

ばんざい!

 この作品が逆噴射小説大賞の一次&二次選考を通過! 嬉しい! 本選考で選ばれたらもっと嬉しいけど、それでもとにかく嬉しい! よかった!  冷静になって分析。  過…

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4か月前
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龍の島

 ずしん、ずしんという足音と地響きともに、霧の向こうから現れたのは、途方もない化物だった。  とてつもなくでかい。いつだったか動物園で見た象の何倍も大きい。  丸…

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6か月前
16

罪人どもの街

 カバン片手にだだっ広い駅のホームに降り立つと、独特の臭いが鼻をついた。  煤と鉄の臭い。強い酒と焼けた肉の臭い。  火の臭い。  ドワーフの街の臭い。  駅の公衆…

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6か月前
26

今年の目標

 長編小説を書く。できれば4月あたりにはそれらしいかたちにしたい。

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1年前
2

ダンジョン・ディテクティヴ

2026年11月13日 日本標準時 午後11時47分 愛知県名古屋市 特七号地下迷宮 第三層  その横穴はやけに暗くて湿っていた。何とも言えず薄気味悪い雰囲気が漂っていた。こ…

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1年前
22

復讐走路

 チクタク。チクタク。時計の針がリズムを刻む。チクタク。チクタク。チクタク。  リズムが俺をせき立てる。チクタク。チクタク。チクタク。心臓のビートが早まる。汗が…

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1年前
22

逆噴射文学賞、選考通過ならず

 そういうことです。三作とも落選。自信あったのにな~マジ残念! くやしー!  とはいえ、事実は事実。わたしが一歩……いや二歩か三歩か……あるいはまったく……及ば…

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2年前
1

ブラッド・サイバー・スチールエッジ

 空から女の子が降ってきた。  と言ったらテンプレすぎるか。じゃ、その女の子が、いかしたパンクロッカースタイルで、ショートヘアを真っ赤に染めていて、ついでに日本…

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2年前
20

全裸の大罪

 当てつけだ、とやつは言った。これは当てつけだ、この世界に対するささやかな異議申し立てというやつさ、と。  フルチンでそんなことを言われても困る。また、やつのや…

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2年前
22

殺戮者たち

 彼の次のターゲットは半グレだった。ベトナム系の組織からの依頼。連中は間違いをおかした。ベトナム人からヤクを奪ったのだ。その報復だ。  そんなことはどうでもいい…

HK15
2年前
27

ばんざい!

 この作品が逆噴射小説大賞の一次&二次選考を通過! 嬉しい! 本選考で選ばれたらもっと嬉しいけど、それでもとにかく嬉しい! よかった!

 冷静になって分析。
 過去二年はてんでだめだったのに対し、今回はうまくいった。「このあとどうなる」の引きの部分までどうつなげるかというところに課題があると思って、工夫して書いてみたのがよかったのだろう。舞台の提示、主人公のパーソナリティの紹介、そして事件発生ま

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龍の島

龍の島

 ずしん、ずしんという足音と地響きともに、霧の向こうから現れたのは、途方もない化物だった。
 とてつもなくでかい。いつだったか動物園で見た象の何倍も大きい。
 丸太みたいな四本脚。
 長い尾。
 でかい胴体。
 長い首。
 冗談みたいに小さな頭。
 そんなのが何頭も現れた。
 大概のことには動じない俺たちも、これには唖然として黙り込むしかなかった。
 あれは何ですか少尉殿。
 軍曹がポツンと言った

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罪人どもの街

 カバン片手にだだっ広い駅のホームに降り立つと、独特の臭いが鼻をついた。
 煤と鉄の臭い。強い酒と焼けた肉の臭い。
 火の臭い。
 ドワーフの街の臭い。
 駅の公衆電話で先方に連絡を入れた。交換手は少しもたついたが、それでもすぐつながった。夜も遅かったが先方はまだ起きていた。私は街に到着したことを告げた。
 今日はもう遅いですから、会うのは明日にしましょう。場所とお時間はそちらにお任せします。私は

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今年の目標

 長編小説を書く。できれば4月あたりにはそれらしいかたちにしたい。

ダンジョン・ディテクティヴ

ダンジョン・ディテクティヴ

2026年11月13日
日本標準時 午後11時47分
愛知県名古屋市 特七号地下迷宮 第三層

 その横穴はやけに暗くて湿っていた。何とも言えず薄気味悪い雰囲気が漂っていた。この穴蔵の住民なら、瘴気が充満しているとか何とか言うんだろう。
「ここですね」
 小鬼の案内役は流暢な日本語で言った。それからこちらの方を見て言った。
「ほんとに入るんですか? 今から? やめといた方が……」
「虎穴に入らずん

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復讐走路

 チクタク。チクタク。時計の針がリズムを刻む。チクタク。チクタク。チクタク。
 リズムが俺をせき立てる。チクタク。チクタク。チクタク。心臓のビートが早まる。汗がにじむ。息が荒くなる。身体が震える。
「焦るんじゃねえよ」
 相方が言う。
「タタキは初めてじゃねえだろ。ガキじゃあるまいに」
 俺は言い返す。
「何言ってんだよ。てめえもブルってるじゃねえか」
 俺はちらっと横に視線を投げる。真っ青なマニ

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逆噴射文学賞、選考通過ならず

 そういうことです。三作とも落選。自信あったのにな~マジ残念! くやしー!
 とはいえ、事実は事実。わたしが一歩……いや二歩か三歩か……あるいはまったく……及ばなかったということ。パルプの道は険しい。
 次は一本でも通過したいなあ!

ブラッド・サイバー・スチールエッジ

ブラッド・サイバー・スチールエッジ

 空から女の子が降ってきた。

 と言ったらテンプレすぎるか。じゃ、その女の子が、いかしたパンクロッカースタイルで、ショートヘアを真っ赤に染めていて、ついでに日本刀を持っていたら、あんたどうする?
 おれはポカンとしていた。
 女の子はこっちを向いた。ルビーみたいな双眸がおれを見つめた。抜けるように白い顔の中、バラの花びらみたいに艶やかな唇が動く。
「あんたばかァ?」
 どっかで聞いた台詞だな。

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全裸の大罪

 当てつけだ、とやつは言った。これは当てつけだ、この世界に対するささやかな異議申し立てというやつさ、と。

 フルチンでそんなことを言われても困る。また、やつのやらかしたことを考えたら、ささやかな異議申し立てとはとても言えない。今となっては。

 すべての日本の大都市は狂気に占拠された。東京、大阪、名古屋。そのすべての大通りを、今や全裸集団が練り歩いている。ネオ・ヒッピーが公園を占領してへたくそな

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殺戮者たち

殺戮者たち

 彼の次のターゲットは半グレだった。ベトナム系の組織からの依頼。連中は間違いをおかした。ベトナム人からヤクを奪ったのだ。その報復だ。

 そんなことはどうでもいい。問題はカネだ。払いはいい。断る理由はなかった。

 午前0時10分前。

 荒川沿いの団地、その一画。

「なんだてめえ」

 そうやって凄みかけたチンピラの顔面に、彼はレミントンを向けた。OOバックをぶちこむ。飛び散る赤。かまわずポン

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