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ディス・イズ・アルビレックス:2024 J1 第20節 サンフレッチェ広島×アルビレックス新潟

アルビレックス新潟を象徴する2分間の動画。スペイン人指導者の知見と信念と誇りと情熱をエンブレムに詰め込み、自分たちを信じて積み重ねてきた4年半。絶対に揺るがないものがそこにはある。完璧なビルドアップ、完璧なトライアングル、完璧なオフ・ザ・ボール、完璧なラストパス。そして完璧なシュート。全てが完璧だったアルビレックス新潟のフットボールが生み出した美しいゴールである。

スローインから始まった1分5秒のプレイだが、ここまで積み重ねてきた時間は4年半である。その前の苦しい時代やビッグスワンが4万人で埋まっていた時代やJリーグを目指す時代から数えれば28年間。28年の積み重ねの先に辿り着いたひとつのゴールがこの広島戦のゴールである。

サッカーどころかスポーツ不毛の地であった新潟県にこれだけの熱量を発生させたアルビレックス新潟というクラブを誇りに思う。これからも圧倒的な熱量を生み出して世代がどれだけ変わろうとも地域の熱量をガンガンに上げまくってほしいし、素晴らしいフットボールをずっと観せつづけてほしい。

そんな素晴らしい試合、アルビレックス新潟の近代史における象徴的なゴールが生まれたこの試合。この試合で躍動した選手たち全員の記録を過去記事と共に残しておきたい。残さずにはいられない。

阿部航斗

小島がベンチにも名を連ねないという状況でスタメンで出場した阿部。ビルドアップもセービングもコーチングも見慣れた小島に劣る部分など何一つなかった。新潟のサッカーを体現するための全てを持っている阿部。本当に素晴らしいパフォーマンスだった。試合開始序盤に続いた2つのスーパーセーブや23:30の足でのブロックや満田の枠に入っていたミドルキャノンを防いでいなかったら全く違う試合になっていたはず。ピッチ外でどんなことがあっても新潟には全く問題ないということを見せつけてくれた阿部が本当に堂々としていた。今までもこれからもずっと頼りにしているからな。

藤原奏哉

いつも通りの藤原だったのだが、そのいつも通りのレベルがとにかく高い。ビルドアップでは流動的に動いてトライアングルの一角となるし、守備では松田にコーチングしてバフを掛ける。サイドで相手のストロングをぶつけられることも多くて、この試合でも満田を当てられたが全部防いでしまうのは新潟サポーターがいつも見ている光景で残念そこは藤原奏哉。デンからボールを受けたあとに形成されたトライアングルから生まれた伝説のゴールは何度でも再生したい。このシーンについて細かく言えば、ボールを受ける直前は大外で松田とレーン被りしているがトラップする際にハーフスペースにポジションを変えることで松田小見藤原のトライアングルを作っている。その状態のスナップショットを確認すると良くわかると思うが、これは満田を鳥籠で囲むという形を作っていることになっており、3対1の状況なら突破は容易というサッカーのセオリー通りのことをセオリー通りに行っているだけである。これを流れる時間の中で行うというのはそれなりに難易度の高いことで、そうでなければ日常的にこういったスーパープレイが見れるはずである。また、この試合における藤原の印象的なプレイとしてトライアングル形成から縦方向にボールを出すと見せかけてゴリゴリと内側にドリブルで切り込むというものがあった。個人としても組織としても守備スペックが高い広島に対して自陣深い位置で中央にドリブルで運ぶというプレイに痺れまくった。藤原この派手なプレイで広島の守備はスクランブル的に中央に寄るので大外にスペースが空くのは必然となり、それが松田の躍動にも繋がっていたのだろう。おそらく引退するまで止まることなく進化し続ける藤原奏哉はいつまでも見続けていたいフットボーラーなのである。

トーマス・デン

左利きの稲村がスタメンだったので右のセンターバックとして出場したデン。安定感のある守備でこの試合でも新潟の壁として抜群の仕事をしてくれたし、伝説のゴールは得意の持ち上がりから生まれている。ソティリウがいろんな動きでマークを外そうとしてもデンが完璧なマークをするので振り切ることができない。前半12:50のスライディングや14:50のカウンターを防いだシーンは迫力満点だった。これから始まるワールドカップ予選、オーストラリア代表としても躍動してもらいたいが日本戦ではほどほどに頼むよ。新潟に加入してからしばらくは怪我と調整で出場できなかったが、出場機会を得てからの活躍は新潟のサッカーを体現し続けていたデン。これからも新潟のサッカーを体現し続けてほしいし世界を舞台に大きく羽ばたいてほしい。

稲村隼翔

この試合でJ1初スタメンフル出場となった東洋大学在学中で特別指定の左利きセンターバック。正式加入は2025シーズンからなのだが大学リーグと併行してJ1リーグにも主力レベルで出場しているのはいろいろと理解が追いつかないレベルの出来事である。新潟式ビルドアップは既に完全にインストールされており正式加入前に完成品を手に入れたクラブフロントの手腕も凄い。稲村がいるおかげで最終ラインのビルドアップが幅広く使えるようになっているのは今後の稲村を観るさいのチェックポイントになる。他にもプレスを外してボールを隠しながら左ウィングから抜け出す谷口にボールを安定して供給できていたし、71:40からシーンでカウンターを浴びて大橋の決定機という状況を潰したプレイは稲村のプレイ動画が作られる際に絶対に出てくるプレイだろう。圧巻すぎたしガッツポーズもキレキレだった。デンとの守備の受け渡しコンビネーションも滑らかすぎし試合終了直前には自分でボールを持ってゴール前まで運んでしまうとか、どこかの世界から異世界転生してきるんじゃないだろうかと思ってしまう。この試合は稲村にフォーカスして何か書いても良いくらいなのだが、今後更に凄いパフォーマンスを見せてくれるだろうから稲村記事はその時に書きたい。

早川史哉

いろんな経緯があって左サイドバックのファーストチョイスになっている史哉。この試合ではセンターバックに左利きの稲村がいたのでいつもとボールの出方が違ったのかもしれない。稲村がいることで両センターバックを広げることができるのでいつもより高い位置にいることが多かった印象があるが、いつもどりに素晴らしいオフ・ザ・ボールを当たり前のようにこなすいつもどおりの史哉がいた。エアバトルの場面はそんなに多くなかったような気がするが試合終盤に広島怒涛の攻撃的交代策でブラジリアンが前線に揃った際には守備能力のリミッターを外してフィジカルバトルを繰り広げてくれたし、セカンドボールの落下地点への入り方も相変わらず絶品だった。怪我人続出などのスクランブルでチームが崩壊しかねない状況を救っているのは間違いなく史哉だろうし、SNSやインターネットは素晴らしいオフ・ザ・ボールと骨格のハンデをトレーニングとインテリジェンスで上回ってくる史哉を褒め称えてくれても良いんじゃないだろうか。早川史哉とはそういうフットボーラーだし最高のバンディエラだろう。

堀米悠斗

後半87分にスクランブル出動でピッチに入る。前節スタメン復帰で圧巻のパフォーマンスを見せた俺たちのキャプテン・ゴメス。一列前の左サイドハーフという本来ポジションではないが精一杯適応して試合終了まで走ってくれた。アディショナルタイムに奥村がボールを持った際には全力でオーバーラップを仕掛けたりもする。札幌戦で輝いてほしい。

秋山裕紀

プレイもスタッツも絶対的な存在感を放つ今シーズンの秋山。この試合でもピッチ中央や最終ラインから長短左右にパスを散らして新潟の象徴として振る舞う。新潟サポーターにとっては見慣れたものとなってしまったが秋山を初めて見る人にはどう映るのだろうか。島田とのポジションチェンジも滑らかすぎて新潟サポーターですらいつの間にか入れ替わっていると気付かされるような洗練具合でこれをやられると守備側はマークしにくいこと極まりない。このあたりが他チームの選手からも「秋山が上手すぎる」と言われる部分のひとつなのだろう。ペナルティエリア内で阿部からボールが出てもロストする訳がないという絶対的な安心感がある。入団後の苦しい時期を乗り越えて今の輝きがあるというのは俺たちが知っている。入団6年目だけどバンディエラと呼びたい。

島田譲

いつも通りに最終ラインの真ん中に入ってボールの出しどころを探す島田。自分に突っ込んでくる守備2人を釣り出して藤原に預けるという光景が日常的すぎる。この試合ではインターセプトするポイントも冴えていたし、エアバトルなどの肉弾戦にも気合十分で強く吠えるシーンもあった。秋山とのポジションチェンジでボールを捌くタスクを担えば中央とハーフスペースを巧みに使い分けてトライアングルの一角となるし、ビルドアップで後方が間に合っていれば即時高い位置を取ってカウンターのトリガーとなる。ボランチは新潟にとって最重要とも言えるポジションではあるが、次々と現れるニューヒーロー達との激しい競争を勝ち抜いていってほしい。

松田詠太郎

この試合の松田は良い松田だった。決定機はキッチリ決めてほしいけど、この波の激しさが松田の魅力でもある。笑顔に騙されちゃいけないが騙されてしまう新潟サポーターのなんと多いことでしょう。なんだかんだで松田のことは俺も結構書いていたりする。この試合の松田の役割はいつもと同じく大外で受けてモリモリ前進、前進できなさそうなら戻してやり直し、裏のスペースが空いていたら元気に飛び込み、高い位置でボールを持ったらペナルティエリア角にカットインで切り込んでいくというものである。いつも通りの松田だがこの試合の松田には質が伴っていたし、藤原先生の守備コーチングにも良く従っていた。前半18:00の小見とのコンビネーションでフィニッシュ未遂というプレイは本当に良い松田だったし伝説のゴールにもトライアングルの一角に入り大外アタッカーとしての役割を完璧にこなしてくれたからこそ生まれたものだ。とにかくたくさん結果を出してくれ松田!

長谷川元希

トップ下での出場。加入後シーズン序盤はうまくフィットできずに辛い時期もあっただろうがトップ下が最も輝くということをクラブもサポーターも認識してからは良いパフォーマンスが出せている。この試合では新潟スタイルとしての落ちる動きでボールを引き出して繋ぐ捌く前進するというタスクを担い、伝説のゴールではゴール前中央で塩谷をピン留めするという大きな仕事をやってくれた。何度でも再生されるであろうゴールシーンにおいてボールに触れていないハセモだが、ハセモのオフ・ザ・ボールがあったからこそ塩谷が動けず小見のクロスが谷口に通ったという事実がある。これからも輝き続けてほしい。

奥村仁

後半66分にハセモに代わってピッチに入る。より攻撃的に振る舞うトップ下で怪我人続出で出場機会を得るとそのポテンシャルを一気に開花させた奥村である。この試合では同点という拮抗した状況を変えるために投入され、いつものようにライン間やゴール前の狭いスペースでボールを受けて前を向いて攻撃を仕掛ける姿は非常に華がある。これからも華やかなプレイで俺たちを熱くさせてほしい。

谷口海斗

伝説のゴールを決めた男。試合序盤は稲村の左足から繰り出される縦パスを抜け出す形で受けたり縦への推進力を出したり前線からの守備でボールを追いかけたりとやっていることはいつもの谷口なのだが今シーズンは左ウィンガーとしての谷口が躍動している。一般的なイメージのレガテで抜いていくウィングではなくスピードと馬力で突破する谷口は新潟式フットボールのレベルを一段引き上げてくれたし新しいやり方も提示してくれた。このウィング論を持っていれば俺も新潟でプレイできるというロールモデルになってくれた谷口。本人は一時期結果どころかプレイにも精細を欠いていた時期があったが、ホテルマンとして働いていた時代からのシンデレラストーリーをアルビレックス新潟というクラブで今後も作ってもらいたい。

小見洋太

巡り巡ってワントップ起用となった小見。攻守ともに良く機能していたし伝説のゴールへ届けたショートクロスは絶品だった。シーズン序盤は小見のフリーロールが大爆発して新潟の戦績も良い感じになると思っていたのだが現実はそんなに甘くなかった。SNSで色々ボロクソに書かれてメンタルが非常に辛かった時期もあっただろう。それでも自分にできることをひたすらにやり続けたからこその今の輝きである。あの時は自分自身もいろんなことをやろうとしすぎていたという本人コメントを読んだのだが、そういう経験を経たからこそ今のスタイルが確立できているというものだ。この試合では新潟スタイルの教科書どおりに偽9番で落ちてボールを引き出す役割を担うし思い切り良くギラギラしたシュートも撃っていた。試合終盤では右サイドにポジションを移して最後まで攻め抜いた小見。結果としてポリバレントなフリーローラーとしての大活躍した小見という試合だった。最近活躍したあとに今までのこと全部無かったことにしてポジティブなことしれっと書いているSNSとかインターネットは一体なんなんだ。

鈴木孝司

後半66分に松田に代わってピッチに入る。安心して見ていられる偽9番兼ポストプレイヤー。年齢的に厳しいはずなのにフィジカルで全部解決してしまう孝司の兄貴が誇らしいし、怪我がない時の孝司は最強であるという説には説得力がある。残念ながらこの試合では裏抜けを狙ったダッシュ時にハムストリングを痛めてしまったようで11分間のプレイでピッチを後にする。怪我が軽傷であることを祈る。

小野裕二

後半81分に谷口に代わってピッチに入る。加入する前から新潟のサッカーにハマる未来しか見えない小野だが怪我などもありなかなか出場機会を掴めないでいたのだが、出場すれば技術的にも感情的にも圧倒的なスペックを見せつける小野であり、モチベーターとしての存在感は抜群すぎるものがある。奥村からのアーリークロスをビタトラップで止めたシーンはこの試合を観戦していた全員がゴールシーンを思い浮かべてしまうほどの絵となった。ピッチに入った直後に蹴ったアーリークロスなんかも低くて速くて誰かの頭に当たりさえすればゲットゴールという質の高さだった。今シーズン、どこかで必ず小野が激しく輝く試合が観れるはずなので、その時が来るのを楽しみにしている。

松橋力蔵

アルベル監督から知見と信念と誇りと情熱を受け継いだ俺たちの力蔵監督。うまくいかない時もそれなりにあるけど積み重ねたスタイルを揺るぎないものにしてくれているしブレずに貫き通す姿はめちゃくちゃロックである。その信念はサッカーという枠に収まらず新潟県全域の共通言語として成り立っていることだろう。この試合のゴールに至る1分強のシーンは多くの人の目に触れることになると思うが、どんな反応があろうとも今までどおりに自分達にできることをやり続けてほしい。これからもよろしく頼みます。

最高でした。

試合雑感

スタメンを見るとどうしても阿部と稲村に注目してしまうことになるが小見はワントップでの起用となるのだろうか。まずはそこら辺に注目したい。

戦術的には広島戦はもう毎回同じことにしかならなそうなので予想もなにもないのだが、マンツーマンプレスをどう攻略してワイドアタックをどう防ぐかという展開になるのはほぼほぼ間違いない。その中でスタメンがどのように躍動するのかというのが見所の設定ポイントになる。

そして生まれた素晴らしいゴール。完璧なビルドアップ完璧なコンビネーション完璧なオフ・ザ・ボールに完璧なラストパス、そして完璧なシュート。全てが完璧だった。広島のゴールシーンも非常に質の高いゴールだった。

前半は新潟のビルドアップが洗練されすぎてて圧巻だった。広島がプレスを躊躇する、そういうレベルに達している。安易なプレスは一瞬でかわされるという自覚があるのだろう。お互いの力量を理解できる世界だから発生するレベルの高い内容だった。広島は同点に追いつけていなければ後半からヤケクソ気味にプレスに来るはずだろうということを考えると失点したくなかったなという感情がある。

広島のサッカーに目を向けると、キックの質がとにかく高くてセットプレイが驚異的である。町田のセットプレイも洗練されていたが広島は更にクオリティが高い。とにかくキックの質とセカンドボールを拾う仕組みはJの中で圧倒的なレベルだと思う。満田と東という左右両方持っているのがとにかくズルイ。満田がフリーで浮くために取るポジショニングもいやらしいし、それを戦術として使いこなすスキッベ監督が相変わらず有能すぎる。

今日の松田は良い松田です。松田ノリノリで小見はギラギラです。松田はいつも決めないでなんでそれ決めるんだよ!みたいな訳の分からないゴラッソとか飛び出ないでしょうか。

新潟のビルドアップは中央でボールを持って広島を真ん中にホイホイ寄せてからサイドに展開ということを何度かやっていた。これをメインウェポンにしているわけではないのだが後半もこの形を見せるだろうか。

ここ最近の新潟は間違いなく火力が上がっている。ゴール期待値は数字にするもんじゃないというのが自分なり考え方だが、俺の中の撃て撃て蹴れば入るぞ指数は上がりっぱなしである。

後半開始直後から広島はプレスのギアを上げてくるだろうか、というポイントが後半の見所になってくる。

そして試合終了。内容の濃い素晴らしい試合だった。最高のスタジアムが生まれた広島の地で繰り広げられた最高の試合だった。現地でこの試合を観れた人が羨ましい。

広島は最後までブロック守備をせずに攻め続けてきた。交代も攻めすぎな広島でヴィエイラが強すぎる。広島は前半途中で一瞬523ブロックになった時間があったので後半どこかでブロック組んでくるかな?とか思っていたけど結局出てこなかった。広島は広島で確固たる哲学とアイデンティティを持っている。スタイルを持っているクラブは良いクラブだし、そのスタイルがぶつかり合うことで素晴らしいフットボールが繰り広げられて熱量熱狂が生み出されて何万人もの感情が大爆発する。この試合はまさにこの状態になった試合だっただろう。

新潟の交代策としての奥村孝司同時投入というのもなかなか面白いものだった。小見をサイドに回して非常に機能していたが孝司は無念の交代となる。奥村から小野に通したスーパーアーリークロスの意味わからなさはどうコメントして良いのかわからないくらい異次元のプレイだった。

そして満田。この試合はもうなんと言っても満田だろう。A代表に入って世界的なフットボーラーになってほしい。左サイドだと相馬とキャラ被りそうだが本来は中央のプレイヤーのはずだしキックは代表の中でもトップレベルになることだろう。大怪我した時はキャリアが心配になったが代表に定着してほしい。中島洋太郎もストーリーが強すぎて最後にゴール決まったら伝説の序章を提供する立場になるところだった。

お互いのストロングがバチバチにぶつかり合う本当に素晴らしい試合だった。サッカーは面白すぎるな。

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hitoshi
「これでわかった!サッカーのしくみ」をコンセプトにアルビレックス新潟の試合雑感を中心に書いています。