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秋山裕紀のロマンを諦めない:2022 J2 第13節 FC琉球×アルビレックス新潟

今シーズン初スタメンとなった秋山。

とにもかくにも新潟サポーター人気の高い選手だが出場機会に恵まれず途中J3クラブへ修行へ行くなどして2年が過ぎてしまった。

そんな秋山の初スタメンである。

秋山のストロングといえばロブパスやフィードなど長距離パスとなる。2020年のこのフィードは2022年に見ても色褪せないし秋山の魅力が凝縮されたプレイ。まさにホークアイ。

2019年のデビュー戦があまりにも鮮烈だったので秋山のことを書き殴ったこともある。

この試合でも秋山は幾度となく得意のロブパスやロングフィードを広い視野なホークアイで供給していたし、その精度も抜群だった。そこは本当にサポーターを魅了するし、オンリーワンのフットボーラーであることに異論はない。

しかしながら、アルベルト監督により新潟の文化となったポジショナルプレーやポゼッションサッカーに現状としては馴染めておらず、デビュー当初周りと比べて際立って良い状態だった秋山のポジショニングは現状としてはサッカーの質の変化に合わせることができず周りと噛み合わない状態となってしまった。

ポジショナルプレーを導入した新潟のサッカーに秋山が馴染めない状況、周りの選手がアルベルト監督に叩き込まれた新潟のサッカーをきちんと遂行していることから推測すると秋山個人の問題だと考えなくてはいけないような気がする。

この試合における松橋監督の「前半は間伸びしてしまった」という試合後コメントと秋山が前半で下げられた事実を合わせて考えれば、秋山のポジショニングではトライアングルを形成できずにパスが繋がらずビルドアップが分断されたということだと思うし秋山が適切なポジションにいないことで守備にもネガティブな影響があったということだと想像する。

「守備が軽い」ということは秋山を形容する言葉としてインターネット上で見かけることは少なくないが、そのようなネガティブな要素があったとしても秋山のホークアイとロングフィードにはそれらを全部上書きするロマンを感じるし、秋山が輝くサッカーを見たいというのは多くの新潟サポーターが望んでいることでもある。

秋山のホークアイとフィードと佇まいはレンタル先の鹿児島でもロマンとして存分に輝いていて一瞬で鹿児島サポーターを虜にしたみたいだし、鹿児島時代のプレイ集をみると笑わずにはいられない秋山がそこにいる。

秋山には本当にファンタジスタと呼ばれたピルロの雰囲気を感じるし、プレッシャーの無い中でボールを扱わせたらスペシャルなプレイヤーなので、秋山が活きる試合にしてほしいし秋山自身も自分を活かすために新潟のサッカーに合わせるという相乗効果シナジー爆発がそろそろ起きてもおかしくないはず、などと新潟サポーターの皆が願っている訳でございます。

ミランやユヴェントスやイタリア代表だってピルロを活かすためにどうすれば良いか?と考えてピルロ中心の戦術を構築した訳でして、とはいえ現代モダンサッカーはトータルフットボールなのでそのような個人ありきの戦術を導入するのもなかなか難しいし、ましてやポジショナルプレーをする中でファンタジスタは例外扱いなんてのは無理難題であることは重々承知なのですが、俺たち新潟サポーターは秋山を諦めたくないのです。諦めきれないのです。諦められるか!諦められるわけないだろ!

新潟サポーターはみんな秋山のことが大好きなんだよ!


「これでわかった!サッカーのしくみ」をコンセプトにアルビレックス新潟の試合雑感を中心に書いています。