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根気より呑気でたのしむ外国語

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英語をはじめ、外国語のもつ “おかしさ”、“たのしさ”、“おもしろさ” について、のんびり気楽に書き留めていく。雑考。
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2020年1月の記事一覧

#35. ある日の暮方の事である

#35. ある日の暮方の事である

前回の記事(「『積ん読』が英語になる日まで」)で、日本人に深く馴染みのある言葉「積ん読」がいま海外で注目されており、tsundoku となって英単語化を果たす日も、そう遠くはないだろうと書いた。

すると数日後、それを読んだ学生時代の後輩からふと連絡があった。

曰く、「ある本を読んでいたら、日本の『羅生門』に由来する Rashomon という言葉が英語でも使われると書いてあった。それは本当か」と

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#34. 「積ん読」が英語になる日まで

#34. 「積ん読」が英語になる日まで

本って、買ったらいつ読んでいいかわからない。

今年に入ってひと月が経とうとしているが、手元の本は、減らずに増えていく一方だ。

今月もまた、「読まなきゃリスト」に数冊の本が加わった。



まずはこちら、The Year of the Hare:

フィンランドの作家によって書かれた小説で、あちらにいる数年来の友人からクリスマスプレゼントとしてもらった( 1 月12 日やっと家に届いた)。

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#33. 大丈夫、どうにかなるって

#33. 大丈夫、どうにかなるって

連日修造で申し訳ないが、前回に引き続き、松岡修造の話がしたい。



前回は、アメリカにおいて修造が "clam guy"(貝男)として知られているという話を、シジミ狩りをする彼の動画とともに紹介したが、調べていたら、また別の動画を発見したので、今回はまずそれを観てほしい。

相変わらず無条件に励まされる言葉の数々だが、それはさておき画質が悪い。

この動画には今日(2020/1/17)の時点で

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#32. くじけそうになったら

#32. くじけそうになったら

日本で気温が低くなると、必ず話題に上る人と言えば、まず間違いなく松岡修造だろう。

元テニス・プレーヤーであり、また「情熱の人」としても有名な彼。

しかしアメリカにおいて、彼はすこし違った形で有名になっている。



友人のアメリカ人によると、松岡修造は、アメリカでは "clam guy"(直訳:貝男)として知られているのだという。

はて、一体どうしてそんな風に呼ばれているのだろうか。

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#31. 圧倒的な語彙があるから

#31. 圧倒的な語彙があるから

聞き慣れない単語を、ここ最近二度、立て続けに聞いてしまった。

なお、英語ではない。日本語だ。



まず聞いたのは、「きょたん」。さてこの日本語、どういう意味か、わかるだろうか。ちなみにイントネーションは「美顔」と同じ。

すこし補足をすると、ぼくは近ごろ咳が止まらず、先日最寄りのマツモトキヨシで咳止めの薬を探していた。パッケージには「せき・たん」などと書かれた薬が、棚に何種類も並んでいた。

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#30. 抱負の前に、まず分解

#30. 抱負の前に、まず分解

「新年の抱負」は、英語では New Year's resolution と言うのが一般的だが、この resolution は動詞の resolve が名詞になったものである。

...... あれ?高校のとき resolve の意味を「分解する」で覚えたぼくは、ここにある差を長年不思議に思っていた。「新年の分解」がどうして「新年の抱負」になるんだろう。

「抱負」というのはある種気持ちが「固まった

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#29. 英語とのんびり歩く道

#29. 英語とのんびり歩く道

明けましておめでとうございます。

昨年は、自分にとってさほど真新しい変化のない年だったように思いますが、それでもこのブログを開設したことは、数えるほどしかない「新しさ」の大きな一つです。

2 月 1 日に最初の記事(「ひとことめ」)を書いて以来、ほぼ一年が経ったわけですが、12 月 22 日に届いた「まとめレポート」によれば、ぼくの一年の計はこのような感じだったそうです:

「全体ビュー」とい

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