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#32. くじけそうになったら


日本で気温が低くなると、必ず話題に上る人と言えば、まず間違いなく松岡修造だろう。

元テニス・プレーヤーであり、また「情熱の人」としても有名な彼。

しかしアメリカにおいて、彼はすこし違った形で有名になっている。

友人のアメリカ人によると、松岡修造は、アメリカでは "clam guy"(直訳:貝男)として知られているのだという。

はて、一体どうしてそんな風に呼ばれているのだろうか。

「この動画がアメリカでは有名なの」と、彼女が検索して見せてくれた動画がこちら:

どういう状況かわからないが、シジミを獲ろうと -10℃ の海に浸かって、諦めようとしている人を鼓舞する修造が映っている。

これがとてつもなく cute で、多くのアメリカ人の胸を打ったらしい。

実際この動画は、今日(2020/1/13)の時点で 670 万回再生され、英語でのコメントが約 4000 件も付いている。

最も高評価の付いていたコメントはこちら:

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あなたのおかげで辛いときも乗り越えられました、貝の漁師さん。

いや彼は「漁師」ではないのだが。しかし、このコメントからもわかる通り、どうやらこの動画を観ている多くの人は、松岡修造が本当にシジミ漁をしている漁師だと思っているらしい。

Google で検索すると、こんなページまで出てくる。"When you're about to give up on something, remember this Japanese fisherman"(くじけそうになったときには、この日本の漁師さんを思い出しなさい)

まあたしかに、あの動画だけなら誤解されるのも無理はない。

「彼は元テニス・プレーヤーで漁業など全くしていないんだよ」と彼らに説明したところで、「じゃなんでこの動画ではシジミ獲ってんの」と聞かれるだろうが、それは正直日本人のぼくらにもわからない(どういう流れであの映像は撮られたんだ)。

ちなみに、付いた高評価の数では及ばないが、コメント欄の最上位に来るコメントがこちら:

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アニメでキャラクターの一人が、危うく負けそうになるんだけどその瞬間にいくつかの記憶がフラッシュバックして突然力がみなぎってきて結局勝つ、みたいなシーンがあるじゃん?うん、もしそんなことが実際にあったら、おれのフラッシュバックにはこの人が出てくる気がする。

三連休が終わって明日から仕事という社会人も、成人式を終えていよいよ子ども気分ではいられなくなった新成人も、そして週末に雪の予報が出てセンター試験に一抹の不安がよぎった受験生もみんな、

ここはひとつ「貝男」(clam guy) の動画を観て、元気をみなぎらせてはどうだろうか。

※つづきはこちら(「大丈夫、どうにかなるって」)。


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