#33. 大丈夫、どうにかなるって
連日修造で申し訳ないが、前回に引き続き、松岡修造の話がしたい。
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前回は、アメリカにおいて修造が "clam guy"(貝男)として知られているという話を、シジミ狩りをする彼の動画とともに紹介したが、調べていたら、また別の動画を発見したので、今回はまずそれを観てほしい。
相変わらず無条件に励まされる言葉の数々だが、それはさておき画質が悪い。
この動画には今日(2020/1/17)の時点で 3822 件ものコメントがついているが、そのどれもがもれなく「励まされた」という点と「画質がひどい」という点の二つをネタにしていて面白いので、以下にいくつか取り上げる。
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まず、コメント欄の最上位に来るのがこちら:
あまりのポジティヴさをカメラが処理しきれなかったんだ。
画質の悪さは、修造のポジティヴ・パワーの強さにカメラが追いつけなかったせいらしい。
こんなコメントも:
こんなロー・クオリティの動画に感動して泣いちゃうなんて。
この "toaster quality" というのは、主に YouTube において動画の画質の悪さを表すスラング。
これに対する返信:
画質が悪かったのか。自分の涙で視界がかすんでいるだけかと思ってた。
また、こんな解釈をした人もいる:
カメラが泣いてる ...... だからこんなにボヤけてるんだよ ......
pixelated というのは、画素を表す pixel(ピクセル)が動詞化した pixelate(画素に分解する)の過去分詞形。画素が荒くてモザイクがかったものを表すときに使う。
修造の心からの励ましに、それを撮影しているカメラまでもが泣いてしまったらしい。画質の悪さも、カメラの流す涙のせいだと思えばさほど気にならない(かもしれない)。
そして、修造に "clam guy" に代わる新たな呼称を見つけたものも:
彼が「君は太陽だから」って言ったところで泣いちゃった。その言葉のなにかがわたしの胸を強く打ったの。ありがとう、モザイクがかった日本人。
"clam guy"(貝男)や "Japanese fisherman"(日本の漁師)を経て、とうとう "pixelated Japanese man"(モザイクがかった日本人)という新たな称号を(人知れず)手に入れた修造。
心理療法:数百ドル
モザイクがかった日本人:無料
心理療法:数週間か数カ月かかる
モザイクがかった日本人:6 分
彼らにとっては、疲れた心を癒すのに、お金も時間もかかるセラピーなどいらない。たった 6 分の「モザイクがかった日本人」がいれば十分なのかもしれない。
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こういったコメントをふまえて動画を再度見直すと、はじめとはまた違った風に観えてくるだろう。
またこの動画は、自分を励ます動画としても効果てきめんだろうけれども、修造の言葉についている英語字幕に目を向ければ、「英語で誰かを元気づけたいとき、どういう言い方ができるのか」という参考にもなる。
外国人の友だちがなにか落ち込んでいるとき、ここで出てきたフレーズを使えば、相手の視界が涙で滲み、あなたも晴れて pixelated Japanese man/woman となれるかもしれない。
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