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「橋の上の娘」(フランス映画) 彼らは橋の上で何を思うのか


男女の関係をここまでの緊迫感で描いた作品は
過去なかったかもしれません。

これは、ナイフ投げの大道芸人の男と、その的となる女の物言わぬ関係を静かに描いた作品です。

ここで投げられるナイフ。
男の女にむける思いがこもっていると同時に、なにかしら性的な要素もこめられているんでしょう。

このナイフのやりとりは彼らにとっての性行為に他ならず非常に官能的ですらあります。

映画を白黒で描いたことで、聴衆は色合いを想像せざるを得なくなっていて、それもまた官能的な要素に拍車をかけています。

橋の上という場所も暗示的です。吊り橋理論では無いですが、流れる川の上にかかる橋は、川を人生と考えるならば、その流れの上で俯瞰してみることができる場所でもあるわけです。

そんな場所で、彼らは自分の存在と、彼らの進むべき方向性を見出そうとしていたのかもしれません。


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