「Immigrant Song」 Led Zeppelin
邦題「移民の歌」。この曲、歌詞もそのまんま民族大移動のことを歌っています。
民族大移動とは、ユーラシア大陸に勢力を伸ばしていたモンゴル民族が、その矛先を西に向けたことにあります。
余談ですが、いわゆる「Go WEST」という言葉はこの事を指しています。ペットショップボーイズの同名曲も同じだと思います。西へ向かえ!
東の方は中国でそこは支配下に置いてしまったわけで収まらぬ欲望は西へ向かったわけですね。
すると、驚いたのは東欧の辺境にいた民族たち。東から迫るモンゴル民族に押し出される形で彼らも西に向かう。そしてまた別の地域にいた民族がそれに押されて西へ向かう。。。という連鎖が起きたわけですね。
今なら情報がすぐ伝わりますから、ここまでの「驚きとともに起きた大移動」は起こりえませんが、当時はさぞ恐ろしかったのではないでしょうか。
ある日、東のほうから、けたたましい物音が聞こえてくる。戦意向上のための楽器類もあったでしょうし、それこそ空気をつんざくような雄叫びもあったでしょう。
自国の言葉とは違う言葉の雄叫び、声にならない音として喉から搾り出されるその声は、あらゆる民族のDNAに恐怖として刷り込まれているのかもしれません。
結果、民族交流からの混血や文化的交流が生まれていきますし、ローマ帝国が滅びる直接的な原因にもなりました。
雨や洪水が土砂を押し流す事で、大地が肥沃さを取り戻していくように、人類もまた文化的な側面では肥沃さを持ちえた事件だったと言えるのかもしれません。
ということをテーマにしたこの曲。なんとボーカル、ロバート・プラントの雄叫びから始まります。
DNAに恐怖とともに刷り込まれている雄叫び。
そして、リズム隊のグルーヴは大地を揺るがす民族の足音のようにも感じられます。
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