見出し画像

ポータブルレコードプレイヤーの思い出

田舎町の夏休み。
長い期間を過ごしていたのは祖父母の家。田舎町からさらに田舎に分け入ったその先にある祖父母の家は、圧倒的な自然に囲まれていたし、圧倒的に時間の流れもゆっくりでした。

北海道の夏は晴れが多く、青い空に白い雲、山並みや木々の緑がそれに映え、風ものんびりと。鳥が鳴き、トンボが飛び、夜にはカエルが合唱をする。

遊び盛りの年頃。そういった場所ではいわゆる娯楽が無く、周囲にあるものをつかって遊んでいたものの、それに飽きると今度は室内散策。それなりに大きな面積のあった家で押入れの奥や、奥の部屋には冒険心をくすぐるものがあり、さながら宝探しのような感覚で、室内を散策していました。

そこで、ある日。

押入の奥の方に見つけたのが、古いレコードと、これまた古いポータブルレコードプレイヤーでした。

レコードはたしか、ウルトラマンタロウ。

ウルトラマンタロウといえば、
ウルトラマン・タロウ
なのか
ウルトラ・マンタロウ
なのか
迷った記憶も懐かしい。

さて、発見したのはいいけれど、どうにもこうにも使い方がわからない。レコードは分かるがプレイヤーを触るのは初めて。どうやらレコードをプレイヤーの穴にさして回転させるのだろうということはわかり、回してみる。

何も起こらない。回転するだけ。

少年は大人に助けを求める。すると、針が無いことがわかりました。

針。

ここから先は

619字
この記事のみ ¥ 500
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

いつも読んで下さってありがとうございます。頂いたサポートはいろんな音楽などを聴いてご紹介するチカラになります。あなたに読んでいただき、新たな出会いを楽しんでいただけるよう、大切に使わせて頂きます。よろしくお願いします!