荒川央 (あらかわ ひろし)

1991年 京都大学理学部卒業 1996年 京都大学理学博士 (分子生物学、免疫学) …

荒川央 (あらかわ ひろし)

1991年 京都大学理学部卒業 1996年 京都大学理学博士 (分子生物学、免疫学) バーゼル免疫学研究所 (バーゼル)、ハインリッヒ・ペッテ研究所 (ハンブルク)、ヘルムホルツ研究所 (ミュンヘン)、マックスプランク研究所 (ミュンヘン) を経て分子腫瘍学研究所 (ミラノ)所属

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記事一覧

新型コロナパンデミックの謎

新型コロナ(SARS-Cov-2)のオミクロン株はアフリカのボツワナで最初に同定され、2021年11月24日に南アフリカから世界保健機関 (WHO) に報告されました。そして瞬く間に欧米…

ウイルスは存在しない?

コロナ騒動の中で何度か耳にしたのは「そもそもウイルスなど存在しない」という主張です。少し前に新型コロナ人工ウイルス説について詳しく触れた事もあり、この機会に私自…

レプリコンワクチンが10月にも接種開始か

厚生労働省の専門家部会は明治製菓ファルマのコロナウイルスに対するレプリコンワクチン「コスタイベ」の製造販売の承認を了承しました。10月に始まる定期接種用も含めて約…

【後編】 新型コロナ人工ウイルス論: アルファ株からオミクロン株の新型コロナ変異株が人工ウイルスである確率は99.999999%以上…

引き続き私自身の論文を参考資料として引用しながら、新型コロナ人工ウイルス論についてのまとめのお話しをしていこうと思います。 以下が論文のリンクです ⬇︎ https:/…

【中編】 新型コロナ人工ウイルス論: 新型コロナ変異株の進化をRNAウイルス進化の視点から俯瞰する

前編に引き続き私自身の論文を参考資料として引用しながら、新型コロナ人工ウイルス論についてお話ししていこうと思います。 以下が論文のリンクです ⬇︎ https://www.m

【前編】 新型コロナ人工ウイルス論: 新型コロナは本当に変異率が高いウイルスなのか?

武漢株を発端としたコロナウイルス騒動では、その後アルファ株に始まりオミクロン株に至るまで変異株が次々と現れ続けました。また、高病原性鳥インフルエンザやインフルエ…

【勉強会 第3回】 「RNAがん製剤の闇」

mRNAワクチン中止を求める国民連合の主催による3回に渡るオンライン勉強会を開かせていただきました。第3回は7月7に開かれた「RNAがん製剤の闇」です。私のミニレクチャ…

【勉強会 第2回】 「コロナワクチンのDNA汚染」

mRNAワクチン中止を求める国民連合の主催による3回に渡るオンライン勉強会を開かせていただきました。第2回は6月30に開かれた「レプリコンワクチン徹底解説」です。私の…

【後編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

後編はレプリコンワクチンが危険な理由についてのまとめになります。 エクソソームと細胞間輸送 図1は私が描いたものです。もし本当にレプリコンワクチンが同一細胞内だ…

【中編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

前編に引き続きレプリコンワクチンが危険な理由についてお話ししていこうと思います。 レプリコンワクチン 図1は私が描いたものです。自己増殖型mRNAワクチンであるレプ…

【前編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

今までも何度か記事として触れてきましたが、これから3回に渡って自己増殖型mRNAワクチンであるレプリコンワクチンが危険な理由について改めて詳しく解説していきたいと思…

【勉強会 第1回】 「レプリコンワクチン徹底解説」

mRNAワクチン中止を求める国民連合の主催による3回に渡るオンライン勉強会を開かせていただきました。テーマはそれぞれ第1回「レプリコンワクチン」、第2回「DNA汚染」…

【2】 掛谷英紀先生とのコロナ人工ウイルス説論文に関する共同研究が決裂した経緯について

今回の記事は結果的に大変長い内容になってしまいましたが、分割するよりも一つにまとめた方が読む方にとっても良いかと考えました。 私は掛谷先生がnoteのアカウントをお…

掛谷英紀先生からの返信

掛谷英紀先生から前回の記事について返信をいただきましたが、残念ながら私の質問に対する返答ではありませんでした。また、状況をオープンにするために返答はnote記事のコ…

【1】 掛谷英紀先生とのコロナ人工ウイルス説論文に関する共同研究が決裂した経緯について

コロナ騒動初期の2020年1月、インド工科大学の研究者達が武漢型コロナウイルスの配列に奇妙な点がある事を発見し、プレプリントを投稿しました。確かに大変興味深い内容で…

一本鎖DNA汚染が危険な理由

「コロナワクチンの汚染DNA量は欧州医薬品庁 (EMA) 基準値の500倍だった」の記事を書いた後、Kevin McKernan先生とメールでコロナワクチンへの一本鎖DNA (ssDNA) 汚染とそ…

新型コロナパンデミックの謎

新型コロナパンデミックの謎

新型コロナ(SARS-Cov-2)のオミクロン株はアフリカのボツワナで最初に同定され、2021年11月24日に南アフリカから世界保健機関 (WHO) に報告されました。そして瞬く間に欧米およびアジアで流行しました。ではなぜ最初に報告されたアフリカではさほど流行らなかった一方、欧米や日本で大流行したのか。その経路も謎に包まれており、また流行自体がどれほど「自然発生」的なものだったのかにも大きな疑問が

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ウイルスは存在しない?

ウイルスは存在しない?

コロナ騒動の中で何度か耳にしたのは「そもそもウイルスなど存在しない」という主張です。少し前に新型コロナ人工ウイルス説について詳しく触れた事もあり、この機会に私自身の見解を改めて記しておきたいと思います。

細胞内寄生体

ウイルスは細胞内寄生体であり細胞内でのみ増殖可能ですが、単独では増殖できません。細胞内寄生体にはウイルス以外にもリケッチア、クラミジアなどがあります。

ウイルスなどの細胞内寄生

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レプリコンワクチンが10月にも接種開始か

レプリコンワクチンが10月にも接種開始か

厚生労働省の専門家部会は明治製菓ファルマのコロナウイルスに対するレプリコンワクチン「コスタイベ」の製造販売の承認を了承しました。10月に始まる定期接種用も含めて約430万回分が供給される予定です。

「遺伝物質「メッセンジャーRNA (mRNA)」ワクチンを改良した新しいタイプで、少量の接種で効果が長く続く特性がある。」「このワクチンのタイプは、レプリコン (自己増幅型) と呼ばれる。接種からしば

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【後編】 新型コロナ人工ウイルス論: アルファ株からオミクロン株の新型コロナ変異株が人工ウイルスである確率は99.999999%以上である

【後編】 新型コロナ人工ウイルス論: アルファ株からオミクロン株の新型コロナ変異株が人工ウイルスである確率は99.999999%以上である

引き続き私自身の論文を参考資料として引用しながら、新型コロナ人工ウイルス論についてのまとめのお話しをしていこうと思います。

以下が論文のリンクです ⬇︎

https://www.mdpi.com/2674-0583/2/3/17

プロト-変異株が自然発生する確率

一般的なRNAウイルスと比較すると、コロナウイルスのプロト-変異株のdN/dS比は著しく高いです。では、こうした事実からプロト-

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【中編】 新型コロナ人工ウイルス論: 新型コロナ変異株の進化をRNAウイルス進化の視点から俯瞰する

【中編】 新型コロナ人工ウイルス論: 新型コロナ変異株の進化をRNAウイルス進化の視点から俯瞰する

前編に引き続き私自身の論文を参考資料として引用しながら、新型コロナ人工ウイルス論についてお話ししていこうと思います。

以下が論文のリンクです ⬇︎

https://www.mdpi.com/2674-0583/2/3/17

SARS-CoV-2変異株はN変異に偏っている

SARS-CoV-1はSARSの原因ウイルスであり、RaTG13は新型コロナウイルスの近接起源と推定されるコウモリ由来の

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【前編】 新型コロナ人工ウイルス論: 新型コロナは本当に変異率が高いウイルスなのか?

【前編】 新型コロナ人工ウイルス論: 新型コロナは本当に変異率が高いウイルスなのか?

武漢株を発端としたコロナウイルス騒動では、その後アルファ株に始まりオミクロン株に至るまで変異株が次々と現れ続けました。また、高病原性鳥インフルエンザやインフルエンザワクチンについても耳にする機会が増えています。では、そもそもこれらのウイルスはどこから来たのでしょうか? そして新型コロナ変異株はそれぞれ一体どこから来たのでしょうか? この疑問は古くて新しい課題なのです。

2021年12月27日のブ

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【勉強会  第3回】 「RNAがん製剤の闇」

【勉強会 第3回】 「RNAがん製剤の闇」

mRNAワクチン中止を求める国民連合の主催による3回に渡るオンライン勉強会を開かせていただきました。第3回は7月7に開かれた「RNAがん製剤の闇」です。私のミニレクチャーの後、参加者の方々からの質問に対して答えるという形の進行になりました。

リンク先のX (Twitter) 上で第3回勉強会のアーカイブが公開されています。司会、及び字幕付き動画を作成してくださったハマサキ様に感謝致します。⬇︎

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【勉強会  第2回】 「コロナワクチンのDNA汚染」

【勉強会 第2回】 「コロナワクチンのDNA汚染」

mRNAワクチン中止を求める国民連合の主催による3回に渡るオンライン勉強会を開かせていただきました。第2回は6月30に開かれた「レプリコンワクチン徹底解説」です。私のミニレクチャーの後、参加者の方々からの質問に対して答えるという形の進行になりました。

リンク先のX(Twitter)上で第2回勉強会のアーカイブが公開されています。司会、及び字幕付き動画を作成してくださったハマサキ様に感謝致します。

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【後編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

【後編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

後編はレプリコンワクチンが危険な理由についてのまとめになります。

エクソソームと細胞間輸送

図1は私が描いたものです。もし本当にレプリコンワクチンが同一細胞内だけに留まるのであれば問題は限定的でしょう。しかし実際には細胞間輸送の機序を考慮する必要があるのです。

細胞外小胞 (extracellular vesicle, EV) とは細胞間のコミュニケーションを媒介する小胞です。そして細胞外小

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【中編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

【中編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

前編に引き続きレプリコンワクチンが危険な理由についてお話ししていこうと思います。

レプリコンワクチン

図1は私が描いたものです。自己増殖型mRNAワクチンであるレプリコンワクチンは、抗原遺伝子に加えてRNA複製酵素を持っています。明治製菓ファルマ社のレプリコンワクチン「コスタイベ筋注用」に使われているのはアルファウイルス属のベネズエラウマ脳炎ウイルスのゲノムです。元のウイルスゲノムにはRNA依

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【前編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

【前編】 レプリコンワクチン(自己増殖型mRNAワクチン)が危険な理由

今までも何度か記事として触れてきましたが、これから3回に渡って自己増殖型mRNAワクチンであるレプリコンワクチンが危険な理由について改めて詳しく解説していきたいと思います。

レプリコンワクチンの治験はすでに日本のいくつもの都市でも行われており、このまま進めば2024年の秋から一般への接種が始まる恐れがあります。

コロナワクチンが危険な理由

さて、私がこの「コロナワクチンが危険な理由」のブログ

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【勉強会  第1回】 「レプリコンワクチン徹底解説」

【勉強会 第1回】 「レプリコンワクチン徹底解説」

mRNAワクチン中止を求める国民連合の主催による3回に渡るオンライン勉強会を開かせていただきました。テーマはそれぞれ第1回「レプリコンワクチン」、第2回「DNA汚染」、第3回「癌mRNA製剤」についてです。興味を持ってくださった人に直接お話しする事によって私自身も自分の知識を再整理でき、また一般の方々の疑問や興味がどこにあるのかを知りたいと思ったのも今回の開催の理由です。

第1回は6月23に開か

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【2】 掛谷英紀先生とのコロナ人工ウイルス説論文に関する共同研究が決裂した経緯について

【2】 掛谷英紀先生とのコロナ人工ウイルス説論文に関する共同研究が決裂した経緯について

今回の記事は結果的に大変長い内容になってしまいましたが、分割するよりも一つにまとめた方が読む方にとっても良いかと考えました。

私は掛谷先生がnoteのアカウントをお持ちと認識していた事もあり、note記事のコメント欄での返答をお願いさせていただきました。また実際Twitter(X)上では書き込みが分散しがちであり、情報を追うのが難しいという理由もありました。けれども、残念ながら質問に対する明確な

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掛谷英紀先生からの返信

掛谷英紀先生からの返信

掛谷英紀先生から前回の記事について返信をいただきましたが、残念ながら私の質問に対する返答ではありませんでした。また、状況をオープンにするために返答はnote記事のコメント欄への書き込みの形でお願いさせていただいたのですが、メールのみでのご連絡でした。

「この件についての今後のやりとりは私信ではなく全て公開を前提とさせていただきたく存じます。返信をいただいた場合、公開に同意したものと受け止めます。

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【1】 掛谷英紀先生とのコロナ人工ウイルス説論文に関する共同研究が決裂した経緯について

【1】 掛谷英紀先生とのコロナ人工ウイルス説論文に関する共同研究が決裂した経緯について

コロナ騒動初期の2020年1月、インド工科大学の研究者達が武漢型コロナウイルスの配列に奇妙な点がある事を発見し、プレプリントを投稿しました。確かに大変興味深い内容で、当時それを読んだ私も新型コロナが人工ウイルスである事を疑い始めました。

その後自分自身でも改めて解析を行い、私が新型コロナが人工ウイルスであるという根拠を得たのは2021年の11月頃です。その解析を元に2021年12月26日にnot

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一本鎖DNA汚染が危険な理由

一本鎖DNA汚染が危険な理由

「コロナワクチンの汚染DNA量は欧州医薬品庁 (EMA) 基準値の500倍だった」の記事を書いた後、Kevin McKernan先生とメールでコロナワクチンへの一本鎖DNA (ssDNA) 汚染とその危険性について短く議論しました。その後McKernan先生も新しいブログポストで一本鎖DNA汚染について触れられました。

さて、汚染DNA内の一本鎖DNAに私がこれまで触れてこなかったのは、専門性が

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