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ア行

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記事一覧

くらげのように

岸上の日記に、5月11日(新安保の強行採決と、それに対する激しい抗議行動のあった翌日)に「…

戦争と殉死②

●大東塾の集団自決 そして、敗戦直後の東京では、三島が文中にあげている宮城前ほか二カ所で…

戦争と殉死①

●三島由紀夫作品にみる戦争と自殺 赤誠隊。 市井に気を吐く政治団体の名でもなければ、浅草…

良心

この文脈で、ハイデガーの「良心の叫び声(Ruf des Gewissens)」を想起することは、ダイモニオ…

対話

こうして、現世の法秩序とそれを是正し根拠づける「本来あるべき正義」との間の絶え間のないデ…

ディスコミュニケーション

わたしは戦後数年たった時期に「二人の哲学者」という論文を書いたことがある。ここでわたしは…

野蛮人

「戦争に強いやつは野蛮人だ。」 戦争嫌いの僕らは、よくこう言って日本人を嘲る。けれども僕は、この戦争に強い日本人の大部分が労働者であることを思う時、一方にこの野蛮人を悲しむとともに、他方にまた、この野蛮人に多大の望みを嘱せざるを得ない。 国家のためということが、よしそれ自体において虚偽であるにせよまた真実であるにせよ、ともかくもこの思想と感情とによって行動する以上は、しかも国家の危急存亡に際しては、真に野蛮人の勇気をもってその敵に突進せねばならぬ。僕らに決してこの勇気その

どこか違う

生きて出合う物ごとのことごとくが、自分が考えているようなものとは、「どこか違う」。が、「…

オリジナルとコピー

明治時代から始まってしまうというデータのなじみのなさを別にすれば、あの対談の中で最も読者…

やっていくらであって

「やっぱりミュージシャンは、やっていくらであって、語っていくらではないわけ。だからやって…

パックス・エコノミカ

第一に、「パックス・エコノミカ」は、人々が自分で生活を維持することができなくなっていると…

質とセールス

現在、商品化を前提にしていない作品ってのは世の中にありえないわけ。と、商品になったからに…

平和研究

平和は、もしそれが民族指摘・人類学的な現実性を含意しなければ、現実離れした、たんなる抽象…

シャドウ・ワーク③

<シャドウ・ワーク>にかぶせられている第四の覆いは、家事について執筆するフェミニスト主流派によるものである。彼女たちは家事が重労働であることを知っている。彼女たちはそれが支払われないことに腹を立てている。たいていの経済学者とは異なり、彼女たちは、その賃金が取るに足りないどころか、失われた賃金が巨額に上るものと考えている。さらに彼女たちのうち幾人かは、女性の仕事が「非生産的」でありながら、しかも「本源的蓄積の秘密」の主要な源泉をなしており、これこそ全知マルクスを当惑させていたひ