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2020年10月の記事一覧

【書評?】羊と鋼の森

【書評?】羊と鋼の森

羊と鋼の森 宮下奈都著 文春文庫

あらすじ高校生の頃、偶然ピアノ調律師と出会った外村。その日以来、調律に魅せられた外村は、調律師となり出会った調律師板鳥と同じ楽器店で働き始める。ひたすら音と向き合い、人と向き合いながら、外村は羊と鋼の森を彷徨い続ける。

個性豊かな先輩や、双子の姉妹に囲まれながら調律という深い森に分け入っていく外村はどう成長するのか。

感想一言で言うと、静謐。けれど温かみがあ

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【書評?】沈黙

【書評?】沈黙

沈黙 遠藤周作著 新潮文庫

はじめに友人に勧められて遠藤周作作品に触れることにした。私は長崎の生まれで、キリスト教というものに触れる機会が幾分他県の人よりは多かったように思う。それは、小学生時分の私が隠れキリシタンについて総合学習で調べ、島原を訪ね、島原の乱に興味を持ち、その後の大人になってから天正遣欧少年使節に興味を持つくらいには、触れる機会があったと思われる。

その私が初めて遠藤周作という

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【書評?】少女

【書評?】少女

少女 湊かなえ著 双葉文庫

はじめに書評のようなものを書き始めたのは小学生時代からの友人からの勧めだった。子どもの頃読書感想文は得意だったけれど、書評となれば話は違う。というわけで、これは書評のようなものであって書評ではなく、読書感想文みたいなものだと思ってくれるとありがたい。

あらすじ親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の紫織。それをある種の自慢のように感じた由紀は自分なら死体ではなく

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【書評?】いなくなれ、群青

【書評?】いなくなれ、群青

いなくなれ、群青 河野裕著 新潮文庫nex

はじめに毎度毎度いうけれど、書評と言うものがどういうものなのかすら怪しいので、これは書評モドキであり書評ではないのかもしれない。けれど、読んだ本の記録は残しておきたいので書評?として残しておこうと思う。

あらすじ物語の舞台は『階段島』という不思議な島。この島は捨てられた人が来る島なのだという。この島に捨てられた主人公七草。そして七草がこの場所で再会し

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【書評?】殺人出産

【書評?】殺人出産

殺人出産 村田沙耶香著 講談社文庫

まずはじめに書評というようなものは書けないなと思うので、ネタバレしない程度に自分の思ったことを書いていけたらな思っている。村田沙耶香さんの作品は初読。【コンビニ人間】で芥川賞を受賞されたことは知っていつつも、なかなか読む機会はなかった。

表題作を含めて4篇からなる短篇集なのかな。総ページ数も200ページ足らずと読みやすい作品だと思うけれど、設定はぶっ飛んでら

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【書評?】死んでもいい

【書評?】死んでもいい

櫛木理宇著 死んでもいい ハヤカワ文庫

まずはじめに書評というようなものは書けないなと思うので、ネタバレしない程度に自分の思ったことを書いていけたらな思っている。櫛木理宇さんの作品は初読。タイトルに惹かれて何となく購入したので、読み応えのある内容に少し疲れつつも、短篇集なので読みやすくもあり、ページを捲る手はなかなか止まらず、止め時が分からない作品だった。

全6篇からなる短編のそれぞれを紹介す

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ブックマルシェ

ブックマルシェ

毎日暗い話題もなんなので、今日は気晴らしにブックマルシェなるものに行ってきました。参加は2度目。

今日手に入れた本たち

空が分裂する 最果タヒ
海の底    有川浩
空の中    有川浩
舟を編む   三浦しをん
あのひとは蜘蛛を潰せない 彩瀬まる
わたしと小鳥とすずと 金子みすゞ
明るい方へ  金子みすゞ
このみちをゆこうよ 金子みすゞ

積読本が60冊を超えたと思う。少しずつ消化しているつ

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