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どうすれば大好きな彼を呼び戻せるの?クライアント(マキコさん37歳女性)の相談から

ひろ健作です。

私たちのところには、一般的に考えて「あり得ない!!!」と思えるようなご相談があります。お付き合いを何年かして結婚が決まった。双方の親にもあいさつに行った。結婚式もした。新居も購入した。それなのに一緒に住まない――なんていうパターンです。

結婚生活に踏み切らず、行方をくらましたマキコさんの彼



マキコさん(37歳仮名)の6歳年下の彼もそうでした。姉さん女房のマキコさんに対し、彼はすごく気づかうしやさしい。そんな彼と一緒になれるなら、と新居での生活をずっと夢見ていました。

ところが。

4月から新居での生活がはじまる寸前――こつ然と彼は消え行方がわからなくなったのです。最初のうち電話やメッセージはつながっていました。それがあるときからつながらなくなってしまったのです。

充電池が切れたと、外からたまに連絡は入る。けれどそんな生活が1か月も経ったとき、いても立ってもいられなくなり、私たちのところにお見えになりました。

常識的に考えたらちょっとあり得ない話です。ケンカをしてる風でもなく、結婚式も披露宴も終えて皆に祝福されていて、それで居なくなるわけですからね。

ふつうに考えたら「なに言ってるの! そんなワガママ通用すると思ってんの!」とか「そんな彼なら先行きが思いやられるわ」とか言われるのがオチです。

実際私たちが師事していた方も「そりゃムリですね、そういう相手じゃ。私も結婚の相談にずいぶん乗って来たけど、そこまで煮え切らないのなら、まずもって難しいですよ」と言われました。

友だちに相談したら判断を誤る


マキコさんの悩みは切実です。彼はこれまで出逢った男性の誰よりもやさしい。自分のことを第一に考えてくれ、嫌味なことは一切言わない。だから思うように行かないからと言ってすぐには諦めたくない。でも……そうかと言ってどうしていいかはわからない。

マキコさんは外国のベストセラー恋愛指南本TheRulesや日本の恋愛結婚アドバイザーの意見を元に以前は行動していました。男性を振り向かせるには追いかけてはいけない。気を持たせよなどさまざまなテクニックや方法を試したけどまるでダメ。「んもう押してもダメなら引いてもダメ。いったい私はどうすればいいの!!!」という感じで最初お見えになりました。

5年前、妻のマダムれいこと私のアドバイスを聴いて「愛され体質」になりコンパに出席。そこで5人中4人に求愛され(当日2人、後日2人から連絡先を求められる)、その中で付き合い始めたのがその彼だったのです。

だからぜったいに別れたくないというのが彼女の純粋な気持ちでした。けれども追いかける訳にもいかず、かと言って放っておく訳にもいかない。電話がかかってくると「元気にしているよ」とだけ言う彼。いったいどうしたらいいのでしょうか。あなたならどうアドバイスしますか。

恋愛コーチの妻、マダムれいこが下した直感アドバイス


私たちはまず彼女の話と彼の行動を尋ねました。そこでわかったのは新居に入り、新生活が始まろうかというときに居なくなったということ。そこにポイントがあるとすぐにわかりました。

マキコさんは友だちにも尋ね、「私が言って上げようか」とまで言われたそうです。自分から言えば角が立つ。でも友だちなら落ち着いて聴けるかもしれない――ふつうの人ならそう思うでしょう。

けどそうは問屋は卸さないのが男女の性(サガ)。一筋縄ではいかないのです。

一通り話を聴いてマダムれいこは判断を下しました。

「友だちに代弁させたらダメ。逆効果になる」

友だちは中立の立場ですし、マキコさんの代わりに代弁してもらうのは良さげな気がします。ただそうは言っても友だちはマキコさんの友だちであり、どうしてもマキコさん寄りの発言になってしまいます。

つまり【マキコさんの代わりに家に戻るように言うと、逆に怒ってほんとうに帰らなくなる恐れがあると指摘】したのです。

しかし変に思いませんか? 読者の皆さん。だって自分たちで購入した家ですよ。それなのになぜ、結婚式を挙げ、披露宴で祝福され、さあこれから楽しい新婚生活だとふつうはなるはずなのに住まないのでしょうか。

なぜ、新居に入ろうとしないのか。


私たちはマキコさんの彼の心情を感じ取ってみました。そこでわかったのは、きびしいお父さんに従いつつも、どこか反発する姿勢でした。かつて私(ひろ)も反骨心があふれていたから反発する彼の気持ちが何となくわかったのです。

すんなりと結婚生活に入るのが嫌なんだね」

私はそうつぶやきました。自身に照らしてみて、すぐに気づいたのです。多少ブレはあるかもしれませんが、男というもの、どこかカッコつけた生き方をしたいところがある。風を切って生きるのがカッコいい、と大なり小なり。


けれど新居にすんなり入るのはどこか自分的に許せないところがある。まだ僕は一人前じゃない。こんな僕じゃ結婚生活に入って緩く生活するなんてできない……などといった彼の男らしい面(ハタから観れば男らしくないといわれる所)が浮かんできたのです。

そこへ持って今度はれいこのほうが言いました。

「彼じゃないとダメなのよね」

そう言うと、マキコさんの目から大粒の涙がこぼれ落ちました。言葉にならずうんうんとうなづきます。ようやくわかってもらえたという安ど感がそうさせたのです。

「ワタシ、どうしたらいいんでしょうか」

マキコさんは不安そうに尋ねます。そこでれいこが力強く答えました。

「先に住んだらいいですよ(微笑)」

マキコさんはキョトンと不思議そうな顔をします。まだ一度も住んだことのない新居に一人先に住むってどういうことなんだろうと思ったのです。


「えっ、さ・き・に、ですか」
「そう。先に住みはじめるの。だってもう不動産契約済んでいるんでしょう」

「それはそうですけど……。けどでも、そんなことをして、いったいどうなるんでしょうか」
「先に住むの。そうやって新居生活をあなたが満喫するの。そうすれば話したり連絡が来たときなどに彼のほうまでその喜びが飛んでいくからそのうち帰ってくるわよ」

「えーっ そんな。先に住んでいいんですか」
「そうよ。だってあなたの家でしょう」

「まそれはそうですケド……」

マキコさんはいじけるような、困ったような、しかたなく諦めたような表情をしました。そのうちに腹を決めたような表情に変わりました。

「わかりました。どうせ気に病んだって帰ってくるわけじゃないし、れいこさんの言うようにイチかバチかやってみますっ!」

それからほどなくして、再び彼から連絡があったそうです。ホテルなどを泊まり歩いているそう。でも決して帰って来てとは言わないようにと言っておくと、楽しそうな雰囲気が感じ取れたのでしょう。私たちのもとに相談に来た2か月後、ひとりで住みはじめてからちょうど1か月後、ひょっこり彼が現れ、一緒に住みはじめたのです!


トラウマを癒し、その気に自動的になっていく間接話法(れいこ)

ところでこの手法は、私たちが編み出した「間接話法」という技。直接的に「こうしてほしい」「ああしてほしい」と言わずに、やさしく包み込むような雰囲気で語るんです。相手のトラウマを刺激せず、癒す方向へもっていく。そうすることでまるで磁石でくっつけるように彼を呼び戻していくのです。

さらに私のほうは天使と悪魔のふたつの心を持った目線で解きました。

FBIプロファイリングを模したナノテクノロジー解析(ひろ)


事件が起きたとき、犯人の心理状態を読み解く手法のひとつとしてFBIのプロファイリング法があります。これは正常者・健常者の視点では決して読み解けない犯人の心理を、同じ心理状態を持つ者に語らせ、解決へと導く手法です。

こういうヒネリがいくつも入ったパターンでは、恋愛や結婚で大好きな人と結婚しラブラブ! などという人のアドバイスではまずもって解けません。それは、彼の優しい内面に隠れた奥底にある、父への反発心、反骨心があることを同じ心情になったことがある人間でないと読み解けないからです。

私自身、父と反発し、反抗し、絶対に結婚しない。子どもなんて持つもんか! と思って生きてきました。そこにあったのは、父への怒り、どうにもならない人生への嘆きでした。

だからこそ、彼の行動には一貫性のあることがわかった。新居生活がはじまろうとした矢先に逃げたくなった。それは私がかつて、新居生活のときに、「同居はするけど、結婚はぜったいしないからね」という約束のもとに、引っ越しを決めたときの気持ちと同じだと気づいた。

当時妻のお義父さんは私の引っ越しを手伝ってくれた。軽トラック1台にひとりで重い荷物を載せ、私たちの新居に運んでくれた。けれどもそのお義父さんに悪いなという良心と共に、僕が決めた人生なんだから文句言われる筋合いはないさ、と罪悪感と共に自分を正当化していたのです。
(いまでも優しい目をしたお義父さんのことを想うと、涙が出ます。)

良心を超えた業(トラウマ)の影響


読者の皆さんも、後で振り返ってみたら「あんなに怒ることなかったかな」とか、「どうしてあんなにキレてしまったんだろう……」と想うことがあると思います。けれどもそのときはどうしようもなかったはず。何かが邪魔をして、思わぬひと言を言ってしまうからです。


私も、さびしそうに送り届けるお義父さんのまなざしを観て良心が痛みながらも、「約束できないような約束(結婚)はしない」と決めていました。それは妻のマダムれいこの言いなりにはならない。想い通りにはしないという頑なな拒絶だったのです。


ですがそんな私に妻のれいこは冒頭マキコさんにアドバイスしたように、以前のれいこと違って結婚を迫りはしませんでした。「ずーっと一緒にいられるなら結婚はしなくてもいいよ」と言い放ったのです。

彼女の両親、親戚、従弟、友だちが「大丈夫なの!? れいこ、それで後悔しない???」と何度も尋ねました。けれどもいま教えている教えを学んだれいこの決心は決まっていました。

そのときです。逃げ場を用意し、あくまでこちら側の意思を優先し、自由に動ける(息ができる)ようにしてくれた。だからこそ、ハタと考えた。考える余地が生まれた。なぜ結婚を避けているのだろう、と。

マキコさんの彼も、私同様になんで自分はずっと自分探しの旅をしているのだろうと無意識下で感じ、身体が新居のほうに向かって行ったのですね。

やってはいけない「スジ論」


私たちは、人が思い通りに行動しないとき、あの手この手を使って動かそうとします。ときに強い権力者や親、友人などを使い、「こうするべき」「こうするのがスジでしょ」などと「スジ論」を出します。

けれどもそれがうまくいかないのは、責任を相手に問うているだけだから。本人がなぜそういう行動を取っているか、把握しないまま外側から動かそうとするだけだからです。


ですがこのように本人の性格、取り囲む状況を読み解いていくと、自ずと答えは出て来る。鳥が巣に帰って来るようにふわっと立ち寄るように持っていくほうがこういうデリケートな場合はいいんですね。

もしあなたが、彼や彼女、夫や妻を動かしたいと思って、いくら言っても効果的でない場合は、ちょっと矛先を他へ向けてみてください。もしかするとずっと相手を注視しているから嫌がって避けているのかもしれません。暑い夏にかき氷を出すように、オアシスのような場所を提供するだけでスイスイと寄ってくるかもしれませんよ。


この話は以下の「7/19(金)~21(日)の東京3daysイベント案内」動画の8:30あたりで語っています。私とれいこのふたりで語っていますのでより理解が深まることでしょう。

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れいこ https://www.kensakudo.com/m-reiko/seminar_reiko_2023_2.html
ひろ  https://www.kensakudo.com/consulting_3.html

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