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チェコのことわざ

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チェコのことわざや格言を紹介。二十四節季ごとに更新。ただいま休刊中。
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雨水*kopřivu mráz nespálí

雨水*kopřivu mráz nespálí

Kopřivu mráz nespálí

読み方:コプシヴ ムラーズ ネスパーリー

意味:イラクサは霜にやられない

(生命力のある人は、どんな逆境にも負けることはない)

先週は雨水となり、南チェコもマイナス10度からプラス10度へと気温上昇、春の気配があちこちでむっくり顔を出しています。

こんな2月の日には、今年はどんなものを庭に植えようか、いつ種をまいて苗を育て始めようか、という段取り

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立春*jak se do lesa volá, tak se z lesa ozývá

立春*jak se do lesa volá, tak se z lesa ozývá

立春です!

まだまだ灰色の景色の中、こんな春を見つけました。

立春には、わが家ではその年の自分の抱負の書初めをします。

わたしは今年は、「受」

とにかく受け取り、受け尽くし、ただただそのままを受け入れる

「受ける」ことの、静かな中の強さへの願いを込めて、この漢字を選びました。

さて、立春のチェコ語です。

Jak se do lesa volá, tak se z lesa ozývá

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大寒*jaká je voda, takový je mlýn

大寒*jaká je voda, takový je mlýn

大寒だった先週の週末には、チェコ内で最も寒いといわれる場所に、山歩きに行ってきました。

今年は、私たちの住んでいる町でも毎日のように粉雪が舞い、いつもより雪景色を楽しめる冬です。

そうはいっても積もって20センチくらいなので、今回の吹雪散歩はとてもわくわくしました。

そんな大寒のチェコのことわざです。

Jaká je voda, takový je mlýn

読み方:ヤカー イェ ヴォダ

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小寒*když je hodně jeřabin, bude tuhá zima

小寒*když je hodně jeřabin, bude tuhá zima

今朝は雪が降っています。

それも、一日中降り続けて、なんだったら夜も降り続け、しっかり積もりますよ!

という雪です。

こんな雪が一月に降るのは、ここ数年ありませんでした。

わたしは夏に、友人のお母さんがふとつぶやいた言葉を思い出しました。

今回は、ことわざというより、チェコのある家族に伝わる言い伝えです。

Když je hodně jeřabin, bude tuhá zima

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冬至*trpělivost růže přináší

冬至*trpělivost růže přináší

遅ればせながら、冬至のチェコ語です。

冬至はわたしも大好きな日です。

一番太陽が出ている時間が短いのですが、そのおかげで次の日からはもう太陽がまた復活し始める、始まりのような日です。

今回の冬至は大きな節目だったとのこと、あちこちで耳にしました。

大きな節目というものは、それを越したら魔法のようにぱっと、一瞬ですべてが変わるようなものではないことが多いです。

景色がいつのまにか変わってい

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小雪 házet hrách na zeď

小雪 házet hrách na zeď

霧の日々が続いたと思ったら、気温は低くても、毎日日の光が嬉しい南チェコです。

こちらでは、冬に入ると、布団干しやシーツ洗濯のタイミングがなかなか難しいです。

久しぶりに暖かい日にここぞとばかりに干してみても、湿気が多かったり。

逆に、気温が低い日に、乾燥した空気の中、しっかり乾いたりします。

朝日が眩しい日に、気合を入れて洗濯し、干しているといつの間にか、もくもく雲が出てきていて、雨がぽつ

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立冬 mít máslo na hlavě

立冬 mít máslo na hlavě

いよいよ冬です。

今日は、春から秋まで窓辺を飾ってくれる花たちを片付けました。

毎年この作業をすると、冬が来たなあ、としみじみとします。

ちょうど霜降の最後の日である昨日、初霜が降り、花たちはくたっとして眠りについたようです。

日本の七十二候二十四節季がチェコでもなんとなく合っていて

その精密さに感心しています。

さて、冬のはじめのチェコ語は、秋からのバターつながりです。

Mít m

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霜降 Jde to jako po másle

霜降 Jde to jako po másle

最近、朝霧が濃く、真っ白な窓の外を眺めると、毎朝違う街にいるような感じがします。

相変わらず絵本の出版準備作業が続いています。ようやく、印刷やデザイン担当の人に任せて様子を見る、という段階にきました。

そんなときに耳にしたい、今日のチェコ語の言い回しです。

Jde to jako po másle

読み方:イデ ト ヤコ ポ マースレ

意味:バターの上を滑るように進行する

(バターの上

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白露 To je tvrdý oříšek

白露 To je tvrdý oříšek

前回に続いて、秋めいたチェコ語です。

To je tvrdý oříšek

読み方:ト イェ トヴルディー オジーシェック

意味:それは硬い胡桃だ

(それは硬い胡桃を割るのと同じに、やりとげるのにはとても難しいことだ)

前回は To je pecka! それは種(桃などの大きくて硬い種)だ! で、素晴らしい、というような意味でした。

peckaと同じように木に実り、同じような強度の硬さ

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立秋から To je pecka!

立秋から To je pecka!

立秋も過ぎた旅先から、チェコのことわざ更新します。

Pecka (ペツカ)という山裾の小さな町に、土曜日から滞在しています。

peckaとは、チェコ語で、果物などの大きい固い種のことです。その他野菜や花などの種は、semeno(セメノ)といいます。

そんなペツカから、ペツカにぴったりの言い回しをお届けします。

To je pecka!

読み方: ト イェ ペツカ!

意味: こりゃあ種だ

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Sůl nad zlato

Sůl nad zlato

夏も盛りの大暑です。

今回のチェコ語は

Sůl nad zlato

読み方:スール ナッド ズラト

意味:塩は金より上。

(人間は金や宝石なしでも生き延びれるが、塩がなければ健康に生きることすらできない。)

たしかに、ポテトフライに金箔をかけるより、塩をかけたほうがおいしいですよね。

使うときの状況の例を挙げると、

安価なキラキラしたアクセサリーを二つ買うよりも、同じ値段で質の良い

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小暑のチェコ語

小暑のチェコ語

Lepší než drátem do oka読み方:レプシー ネッシュ ドラーテム ド オカ

意味:目に針金が刺さるよりも増し

小暑ですね。

七夕ですね。

チェコに来てから毎年、七夕あたりの週末には、こちらの家族と浴衣を着て、庭の桜の木に短冊を飾って楽しんでいます。

今回は、週末に大きなお祝いが多いので、七夕浴衣パーティーはお休みです。

さて、小暑のチェコ語は、「Lepší než

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二十四節季とチェコのことわざ

二十四節季とチェコのことわざ

noteを始めて、一週間ほどが過ぎました。

あちこちから見に来ていただいて、本当にうれしいです。

楽しくて、写真とことばをちょっと多めにアップしました。

普段、日本語を話したり、日本の方と交流することが少なかったので、久しぶりに、オンライン上ですが、日本文化のみなさまと交流できて、じんわり温かい氣持ちに浸っております。

普段、家族や友人のチェコ語の会話に参加していると、いろいろ面白いことば

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