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基礎を考える|2021年12月に読んだ本

考えすぎて煮詰まったとき、勝手に複雑にしていたのは自分の思い込みだったりする。基礎に戻ってみると、悩みのタネは大概はシンプルだ。年末は自分の基礎を振り返っていく。

2021年12月に読んだ本の中で、おすすめしたい本を選んでみた。
誰かの選書のヒントになれば嬉しい。

青が散る|宮本輝

大学という空間が好きだ。ひらけているようで、閉じられているような人間関係の曖昧さ。翻弄されつつも、どこか居心地が良かった。過去に戻りたいとはあまり思わない。だけど、大学時代に写真を始めて世界が広がった俺にとっては、大学は基礎となった大切な場所だ。

大学生活のあらゆる感情が雑多になる感じを表現していて、凄くリアルだった。青春とはいつだって苦しくて輝いていて、散っていく。

ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ|香山哲

本シリーズの世界観や著者の考えが好きなので、完結してしまって寂しい。「無理をしない」という考えも強固な思想となってしまっては、またそれも苦しい。「なるべく」という余白を残すことで暮らしを楽しめる余裕が生まれると思う。大変なときもあるが、なんとかやっていこうとほんのり勇気をもらえた。

人生の土台となる読書|pha

読書で得るものは知識じゃない。そこに至るまでの考えや姿勢、単に新しいことを知る楽しみが読書にはある。自分だけではたどり着けなかった本たちと出会うことができた。

好きな考えの人が勧める本は自分に合うことが多い。先月の「スゴ本」のように読む本に迷ったら、感覚が似ている人を探したい。

会って、話すこと。|田中泰延

いわゆるコミュニケーションスキルといった「会話術」ではなく、もっと話すことの本質を考えていく本。人の話を聞くことは好きな方だけど、「会話は聞くことから」と言われると違和感があった。

だって、仲良くなる人というのは、大抵何かの作業や目の前のことをたまたま共有した人だから。相手の評価をする審査員にならず、会ってみて話すことをしていきたい。

・・・

よく物を見失う。なくすことはないのだが、どこにあるか忘れてしまう。焦って色んな場所をひっくり返してみるが、見つからない。茫然と元の位置に戻ると、目の前にあったりする。落ち着いてみると、答えは物凄くシンプルだ。複雑だと思い込んでいるのは、本当に自分の頭の中だけなんだなとつくづく思う。でも、出掛ける直前までダラダラしていて、持っていく物が見つからないのは改善したいね。


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