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憧れのヨーロッパでの3ヶ月生活は「あきらめ」の連続だった

全部「あきらめる」。

今回のヨーロッパの生活。
バルセロナへの移住。
写真家としての活動や仕事。

あなたは「あきらめる」と聞いて、どんなイメージを持っただろうか。

実は「あきらめる」の言葉には、2種類の漢字がある。

諦める】:望みを捨てる、断念する、思い切る
明らめる】:事情を見定める、はっきりさせる、心を明るくさせる

漢字が違っても、両方同じような意味になったりする言葉だが、私のヨーロッパ生活は「あきらめ」の連続だったと言える。

「あきらめる」と聞くと、ネガティブに思われるかもしれないが、そうではなく私は「良い意味であきらめる」ことを覚えたのだ。

それを分解してみると

①冷静に自分の現状を振り返って(事情を見定める)
②できていない自分を認める(はっきりさせる)
③だから今どうしていくのか(心を明るくさせる)
④新たな目標に向かって試行錯誤(思い切る)

というサイクルになって、正に「あきらめ」の意味のとおりになる。
決して「望みを捨てて、断念した」ワケではない。
バルセロナ移住を目指さないのではなく、ただ改めて現状を振り返って新たな目標を設定して、今できることを考え直した。

なんだか「PDCAを回す」に近く聞こえるのかもしれないが、私の場合いわゆる「開き直り」に近いのかもしれない。


きっかけはバルセロナへの試住

私は「スペインのバルセロナを生活の拠点にして写真を撮っていくため」に活動している。
移住に先駆けて、昨年に1ヶ月間のお試し移住(試住)を行った。

「私は本当にバルセロナに住みたいのか。」
「バルセロナで"暮らす"イメージを持ちたい。」

行ってみて経験しなければ、わからないこともある。
心のモヤモヤを解消するために、1ヶ月間のお試し暮らしを求めた。

スペインを含めた一部のEU圏内は、日本人ならば最大90日間はビザなしで滞在できる。
結局、バルセロナ試住後も合計3ヶ月間ヨーロッパに住み続けた。

ポルトガルのポルト→スペインのバレンシアへと1ヶ月ごとに居場所を変えた。

選んだ理由は、こんなところ。

・暖かい気候(冬だったから)
・物価の安さ(帰国のための移動費があるのでコストを抑えたい)

この条件を満たすならば、東南アジアの国が最適かもしれない。
それでもヨーロッパに留まったのは、スペインやバルセロナとの違いを住んでみて感じたかったからだ。

悩みながら選んだポルトとバレンシアは、バルセロナに負けない素敵な街だった。
噂どおり、日本や他のヨーロッパの国々よりも気温が暖かく、物価もそこそこ安かった。(特にお酒...!)

人と適度な距離感を保ちつつ、深い関係の友達も数人できて、一人で自分と向き合う時間もかなり作れた。

初めて気付いた自分の気持ちもあるし、まだまだ自分の中で答えが出ないものもあるが、行って良かった。

こうして私の3ヶ月間のヨーロッパ生活は最高の経験になったのだ。
憧れのスペインに住み、リモートで仕事を受けて、写真を撮り続けてサッカーを観る生活。

でも、腑に落ちない。
確かに行って良かったが、後悔と反省もあるし甘さもあったと実感した。

冷静に自分を振り返り、出来ていないことを認めて、だったらこれからどうするのか。
もっと深く考えたい。

そこで、今回感じた「あきらめ」を記録していき、同じように海外移住だったり表現だったりで、悩んでいる人の参考や考えるきっかけになれば嬉しい。

焦りと生活

大いに悩んだ3ヶ月間であった。

・バルセロナでの仕事や活動
・写真家としての作品制作
・長期移住までの準備やステップ
・勉強していくスキル
・継続して向上させる資産

現地に行って暮らしを肌で感じてみて、改めて整理を行う。
きっと行かなかったら、悩み続けて具体的な行動ができていなかっただろう。

「内省力」は特に上がったと思う。
独立して半年ほど経ち、自分と向き合う時間も気力もないぐらい、目の前の仕事に没頭していた。

海外へ行き、日本語の雑音や余計なしがらみ、人間関係から少し距離を置いてみて、ようやく内省する時間を充てたのだ。

日本にいても、仕事と内省の時間のバランスは大事にしていきたい。

生活にはすんなり順応できた。
引越しや短期移住の経験値が高いので、新たな場所で自分らしく生きる環境を構築する力には自信がある。

ただ、常に焦りと不安が付きまとう。
語学や振る舞い方のコミュニケーションも問題もあるし、何だか成長していないのでは?という焦りが芽生える。

自信がなかった1年前の自分が、独立して生きていく。
半年間がむしゃらにやってみて、最高に楽しかったし成長している感覚があって、そのままスペインへ飛び出した。

でも、内省したおかげで冷静に現状を振り返ってみると、「色々やったわりに、肝心なことに挑戦できていない」と思うようになる。

・海外生活のメインコミュニティの一つになるであろう「コワーキングスペースとの上手い関わり方」
・一緒に何か取り組みたい人を見つかりコラボすることになった「PR動画制作」
・日本の企業や個人とリモートで仕事をして「海外在住者ならではの情報を届ける」
・繋がりから生まれた海外アーティストの「Webサイトのリニューアルデザイン」
・現地の展示会に行って撮影とレポートをする「初の海外取材」
・憧れのバルセロナのディープなダイビング情報を届ける「初の海外ダイビング取材」

ほかには、可能な限りスタジアムやバルでサッカー観戦をした。
私のスペイン移住のルーツでもあり、最もエキサイティングでリフレッシュになるから。

それなりに行動したが、やっぱり何か足りない。
ありがたいことに仕事の依頼はいただけたが、移住への道は自分の力で開けたのだろうか。

いや、自分は出来ていない。だったら次はどうするのか。

「あきらめ」をすることで、次の課題が見えてくる

自分を認めて次に進んでみる。

私はできない自分を認めた。だからどうするかのが大事

私はヨーロッパ生活をしてみて、出来ていない現状の自分を認めた。
プライドがあったり、変に根拠のない自信を付けたりしていたが、一旦「あきらめ」をする。

「あきらめ」をして、バルセロナ移住までのステップをどうするか考え直してみる。

人生の重要な出来事の80%は35歳までに起こるという。
25歳の私にはあと10年。
実際、30歳が大きな境目にあると思う。

心地よい環境に留まっていたら、思い描いていた30代には決してなれない。
正解なんてないが、私はもっと外の世界を見たいし知ってみたい。

そのために、出来ない自分を認めて「今この瞬間に何をするのか」を常に自分に問わなければならない。

とカッコ良く言ってみたが、具体的に何をするか答えが出ていない。
だから悩み続けるのかというと、少し違う。

ここで写真の話をしてみる。

写真を始めて6年ほど経つが、「撮った写真に納得がいかない」「撮る気が起きない」なんてことが、半年に一回ぐらいある。
いわゆる「スランプ」だ。

過去にいつスランプだったのか、把握している。
Lightroomのライブラリを見ると、スランプの時期の写真がポッカリとなくなっている。
毎週定期的に撮っていたのに。

ヨーロッパ生活でもスランプになった。
でも、Lightroomの写真はびっしり埋まっている。

私なりの解決策はひとつ。
とにかく、撮影を続けること。

撮る前に考える、のではなく、
撮ってから考えるようにしている。

結局、写真が好きなので撮っていると楽しくなってきて、うだうだ考えていたことを忘れるし、新たな発見もある。

「とにかく始める」「とりあえず手を付ける」「やってみて考える」
内省を重視する私なりの戦い方だ。

だから、写真と同じようにやってみて考える。
もがいて自分なりの答えを見つける。

正解はないのだから。

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手始めに、実行中のことを書き出します。

・スペイン / ポルトガル / マレーシアの写真作品をポートフォリオで公開
・1年に1度、1人の女性を撮影(2年目)
・ポルトガルのポルトPR動画制作
・今まで訪れた土地を写真と文章で紹介

ほかにも、お仕事のご依頼やコラボなどお待ちしておりますので、お気軽にご連絡いただければ嬉しいです!

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