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辺見庸「もの食う人びと」
辺見庸の「もの食う人びと」を読む。1993年から1994年にかけての、世界での食レポ。30年前の世界と今では何も変わっていないことが解る。食をおいしさという観点では見ていない。生きるため、社会のため、地域のため、人生のため。食は独立して存在しているのではなく、社会と時代と強く結びついている。紛争・貧困・思想・経済・放射能・文化・戦争・格差。
美味しいだけの食ではない、社会的な「食」を感じてみるこ
「輝ける闇 開高健」
泥沼のベトナム戦争での従軍体験が開高に書かせたのだろう。文体から熱帯の汗や体液、暑さやねっとり感が否応にも伝わってくる。これでもかというくらいの比喩で描かれた物語に身を任せるとそこはジャングル。身も心もとろけてしまうだろう。
トルストイ民話集「人はなんで生きるか」
人はなんで生きるか、その根源的な問いの宗教(キリスト教)からの回答が本書に収められた5編の短編だ。この本は心が清らかになる。すべての人が読むべき書である。このように生きられるだろうか、いや生きたいと本当に思った。
三島瑤子・藤田三男編「写真集 三島由紀夫'25~′70」
三島由紀夫の写真集。文庫版で。しかしこの眼。すべてがこの眼にあらわされている。篠山紀信の「三島由紀夫の家」も必読。細江英光「薔薇刑」も見てみたい。
Marty Paich「The Broadway Bit」「I Get a boot out of you」
マーティ・ペイチの「ブロードウェイ・ビット」です。通称「踊り子」。1959年録音のビックバンド編成の心地よいジャズです。ジャケットも最高。自宅テレワークのお供。
そしてもう一枚。「アイ・ゲット・ア・ブート・アウト・オブ・ユー」です。通称「お風呂」こちらもいかしたジャケットにスタンダードなジャズナンバー。仕事もはかどります。
最高の2枚です。